延期することをレコード会社が許してくれたのは、サカナクションを信じるという強固な関係性ゆえかもしれません。またこの間にも、サカナクションは映画『バクマン。』のサウンドトラックである『MOTION MUSIC OF BAKUMAN。』(2015)を制作したり、カップリングとリミックスをコンパイルした『懐かしい月は新しい月 ~Coupling&Remix works~』(2015)やベストアルバム『魚図鑑』(2018)をリリースしており、オリジナルアルバム以外の作品は充実。たとえば『魚図鑑』の特典の凄さを踏まえるに、音のみならずパッケージにも妥協を許さない姿勢は、今回の延期という決断を私たちが納得するに十分ではないかと。
そして、AKB48と坂道グループとの総合ポイントの前週比。AKB48の場合、選抜総選挙投票シリアルナンバーが封入された「Teacher Teacher」が他のシングルに比べて高い一方、5%未満も散見されるのに対し、坂道グループはすべて前週比20%以上を達成しています。実は総合ポイントのみならずシングルCDセールスの2週目における前週比も同様で、坂道グループが5~9%台で推移するのに対しAKB48は選抜総選挙関連曲でも5%未満という状況。その中でも目立つのは最新3曲(「センチメンタルトレイン」「NO WAY MAN」および「ジワるDAYS」)であり、シングルCDセールス2週目が前週比0.6~0.7%であるのみならず総合でも前週比5%未満を続けています。3作続けて低い水準というのは異常事態といえるかもしれません。
今回の総合チャートでの首位獲得により、アリアナ・グランデは「Thank U, Next」および「7 Rings」が共に7週首位を獲得。7週以上首位を獲得した曲(客演含む)を2曲以上保有しているのは彼女がちょうど20組目となるのです。詳細は上記リンク先に記載されていますが、彼女は歴代7位タイ。3曲保有がビヨンセ、ボーイズIIメンおよびエミネム、4曲がマライア・キャリーおよびリアーナ。そして最多5曲がドレイク。ドレイクはリアーナに客演した「Work」(2016 9週)、自身主演でウィズキッド、カイラを迎えた「One Dance」(2016 10週)、そして昨年のアルバム『Scorpion』に収録された「God's Plan」(2018 11週)、「Nice For What」(2018 8週)および「In My Feelings」(2018 10週)。実は昨年のチャート席巻以前、既に2曲保有していたわけで、ドレイクの凄さが解ります。