イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

NHK青森放送局は夕方のニュース番組を”やはり育てるつもりはない"のか

以前のエントリー(NHK青森放送局へ異動してきたアナウンサーの安定感(8月7日付))以降も、特にラジオで池間アナウンサーの声を聴く機会に恵まれているのですが、非常に聴きやすく好感を抱いています。滑舌、声の通りの良さ、アクセント狂いもなく、さらには青森県独特の地名についても言いよどむことがありません。安定感はもちろんのこと、聴く側にとってこの読み手のニュースは信頼できるという感覚が芽生えるもの。早々に大きな番組を任せても好いのかもしれません。

 

他方、昨日の『あっぷるワイド』(NHK青森放送局 月-金曜 18時10分)を観て驚きました。夏休み中の半澤キャスターに代わって起用されたのが亀谷渉子(かめや たかこ)キャスターだったのです。入局直後にキャスターに抜擢された方の代打がこちらも入局半年弱という起用法に、正直驚いています。

半澤キャスターについては、彼女の技術力の高くなさもあれどそれは入局間もないゆえ仕方のないことであり、その彼女を入局早々看板番組に起用した局側の姿勢こそ問題である、と記載しました(NHK青森放送局は夕方のニュース番組を育てる”つもりはない"(4月7日付))。いや、もしかしたら次世代のエースを看板番組に抜擢し荒波にもまれさせることで成長させようというのが局側の目論見なのかもしれませんが、4ヶ月以上経過しても声の通りはあまり変わらず、なによりアクセント狂いが目立ち過ぎて聴く側はストレスを抱いてしまいます。アクセント辞典を持っていないのではないか、もしくは先輩アナウンサーやキャスターから指導を受けていないのではないか…など思わずにはいられません。

 

『あっぷるワイド』の現体制は成功とはいえず、ゆえに代打で登場するならば安定感のある先輩キャスターだろうと思っていたのですが、蓋を開けてみれば亀谷キャスターだったということに正直驚きました。私用で番組前半だけの視聴でしたが、亀谷キャスターは半澤キャスターより滑舌は好かったかもしれませんし、また緊張からか走り気味になっていましたがそれは仕方ないことかもしれません。が、番組冒頭、”夏休みの”のアクセントが平板になってしまい(本来は”つや”の部分にアクセント。ちなみに”夏休み中の”ならば平板でも違和感はないのですが)、ひとつのミスに漬け込むようで申し訳ないのですが、やはりアクセント辞典を持っていないのでは…という疑念が強くなってしまいました。声の通りにも疑問が残ります。

 

先輩キャスターではなく入局一年目のキャスターを起用することについては、ともすれば巧いキャスターを起用することで実力差が際立ってしまいかねない現キャスターへの配慮かもしれませんし、亀谷キャスターを荒波に…という考えもあるかもしれません。が、それによって上手な先輩キャスターの実力を発揮出来る場所が失くなってしまうわけで、彼女たちのモチベーションの損失は大きいでしょう。そしてなにより、局側が入局一年目の起用にこだわるあまりニュースをより好く伝えることを重視していないことが露呈したことによりニュースの質が低下し、視聴者の局への信頼感はより薄れていくのではないかと思うのです。

ニュース番組を育て安定させることは視聴者との信頼関係を強固なものにすること。局側にはそうした姿勢が欠けているように思えてなりません。