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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり)【海外ビルボード】アレックス・ウォーレン「Ordinary」、米およびグローバルで連覇達成

(※追記(6月10日19時15分):Global 200における日本の楽曲動向を追記しています。)

 

 

 

現地時間の6月9日月曜に発表された、最新6月14日付米ビルボードソングチャート(集計期間:5月30日~6月5日)では、前週初の首位に立ったアレックス・ウォーレン「Ordinary」が、その座をキープしています。

アレックス・ウォーレン「Ordinary」はストリーミングが前週比3%アップの2150万(同指標3位)、ダウンロードが同12%ダウンの7,000(同指標通算6週目の首位)、ラジオが同11%アップの4810万(同指標4位)を記録。米ビルボードが毎夏実施するソング・オブ・ザ・サマーチャート(Songs Of The Summer)において、今年度開始以降2週連続で首位を獲得しています。

現在のソングチャートでは長期首位獲得が目立つ中、2025年はモーガン・ウォーレン「What I Want」に参加したテイト・マクレーに続きアレックス・ウォーレンがキャリア初の首位を獲得。一方で2024年は同時点で5組の歌手が既にキャリア初の首位を獲得し、最終的には7組がその座に就いています。

<米ビルボードソングチャート キャリア初の首位を獲得した歌手>

 

2024年

・リッチ・ザ・キッド、プレイボーイ・カルティ (イェー(カニエ・ウェスト) & タイ・ダラー・サイン feat. リッチ・ザ・キッド & プレイボーイ・カルティ「Carnival」(3月16日付))

・テディ・スウィムズ (「Lose Control」(3月30日付))

・メトロ・ブーミン (メトロ・ブーミン、フューチャー & ケンドリック・ラマー「Like That」(4月6日付))

・ホージア (「Too Sweet」(4月27日付))

・サブリナ・カーペンター (「Please Please Please」(6月29日付))

・シャブージー (「A Bar Song (Tipsy)」(7月13日付))

 

2025年

・テイト・マクレー (モーガン・ウォーレン feat. テイト・マクレー「What I Want」(5月31日付))

・アレックス・ウォーレン (「Ordinary」(6月7日付))

この10年において、初の首位を獲得する歌手が最少とならないためにはあと5組が記録を達成する必要があります。なお2022年は5曲で12組、2021年は7曲で8組、2020年は11曲で13組がキャリア初の首位を獲得。2022年においてはカロリーナ・ガイタン、マウロ・カスティージョ、アダッサ、レンジー・フェリズ、ダイアン・ゲレロ、 ステファニー・ベアトリス & エンカント・キャスト「We Don't Talk About Bruno」にて7組が初の首位に至っています。

 

モーガン・ウォーレン feat. テイト・マクレー「What I Want」は首位初登場後、2週連続で2位に。ストリーミングは前週比4%ダウンの2410万を記録し同指標3週目の首位に。またモーガンは「Just In Case」が3位をキープし、「I'm The Problem」は4→5位に後退。いずれもアルバム『I'm The Problem』収録曲であり、同作は米ビルボードアルバムチャートを3週連続で制しています。

 

ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」は5→4位に上昇。ホットR&B/ヒップホップソングチャートおよびホットラップソングチャートでは共に24週目の首位を獲得し、1958年10月開始の前者では単独最長記録を更新しています。

 

テディ・スウィムズ「Lose Control」が8位をキープ。トップ10入りが通算65週、および100位以内エントリーが通算94週となり、共に最長記録を更新しています。

(なお2週前の記事にて、トップ10入りは通算63週と記載されています。米記事では当週が64週目とありますが、65週目と思われるためそのように翻訳しています。)

 

ベンソン・ブーン「Beautiful Things」が10→9位に浮上。100位以内エントリーは71週目となり、長期エントリー記録は歴代8位タイに上昇しています。

 

最新のトップ10はこちら。

1位 (前週1位) アレックス・ウォーレン「Ordinary」

2位 (2位) モーガン・ウォーレン feat. テイト・マクレー「What I Want」

3位 (3位) モーガン・ウォーレン「Just In Case」

4位 (5位) ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」

5位 (4位) モーガン・ウォーレン「I'm The Problem」

6位 (6位) シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」

7位 (7位) レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」

8位 (8位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

9位 (10位) ベンソン・ブーン「Beautiful Things」

10位 (9位) ドレイク「Nokia

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。6月14日付ではアレックス・ウォーレン「Ordinary」がGlobal 200で6連覇、Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.では4連覇を達成しています。

アレックス・ウォーレン「Ordinary」はGlobal 200においてストリーミングが前週とほぼ変わらず7020万、およびダウンロードが同10%ダウンの12,000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比1%ダウンの5060万およびダウンロードが同5%ダウンの5,000を、それぞれ記録しています。

モリー、サイレント・アディー、スキリベン & シェンシア「Shake It To The Max (Fly)」が前週Global Excl. U.S.でトップ10入りしたのに続き、Global 200でも12→6位に上昇。ストリーミングは前週比15%アップの4410万、ダウンロードは同42%アップの3,000を記録し、参加したすべての歌手がこのチャートで初のトップ10入り。同曲は米ビルボードによるアフロビートソングチャートで5週目の首位を獲得しています。

テイト・マクレー「Just Keep Watching」がGlobal 200で8位に初登場。ストリーミング3380万およびダウンロード2,000を記録しています。ブラッド・ピット主演映画『F1/エフワン』(日本公開は6月27日)で用いられる同曲にてキャリア3曲目のトップ10入りに至ったテイトですが、車関連曲では「Sports Car」が今年2月にトップ20内ランクインを果たしています。

 

 

 

※追記(6月10日19時15分)

 

日本時間の6月10日夜、Global 200の全容が発表されました。日本の楽曲動向については、Xにて発信しています。