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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】シャブージーが米で、ビリー・アイリッシュがグローバルで連覇達成

現地時間の8月19日月曜に発表された、最新8月24日付米ビルボードソングチャート(集計期間:8月9~15日)。シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」が5週連続、通算6週目となる首位を獲得しています。

シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」はストリーミングが前週比2%ダウンの3330万(同指標通算5週目の首位)、ダウンロードが同3%ダウンの12,000(同指標通算11週目の首位)、ラジオが同2%ダウンの8850万(同指標通算3週目の首位)を記録。2024年における米ビルボードソングチャートにおいて首位在籍が最長タイとなりました。

<米ビルボードソングチャート 2024年に複数週首位を獲得した曲>

・6週 シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」 (2024年7月13日付以降)

・6週 ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」 (2024年5月25日付以降)

・5週 ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」 (2023年12月2日付以降) ※ 通算6週首位

・3週 フューチャー、メトロ・ブーミン & ケンドリック・ラマー「Like That」 (2024年4月6日付以降)

・2週 ケンドリック・ラマー「Not Like Us」 (2024年5月18日付以降)

・2週 テイラー・スウィフト feat. ポスト・マローン「Fortnight」 (2024年5月4日付以降)

・2週 ビヨンセ「Texas Hold 'Em」 (2024年3月2日付以降)

総合ソングチャートと集計方法を同一とするホットカントリーソングチャートでは「A Bar Song (Tipsy)」が10週目の首位となり、直近ではビヨンセ「Texas Hold 'Em」(2024年2~4月)に並びました。またホットカントリーソングチャートを制した曲では昨年、モーガン・ウォレン「Last Night」が総合ソングチャートで最長首位記録(16週)を達成しています。

 

シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」は前週から2週続けて構成3指標をすべて制しました。複数週での完全制覇は、ルイス・フォンシ & ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー「Despacito」(2017)以来となります。

<米ビルボードソングチャート 構成3指標同時首位獲得曲>

ファレル・ウィリアムス「Happy」 (2014年5月3日付)

イギー・アゼリア feat. チャーリーXCX「Fancy」 (2014年6月28日付)

メーガン・トレイナー「All About That Bass」 (2014年10月11~18日付)

テイラー・スウィフト「Blank Space」 (2014年12月27日付)

・マーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」 (2015年2月7~21日付、3月7日~4月11日付)

・ザ・ウィークエンド「The Hills」 (2015年10月17日付、10月31日付)

・アデル「Hello」 (2015年11月28日~12月5日付、12月19日付)

・ザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」 (2016年10月15日~11月19日付)

エド・シーラン「Shape Of You」 (2017年3月25日~4月15日付)

・ルイス・フォンシ & ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー「Despacito」 (2017年7月22日~8月19日付)

・アデル「Easy On Me」 (2021年12月4日付)

・シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」 (2024年8月17~24日付)

 

ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」は今週も2位をキープ。米ビルボードが毎夏実施するソング・オブ・ザ・サマーチャート(Songs Of The Summer)において、今年度の開始以降12週連続で首位に立っています。

シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」、そして「I Had Some Help」は直近5週連続で総合ソングチャート、そしてホットカントリーソングチャートの双方でワンツーフィニッシュを達成。カントリー曲が総合ソングチャートで2位までを独占したのは昨年8~9月の6週連続以来となります(ジェイソン・アルディーン「Try That In A Small Town」、モーガン・ウォレン「Last Night」、ルーク・コムズ「Fast Car」、オリヴァー・アンソニー・ミュージック「Rich Men North Of Richmond」およびザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス「I Remember Everything」)。

 

ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」が7→5位となり、同曲最高位を更新。ストリーミングは前週比7%アップの2390万、ダウンロードは同129%アップの8,000、ラジオは同12%アップの3570万を記録しています。8月11日に行われたパリオリンピックの閉会式にて、次回開催地となるロサンゼルスから中継で同曲が披露されたことが上昇の要因となりました。

(なお記事での言及はありませんが、五輪でのパフォーマンス映像はビリー・アイリッシュの公式YouTubeチャンネル発となり、ストリーミング指標に加算されています。)

ビリー・アイリッシュにおけるトップ5ヒットは「Bad Guy」(2019 1週首位)、「Therefore I Am」(2020 2位)、「Lunch」(2024年6月 5位)に続き4曲目。「Birds Of A Feather」は「Lunch」共々『Hit Me Hard And Soft』に収録されており、同作はビリーのキャリア史上初めて複数のトップ5ヒットを輩出したアルバムとなりました。

 

テディ・スウィムズ「Lose Control」が今週も9位に入り、2020年代では史上8位タイとなる31週目のトップ10内在籍を記録しています。

<米ビルボードソングチャート 2020年代におけるトップ10在籍記録>

・57週 ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」 (2020-2021)

・44週 ザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー「Stay」 (2021‐2022)

・41週 モーガン・ウォレン「Last Night」 (2023‐2024)

・41週 デュア・リパ「Levitating」 (2021)

・38週 ハリー・スタイルズ「As It Was」 (2022‐2023)

・37週 グラス・アニマルズ「Heat Waves」 (2021‐2022)

・34週 テイラー・スウィフト「Cruel Summer」 (2023‐2024)

・31週 テディ・スウィムズ「Lose Control」 (2024)

・31週 24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」 (2020‐2021)

・29週 マイリー・サイラス「Flowers」 (2023‐2024)

 

最新のトップ10はこちら。

1位 (前週1位) シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」

2位 (2位) ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」

3位 (3位) ケンドリック・ラマー「Not Like Us」

4位 (4位) サブリナ・カーペンター「Espresso」

5位 (7位) ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」

6位 (5位) トミー・リッチマン「Million Dollar Baby」

7位 (6位) チャペル・ローン「Good Luck, Babe!」

8位 (8位) サブリナ・カーペンター「Please Please Please」

9位 (9位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

10位 (10位) ホージア「Too Sweet」

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。8月24日付ではGlobal 200、およびGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.の双方にて、前週キャリア初制覇を果たしたビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」が2連覇を達成しています。

ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」はGlobal 200においてストリーミングが前週比9%アップの8550万、ダウンロードが同129%アップの16,000を、Global Excl. U.S.においてはストリーミングが前週比9%アップの6270万およびダウンロードが同131%アップの7,000を、それぞれ記録しています。米ソングチャートでも記したように、パリオリンピック閉会式でのパフォーマンスも上昇に寄与した形です。

 

カロルG「Si Antes Te Hubiera Conocido」がGlobal 200で7→5位、Global Excl. U.S.では4→2位となり、双方のチャートで同曲最高位を更新。Global 200においてカロルGはキャリア6曲目となるトップ5入りを果たしています。

 

ハヌマーンカインド(Hanumankind)「Big Dawgs」がGlobal 200で17→9位、Global Excl. U.S.では13→8位に上昇。Global 200ではストリーミングが前週比15%アップの5930万、ダウンロードが7%アップの5,000を、Global Excl. U.S.ではストリーミング4530万およびダウンロード2,000を記録しています(Global Excl. U.S.については記事にて前週比の記載無し)。

ハヌマーンカインド「Big Dawgs」は米ビルボードによるHits Of The Worldチャートのひとつ、インディアソングチャートでも3位をキープ。このチャートでは歌手名表記が"ハヌマーンカインド & カルミ (Kalmi)”となっていますが、プロデューサーのカルミもハヌマーンカインド共々インド出身であり、両者ともグローバルチャートでキャリア初のトップ10入りを果たしています。