イマオト - 今の音楽を追うブログ -

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マーヴィン・ゲイの遺族、今度はヒットドラマを訴える可能性

信憑性には疑問が残るのですが、気になったのでメモ。報道が事実だとすれば、そして実際に動き出したとしたら、恐ろしいことになりそうです。

日本でも放送され、サントラが全米1位を記録した『Empire 成功の代償』。その内容は音楽業界の表と裏を描くドラマ『Empire 成功の代償』が来週から放送スタート 音楽はティンバランド | bmr(3月6日付)に詳しく記載されています。その『Empire~』がマーヴィン・ゲイ三世のアイデアをパクった、とTMZというサイトが報じています。TMZの記事、日本語の要約は下記に。

マーヴィン・ゲイの息子が『Empire 成功の代償』を提訴?|Big Celeb/ビッグセレブ(8月11日付)

 記事元であるTMZはゴシップサイト。ゆえに信憑性に疑問は残るものの、数々のスッパ抜きなどの実績によりその信頼度は低くない模様。ゆえに提訴の可能性は否めないでしょう。実際、TMZの記事ではマーヴィン・ゲイ三世の”弁護士”がコメントしており(しかも、”真実は太陽と月と同様、隠蔽できないことは解っている”などと発言しており、自信の程が伺えるかと)、訴訟の準備は整っているのかもしれません。

 

 

マーヴィン・ゲイ三世をはじめとするマーヴィン・ゲイの遺族は以前、ロビン・シック feat. T.I. & ファレル・ウィリアムスの「Blurred Lines」がゲイの曲に似ていると訴え、勝訴した流れを踏まえ、あくまで私見ですが『遺族側の目的は金銭では』という感想を記載しました(マーヴィン・ゲイの遺族側はあらゆるクリエイティビティを壊しかねない悪例を築いたかもしれない(3月21日付)より)。実際にマーヴィン・ゲイ三世のアイデアが形になっているのか、もしくは『Empire~』側の関係者と接触しているのかを示す証拠はあるのかは不明ですが、ともすれば”「Blurred Lines」訴訟”で自信が生まれ、次の相手を探していたところに『Empire~』が…というのが今回の流れではないかと。

その『Empire~』はセカンドシーズンが来月放送開始予定。これを阻む目的でこのタイミングでの提訴を?というのはさすがに邪推でしょうが、セカンドシーズン開始直前での提訴は『Empire~』側にとって痛手でしょうから多額の示談金につながってもおかしくはなく、それゆえに最終的な目的は金銭ではないかという考えが、あくまで自分の中ではと前置きした上で、それでもやはり否定出来ないのです(アイデアを盗まれたというなら、ファーストシーズン放送中でも訴訟してよいはずで、より効果的な訴えのタイミングを狙っていたのであればそのやり方は姑息だと言えます)。

 

 

マーヴィン・ゲイ三世(ならびに弁護士)の目的はどこにあるのでしょう。アイデア著作権を守れ、というのであればまだ支持出来ないこともないのですが、最終的に自身の利益を目的にしているのであれば、そのやり方こそ歪だと言わざるを得ません。