米ビルボードソングスチャートを定点観測。
技術面での問題により発表が遅れていた米ビルボードチャート、現地時間の8月2日水曜(日本時間の木曜早朝)にようやく発表されました。その8月12日付最新チャート、ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー「Despacito」が12週目の首位を獲得しました。
記事は下記に。
#Despacito ties for longest-leading #Hot100 No. 1 of 2017 with 12th week on top https://t.co/LXE27VVI4q pic.twitter.com/ulkR7KHPQh
— billboard (@billboard) 2017年8月2日
そしてトップ10はこちら。
エド・シーラン「Shape Of You」に並ぶ、12週目の首位を記録した「Despacito」。チャートを構成する3指標全てにおいて今週も1位という完全勝利ではあるのですが、勢いにはこれまでにない陰りが。
「Despacito」
デジタルダウンロード 102000(1位 前週比13%ダウン)
ストリーミング 5290万(1位 前週比8%ダウン)
ラジオエアプレイ 1億4200万(1位 前週比2%ダウン)
デジタルダウンロードにおける10%以上のダウンという下落幅はこれまでにない落ち込みではあるのですが、しかし総合2位の「Wild Thoughts」との差は未だに大きいものがあります。
「Wild Thoughts」
デジタルダウンロード 36000(8位 前週比9%ダウン)
ストリーミング 3530万(2位 前週比1%ダウン)
ラジオエアプレイ 1億1700万(3位 10%アップ)
こちらはラジオエアプレイにおいて10%も伸びている一方、デジタル2指標がダウンという結果に。2曲の差は前週からは縮まったものの、「Wild Thoughts」を1とすれば「Despacito」は1.59(前週は1.73)であり、「Wild Thoughts」に首位を期待するのは難しいのでは?というのが私見。「Despacito」の各指標が大幅に下がらない限りあと数週は首位を獲得する可能性が高いでしょう。さあ、マライア・キャリーとボーイズIIメンが「One Sweet Day」で打ち立てた16週1位という金字塔を、「Despacito」は崩すことが出来るでしょうか?
チャートが凪の状況であるためか、こちらも記録達成が見えてきました。ブルーノ・マーズ「That's What I Like」が通算23週目のトップ5入りを果たし(今週3位)、トップ5在籍週記録で歴代5位にランクインしました。エド・シーラン「Shape Of You」とザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」が27週、マーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」とリアン・ライムス「How Do I Live」が共に25週のトップ5在籍となり、「That's What I Like」はチャビー・チェッカー「The Twist」と並ぶ23週目で歴代5位。チャビー・チェッカーと並ぶというのも面白いですが、ブルーノが客演含め2曲を送り込むというのは物凄いことです。
また、総合10位のサム・ハント「Body Like A Back Road」は新記録達成。ホットカントリーソングスチャートにおいて25週目の首位を獲得し、これまでフロリダ・ジョージア・ライン「Cruise」が打ち立てた24週1位を破って歴代単独トップに立ちました。こちらは今後どこまで伸びていくか注目です。
もうすぐトップ10には、活動休止中のワン・ダイレクションのメンバーの作品が並んでいます。
・リアム・ペイン feat. クエヴォ「Strip That Down」(25→16位)
・ナイル・ホーラン「Slow Hands」(19→18位)
・ルイ・トムリンソン feat. ビービー・レクサ & デジタル・ファーム・アニマルズ「Back To You」(40位初登場)
ルイのトップ40入りにより、これでワン・ダイレクションのメンバー(元メンバーのゼイン含む)はソロにおいて全てトップ40ヒットを放ったことに。さすがの強さです。
とはいえ、ここから次のトップ10入りを狙える作品になるのかというとそれは別の話。凪状態が続くトップ10をかき回す嵐の如き存在になってくれるといいのですが。