アメリカのクラブ界隈では時折、過去の名曲が新たなリミックスを施されリバイバルヒットとなることがあります。今年に入りドナ・サマー「Hot Stuff」が米ビルボード、ダンスクラブソングスチャートに登場したのは以前記載しました。
最新6月16日付では4位に上昇しトップを狙える場所につけていますが、次いでダイアナ・ロスが同様のアプローチでクラブ仕様のリミックスを用意してきました。「I'm Coming Out」と「Upside Down」のマッシュアップ版がそれで、同日付チャートで42位に初登場してきました。
リミックスを担当したのはエリック・カッパー。フランキー・ナックルズとの「The Whistle Song」(1992)や、日本ではYUKI「JOY」(2005)のリミックスを手掛ける(シングルのカップリングに収録される)など、四半世紀以上活躍する彼の名を聞いたことがある方は多いはずです。
実はダイアナによるこのアプローチは昨年も実施済。
ベストアルバム『Diamond Diana : The Legacy Collection』(2017)収録の「Ain't No Mountain High Enough (The Anmhe 'Diamond Diana Remix)」は今年に入り、米ビルボードダンスクラブソングスチャートを制しており、ここでもエリック・カッパーが関与。
この曲が彼女にとってダンスクラブソングスチャート5曲目のチャート制覇。そしてその5曲の中には「Upside Down / I'm Coming Out」が首位を獲得した…と記事にはあるのですが、おそらくこのバージョンかと。
40年近く前にこのようなマッシュアップがリリースされいたことに驚くとともに、今回のエリック・カッパーによるリミックスはこのアップロードであり、且つリスペクトなのかもと感じています。
ちなみに、今月はLGBT(LGBTQ)プライド月間。米ビルボードでも特集が組まれています。
弊ブログが先月、東京レインボープライド終了後に記載したエントリーにて、米ビルボードおよびフロントロウによるLGBT(LGBTQ)アンセムランキングを紹介したのですが、ダイアナ・ロス「I'm Coming Out」はその双方で首位を獲得しています。詳しくは、昨年ではありますが音楽ジャーナリストの高橋芳朗氏がラジオで語っていますのでその書き起こしを是非ご参照ください。
この月間に伴い、今回のダイアナ・ロスのリミックスは急速に勢いが増すかもしれませんね。