イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ソングスチャート、ミュージックビデオ公開効果でトップ10内に大きな変動が

ビルボードソングスチャートを定点観測。

現地時間の11月6日月曜に発表された、11月18日付最新チャート。ポスト・マローン feat. 21サヴェージ「Rockstar」が今年のヒップホップ最長不倒となる4週目の首位を獲得しました。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

カーディ・B「Bodak Yellow (Money Moves)」、およびミーゴス feat. リル・ウージー・ヴァート「Bad And Boujee」が今年成し遂げた3週1位の記録を抜き、ヒップホップで今年最長不倒となる4週目の首位を獲得した「Rockstar」(ただし、”2017年度”となるとレイ・シュリマー feat. グッチ・メイン「Black Beatles」が6週1位を獲得(2016年度分を含めると通算7週))。しかしその勢いには大きく陰りが。5週目の首位を記録したもののストリーミングは前週比13%ダウン、デジタルダウンロードも12%下降し、共に2桁の落ち込みとなりました。ラジオエアプレイは13%伸びているものの、2指標の落ち込みを補填するには十分ではありません。

 

そんな中で伸びてきたのは5ランクアップし2位につけたカミラ・カベロ feat. ヤング・サグ「Havana」。

ドラマ仕立ての6分42秒にもおよぶミュージックビデオが公開されたのが10月24日火曜日。先週は公開に伴う3日分のポイントがストリーミングに加算されてのトップ10入りでしたが(ストリーミングのカウント開始日は金曜)、最新チャートでは初の1週間分加算となり一気に2位へ上り詰めました。ストリーミングは前週比32%上昇しこれが他指標を牽引、デジタルダウンロードは同12%、ラジオエアプレイも同28%上昇。これによりカミラ・カベロは以前所属していたフィフス・ハーモニー時代にタイ・ダラー・サインをフィーチャーした「Work From Home」、ならびにマシン・ガン・ケリーにフィーチャーされた「Bad Things」における最高位(4位)を抜き、キャリア史上最高位に到達しています。

 

そしてニューカマーも登場。リル・パンプによる「Gucci Gang」が7ランクアップし7位に上昇しました。

10月23日に上記ミュージックビデオが到達し、「Havana」同様に今週1週間分のポイント加算によりストリーミングが前週比24%上昇。デジタルダウンロードも同17%アップしています。この曲は彼のファーストアルバム『Lil Pump』に収録され、10月28日付アルバムチャートで初登場3位を記録。17歳で凄い記録を達成していますが、17歳でタバコとかいいの?と思ったのは自分だけでしょうか。彼については下記サイトに詳しく掲載されていますので勝手ながら紹介させていただきます(問題があれば削除させていただきます)。

“Gucci Gang”が大ヒット中のラッパーLil Pump(リル・パンプ)とはどんな人物? | Black Music Dictionary(10月17日付)

 

もうすぐトップ10には、ミーゴス、ニッキー・ミナージュおよびカーディ・Bによる「MotorSport」が14位に初登場。

ニッキー・ミナージュにとってはこれが81曲目となるトップ100へのエントリーとなり、女性歌手による最多ランクインを更新しました。ちなみに2位はアレサ・フランクリンテイラー・スウィフトの73曲。

で、先週も触れたテイラー・スウィフトの勢いの問題。先週13位に初登場を果たした「Gorgeous」は今週68位に大幅ダウン。そして。

10月27日金曜に公開され、1週間分の動画公開に伴うストリーミング加算効果が期待された「...Ready For It?」はチャート上で返り咲き、46位から19位に上昇。しかし再びトップ10入りするには至れませんでした。今週彼女のアルバム『Reputation』がリリースされ、”予約数は40万を超えた”とのアナウンスがあるのですが、先行シングルの勢いがどうもパッとしないんですよね。

アルバムの(長期的な)勢いが気になるところです。

選者の色が濃く出た安室奈美恵選曲集~昨日のラジオOAリスト

昨日の担当ラジオ番組、『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 日曜17時)では【バンドウあやか presents サヨナラなんて言わせない 安室奈美恵】特集と題し、20代のあやかさんによるセレクトで安室奈美恵さん楽曲をかけまくりました。

