昨日速報版を紹介した米ビルボードチャート。集計期間がクリスマス直前であったことからか、またはチャートにおけるデジタルの影響度の高さゆえか、クリスマス関連曲が今年は例年以上に総合シングルチャートにもランクインしています。
・2017年1月7日付 Billboard Hot 100 Chart | Billboard
クリスマスの日に亡くなったジョージ・マイケルがメンバーの一員を務めたワム!の「Last Christmas」は50位に初登場。その他クリスマスソングのチャートインについては下記記事をご参照ください。
次週1月14日付チャートにおける、デジタルダウンロードとストリーミングの集計期間は12月23日からの1週間(ラジオエアプレイはそこから少し前にずれます)。クリスマスソングは26日に急激にトーンダウンしますが、もしかしたら「Last Christmas」に関してのみ、追悼の意も相俟ってクリスマス後もかかり続けるかもしれません。
さて、個人的にクリスマスソングのチャートインで驚いたのが、最新1月7日付の米ビルボードホットゴスペルソングスチャートで19位に登場した「Real Love This Christmas」。歌っているのはR&B歌手のケニー・ラティモア。ゴスペルの要素もほぼなく、R&Bソングとして楽しめる作品がなぜ?と思ったのですが…。
ビデオの最後に登場するレコード会社のクレジットに納得。この曲を収録したアルバム『A Kenny Lattimore Christmas』はモータウン内のゴスペルレーベルからリリースされているんですね。アルバムも同日付ゴスペルアルバムチャートで4位と自己最高位を記録していることも含め、恥ずかしながら未チェックでした。
ちなみに「Real Love…」については、『ダニー・ハサウェイ“This Christmas”にインスパイアされた』とbmrに記載(R.ケリー、ケニー・ラティモアらが自身初のクリスマス・アルバムを発売 | bmr(10月21日付)より)。おそらくこの情報はケニー側からの発信なのでしょうが、この曲はむしろシャラマー「This Is For The Lover In You」のほうが近いのでは?と思っていたところ、サンプリングのデータベースである【WhoSampled】にてサンプリングしているとの情報が。最近は自身がサンプリングされること多かったはずで、こういう演出にはニヤリとしますね。
そういえば、先にケニー・ラティモアを”R&B歌手”と紹介していましたが、その昔彼が元妻のシャンテ・ムーアと2枚組のデュエットアルバム『Uncovered/Covered』(2006)をリリースした際、ディスク2がフレッド・ハモンドプロデュースによるゴスペル盤だったことを思い出しました。
個人的にはこの「Your Name」が好きだったなあと、久々に思い出してしみじみ。袂を分かったふたりの再共演は難しいでしょうが、再度共演していただけないだろうか…と考える自分がいます。