毎週木曜は、前日発表されたビルボードジャパン各種チャートの注目点を紹介します。
4月5~11日を集計期間とする4月14日公開(4月19日付)ビルボードジャパンソングスチャート(Hot 100)、NiziU「Take a picture」が2連覇を達成しました。
【ビルボード】NiziU「Take a picture」347,432枚を売り上げ4冠で2週連続総合首位 「Poppin' Shakin'」も総合7位にアップ https://t.co/gfCs7RUq8P pic.twitter.com/o8OvGkOrR9
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2021年4月14日
前週は集計期間初日にデジタル解禁したことでBTS「Film out」を抑え首位発進した「Take a picture」。今週はフィジカル関連指標初加算に伴い4万ポイント近くを獲得し、2位をキープした「Film out」に4倍以上もの差をつけ圧勝。構成指標もカラオケ以外7指標がすべて10位以内となり、うち4つを制しています。総合での2連覇達成は1月6~13日公開(1月11~18日付)のLiSA「炎」以来となり、「Take a picture」の勢いの凄まじさを感じずにはいられません。
今週のトップ10をみると、ポイントを上げているのはNiziUの2曲のみ。しかもダブルAサイドシングルのもう1曲である「Poppin' Shakin'」はフィジカル関連指標が加算されないながらも、ポイントを2倍近くに伸ばし最高位を更新しています(ダブル、トリプル等Aサイドシングルにおいては、フィジカルセールスおよびルックアップの2指標は1曲にのみ加算されます)。
上記チャート推移(CHART insight)では赤の折れ線で示される動画再生指標が突出。同指標は87位→2位とジャンプアップしていますがこれ以外にも、ダウンロードが13→2位、ストリーミングが19→12位等、300位未満だったカラオケを除く5指標すべてが伸びているのです。「Poppin' Shakin'」が集計期間中にミュージックビデオを公開したことでサブスク(の再生回数に基づくストリーミング指標)等が伸びたことについて、昨日述べたばかりでした。
フィジカルに同梱された映像盤に未収録のミュージックビデオを、フィジカルリリースのタイミングで公開するというNiziUのミュージックビデオの位置付けが興味深く、これがデジタル/フィジカル、新曲/過去曲どちらも伸ばすと記したのですが、フィジカルでの初シングル「Step and a step」も、初の作品となった「Make you happy」もポイントを伸ばしているのです。
昨年12月にリリースされた1stシングル『Step and a step』の初週売上は318,562枚で、本シングルは約3万枚増と、着実な知名度の浸透は明らかだ。また「Poppin' Shakin'」も各指標のポイントを大きく伸ばし、前週17位から総合7位にジャンプアップしている。100位内にチャートインしている「Make you happy」、「Step and a step」も順位を上げており、今回のデジタルとフィジカルの連続リリースにより、アーティスト自体の訴求力の向上に繋がる結果となった。
太字は個人的に強調したいところですが、それに加えて動画投入や各デジタルプラットフォームでのキャンペーン実施、TikTok等の投入そしてテレビ出演も功を奏したNiziU。デジタル/フィジカル、新曲/過去曲どちらも伸ばすという今週のチャートアクションこそ、歌手にとって理想形と言えるのではないでしょうか。