そのセットリストを下記に。

01. AI feat. 安室奈美恵「FAKE」(2010)

02. 平井堅 feat. 安室奈美恵「グロテスク」(2014)

 

~ここから特集~

特集OP. SUPER MONKEY'S 4「愛してマスカット」(1993)

特集01. 安室奈美恵「Baby Don't Cry」(2007)

特集02. 安室奈美恵SWEET 19 BLUES」(1996)

特集03. SUPER MONKEY'S 4「DANCING JUNK (GROOVY MIX)」(from『DANCE TRACKS VOL.1』(1995))

特集04. 安室奈美恵 with SUPER MONKEY'S「PARADISE TRAIN」(1994)(リクエスト)

特集05. 安室奈美恵Body Feels EXIT」(1995)

特集06. 安室奈美恵「GET MY SHININ'」(from『DANCE TRACKS VOL.1』(1995))

特集07. 五木ひろし「TRY ME ~私を信じて~」(from 『リサイタル~21世紀の喝采がきこえる IN 青山劇場』(1997))

~ここまで特集~

 

03. m-flo loves 安室奈美恵「Luvotomy」(from m-flo『COSMICOLOR』(2007))

 

11月番組エンディング曲:フレンズ「夜にダンス」(2016 ギョランじんいちセレクト)

ミュージックビデオの如く街を闊歩したという「Baby Don't Cry」のエピソードに、同じことしたと首を縦に振った方も多いはず。そしてあやかさんにとっての安室奈美恵さんの原体験が、文字通り擦り切れるほど聴いたという『DANCE TRACKS VOL.1』(のテープ)だったということ。今の安室奈美恵さんファンからすれば今回のラインアップは偏りあるように見受けられるかもですが、”安室奈美恵さんとの出会い”は人それぞれだということを深く実感した回でした。紹介するあやかさんが活き活きとしていたのが何より印象深かったですね。

事前に曲目リストをいただいたときに”!”と思ったのが特集の最後の曲。【自称東北イチ変な曲をかける番組】なのでお許しいただきたいなと。ちなみにスタッフで真っ先にこの曲の音源を取り寄せたのは自分です...それも5年前にブログでも取り上げているという。

更に、驚いたことにはストリーミング配信もされていました。Apple Musicのリンクを貼っておきますのでよかったら。

 

さて、次週11月12日は安室奈美恵特集第2弾をお送りします。

勢いで”徹底解説”と書きましたが、あくまで私見ではありますのでご了承を。彼女の音楽面におけるターニングポイント(と考えている曲)はいくつかあるのですがその曲がこぞってベスト盤未収録ゆえ、次回特集は未収録楽曲だけで構成する予定です。特集第二弾、FMアップルウェーブ経由で聴取出来ますのでよろしければ。

芸能界への願い、そしてネットの立ち位置...昨日の今日で思うこと

夢のある、夢を与える世界の住人が笑顔を亡くしてはいけないと思うのです。まして、誰かの自己保身のために犠牲になってしまうことはあってはならない...そのことを、稲垣吾郎さん・草彅剛さん・香取慎吾さんと”森くん”こと森且行さんとの再会であらためて感じた次第です。

記事に写真が載るだけでもすごいこと...と思ったのですが、それが本来は当然のこと、なんですよね。

72時間ホンネテレビ』(AbemaTV)で昨日、6時間強に渡って行われた再会企画、本当に興味深く拝見させていただきました。内容も実に良かったのですが、この企画の概要について思ったことを書き連ねるならば。

