イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ビルボードシングルチャートで高位置をつけたフィフス・ハーモニーに関する根強い疑問

ビルボードシングルチャートを定点観測。

先ほど、日本時間の火曜早朝に発表された3月19日付最新チャートにて、リアーナ feat. ドレイク「Work」が3週連続で首位をキープ、そしてルーカス・グラハムとケリー・クラークソンがトップ10内にランクインしました。最新チャートについての詳細は下記に。

昨日弊ブログにて記載したルーカス・グラハム「7 Days」が3ランクアップで9位に登場。そしてケリー・クラークソン「Piece By Piece」が8位に初登場。「Piece By Piece」はオーディション番組『アメリカン・アイドル』の2月25日放送回にてケリーがピアノバラードバージョンとして披露した楽曲。翌日にはその”Idol Version”をスタジオ録音し、原曲が収録されたオリジナルアルバム『Piece By Piece』(2015)のデジタル配信版に追加収録およびリミックスEPの一曲目に据えて発売…という流れ。デジタル・ソングス・チャートでは前週比852%もの大幅アップで前週の35位から一気に首位へ上り詰めました。販売戦略が凄いともいえますが、録音から発売に至るまでにタイムラグがほとんどないのは今の時代らしいと言えますね。

Kelly Clarkson「Piece By Piece」(Original Version)

 

そして12位にはフィフス・ハーモニー feat. タイ・ダラー・サイン「Work From Home」が初登場。

・Fifth Harmony feat. Ty Dolla $ign「Work from Home」

昨年のシングルでキッド・インクを客演に迎えた「Worth It」の最高位に並んだ今回の楽曲は、5月20日発売予定のセカンドフルアルバム『7/27』からの先行曲(アルバムは既にiTunes Storeで予約可能)。今年の1月にようやく日本デビューを果たしたタイミングで新作が発売となれば、日本においては矢継ぎ早に新曲がドロップされたと勘違いして『7/27』がヒットに至るのでは…と思ってしまいます。そして前にも触れましたが、昨年初めに海外で発売された『Reflection』(輸入盤)、発売から1年以上経過しているにもかかわらず未だレンタル解禁されていないんですよね。これははっきりいって異常事態です。その問題を2ヶ月前に記載していますので今一度ご確認を。

こちらは本日早朝の段階でのTSUTAYA DISCASの検索画面。英語表記ならびにカタカナで”フィフス・ハーモニー”と検索しても『Reflection』は引っ掛からず、レンタル解禁されていないことが伺えます。

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ここまでなんら動きがないことには、レンタル解禁されていないというより、レンタルが何かしらの理由で”禁止されている”と強い表現に言い換えてもよいのかもしれません。ならばなぜ禁止のままなのか、解禁に至れない理由は何か…レンタルチェーンも、そしてなによりレコードレーベルもきちんと発信しなければいけないと思います。一歌手だけの小さな問題と言われればそれまでですが、仮に国内盤発売を優先する(国内盤のセールスに影響をきたしかねないが)ために輸入盤レンタルを禁止したというのであれば、今後別の輸入盤のレンタル禁止措置も出てくるのではないか…と思うと音楽業界への不信感を強く抱いてしまいます。その不信の”芽を摘む”ためにもきちんとした発信は必須でしょう。先述した邪推がもしも正しかったとすれば、それは音楽ファンが音楽を獲得するための選択肢を自らの都合で狭めるという大変無礼な行為なのです。