イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

昨日放送のアニソンランキング、令和版がビルボードジャパンのヒットと大きくリンクすることについて

昨日放送された『1万人が選ぶ!ついに決定!令和vs平成vs昭和アニソンランキング』(テレビ朝日)のアンケート結果が興味深く、今回エントリーを作成しました。アニソンランキング令和版の結果は下記ポストをご参照ください。

今回の令和版ランキングは1万人による投票に基づくものですが、この結果がビルボードジャパンソングチャートと比較的大きく連動していると感じた次第です。

 

ビルボードジャパン年間チャートについては下記ポスト内リンク先をご参照ください。

今回ランクインしたアニメソングの、ビルボードジャパン年間ソングチャートにおける動向を表にまとめました。アニソンランキング20位までにランクインした曲がすべて、年間総合100位以内に入っていることが解ります。


またビルボードジャパンが提供するCHART insightについて、各曲の動向も掲載します。

・『1万人が選ぶ!ついに決定!令和vs平成vs昭和アニソンランキング』

  (テレビ朝日 2023年10月7日放送分)

 令和アニソンランキング(20位まで)のビルボードジャパン年間チャート順位

 (アニソンランキングは20位まで、年間チャートは100位まで掲載。)

 

ビルボードジャパンソングチャートのCHART insightについては以下の通り。

 (いずれの曲も総合300位以内初登場からの最大60週分を表示。)

 

1位 YOASOBI「アイドル」

 

2位 LiSA「紅蓮華」

 

3位 LiSA「炎」

 

4位 Official髭男dism「ミックスナッツ」

 

5位 Aimer「残響散歌」

 

6位 米津玄師「KICK BACK」

 

7位 スピッツ「美しい鰭」

 

8位 Ado「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」

 

9位 菅田将暉「虹」

 

10位 RADWIMPS「愛にできることはまだあるかい」

 

11位 Official髭男dism「Cry Baby」

 

12位 10-FEET「第ゼロ感」

 

13位 Eve「廻廻奇譚」

 

14位 宇多田ヒカル「One Last Kiss」

 

15位 YOASOBI「祝福」

 

16位 キタニタツヤ「青のすみか」

 

17位 Mrs.GREEN APPLEインフェルノ

 

18位 MAN WITH A MISSION × milet「絆ノ奇跡」

 

19位 女王蜂「メフィスト

 

20位 YOASOBI「怪物」  

 

ビルボードジャパンソングチャートは時代に即してチャートポリシー(集計方法)を変更しており、カラオケ指標を追加した2019年度以降は8指標で展開。その後ルックアップおよびTwitter指標が2022年度末で廃止され、現在は6指標(フィジカルセールス、ダウンロード、ストリーミング、ラジオ、動画再生およびカラオケ)にて構成されています。各指標においてもウエイト変更等がその都度行われているのが特徴です。

 

ロングヒットする曲が大ヒットし社会的ヒットに成っていくビルボードジャパンソングチャートでは、CHART insightにて青で表示されるストリーミングが鍵となります。今回のアニソンランキングで20位までに入った曲をみると、チャート上位滞在週数に差はあるものの、ほとんどの曲においてストリーミング指標の順位が高いことが解ります。

ストリーミングは接触指標のひとつであり、歌手のコアファン以上に”歌手のファンというわけではないが曲は気になる”というライト層(このブログではこのように形容しています)からの支持が、指標の上昇および安定に重要となります。アニメソングにおいてはライト層の中でも”歌手のファンというわけではないがアニメは気になり、必然的に曲も気になっている”方が多いことで、上昇と安定につながっているのかもしれません。

 

また前年度以前からのロングヒット曲が多くランクインするビルボードジャパン年間ソングチャートでは、年度中盤以降にリリースされた曲が年間単位では上位に進出しにくい傾向がありますが、Ado「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」(アニソンランキング8位)が昨年度の年間チャートで7位にランクイン、またYOASOBI「アイドル」(アニソンランキング1位)は今年度の年間チャートを制することがほぼ確実視されています。

ビルボードジャパンソングチャートはストリーミング指標の影響力が大きい一方、日本ではこの指標でリリース直後からトップ10内に入る曲はあまりありません(LINE MUSIC再生キャンペーンを用いればそれが叶いやすい一方、キャンペーン終了後に急落することも少なくありません)。その中にあって、たとえば「アイドル」は下記記録を打ち立てており、アニメ人気が加速させた側面は間違いなくあるはずです。

 

 

ストリーミングと同じ接触指標の動画再生や活用指標とも形容可能なカラオケでも強さが目立つアニメソングですが、やはりストリーミング指標の強さは特筆すべきと考えます。そしてそのストリーミングの強さはライト層への浸透を意味し、広く世間への認知につながっていると捉えていいでしょう。

今回のアニソンランキング20以内ランクイン曲がすべてビルボードジャパンソングチャート100位以内に入っていることを踏まえれば、ビルボードジャパンによる複合指標のソングチャートが(同チャートが時代に即して進化を続けたことを踏まえれば尚の事)社会的ヒットの鑑に成っていると断言していいでしょう。