3つ目のツイートについて補足するならば、公開されたものを用いていわゆる電凸などをせよということでは決してありません。既存メディアが『芸能プロに対する忖度』(片岡K氏のツイートより)を繰り返すことで、彼らをはじめ、のんさんなどの才能ある方々が表舞台に立てないという憂き目に遭っています。どの事務所が圧力や忖度に肯定的かの表が示されれば、そしてその肯定的な事務所をどのメディアがより多く用いているかが判れば、表を見た方は自ずと、ゆっくりとですが着実にメディア離れを起こすはずです。時間がかかるかもしれないからといって電凸や罵倒表現等を行うならばそれは業務妨害であり、更にはネットが牽引していると捉えて忌み嫌う者もいるでしょう(現にネットに未だに懐疑的な人は少なくないのはそういうことが理由だと思われます)。ならば、どの事務所が出なかったかの”事実”だけを抽出し、それを主観や演出等の色付けを施すことなく書き出し、受け手に判断してもらうことこそ、(既存メディアが行おうとしない)ネットだからこそのやり方だと思いますし、そのアプローチは同時に、メディアのやり方(圧力に屈する、過剰に忖度する、報道において主観や演出を施す等)を変える可能性をも持ち合わせています。見た人を過激にさせ電凸等をさせかねない表現をネットが用いたとしたら、そのやり方は特に報道においての既存メディアのそれと変わりません。そこは注意していただきたいところです。

 

 

自分が理想とするのは、しがらみのない芸能界。ブラック企業やブラック校則(『荻上チキ Session-22』(TBSラジオ 月-金曜22時)において荻上氏が用いた表現)等に苛まれる人々がせめてテレビや映画等を観て救われたい、気持ちを軽くしたいと思ったとき、その発し手にもブラックな部分が見えてしまうと辛くなるものです。また、芸能界もブラックなのだから...と実生活のブラックさを受け入れることにもなってしまいかねません。自分が今日ここで述べたことがはっきり言って理想論だと言われればそれまでですが、理想論って実は大事なものだということは以前はっきりと記載しています。

『NHK紅白歌合戦』の出場条件を自分なりに整理し、出場希望歌手を書き連ねてみる

今年も残すところ2ヶ月足らず。今月は『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)の司会者ならびに出場者が発表される模様です。さてこのブログでも紅白について、幾度となく触れてきたのですが、現段階で自分が考えている”出場条件”をざっと書き連ねてみます。

① 社会的なヒット (オリコンよりもビルボードジャパン重視)

NHKへの貢献度 (レギュラー番組起用・朝ドラやスポーツ中継の主題歌、『SONGS』への出演等)

③ 事務所のパワーバランス

④ ベストアルバムのリリース

⑤ アイドル、アニソン・動画・ボカロ等、演歌については純然たるCDセールス

⑥ 音楽家の追悼企画にて代表曲を歌っていること

①については以前も掲載しています。

ここ数年の”シングルCDは出さないが(世間的に)大ヒット”という作品が今年は少ないように思われます。ただ、今年はレコード会社や歌手の思惑とは異なるところからサプライズ的なヒットが生まれ、後にCDリリースに至った...というパターンがあり、ビルボードジャパンにランクインし社会的なヒットと認められてからレコード会社が動く状況がみられます。

②において、大きなスポーツイベントは少なかったため、今年においては朝の連続テレビ小説関連が目立つのですが、Mr.Childrenはオリンピックテーマソングでの出場時以外出たことがなく、また松たか子さんは『アナと雪の女王』が大ヒットした年の紅白に出場していません。桑田佳祐さんもカウントダウンライブがあり、今年においては難しいかもしれません。ただし、『SONGS』出場歌手については出やすい傾向あるようです。

③は言い換えると”事務所内、もしくは事務所同士の思惑”といえます。あまり考えたくはないことですが、たとえば事務所を離れた方に出場を打診したとして、前事務所から共演NGを叩きつけられるということも出てきます。そのため辞退理由が”本人の意向”等と言葉を濁される場合もあるので注意が必要です。この件、④および⑤については①で掲載したリンク先に軽くですが記載。⑥は今年においては平尾昌晃さんの企画が用意されるのでは?との見方があります。

 

さて、これらを踏まえて出場が見込まれる...というか、【個人的に観てみたい、出場してほしい歌手】を書いてみます。

 

 

・オースティン・マホーン

ブルゾンちえみさんネタに用いられ、今年上半期大ブレイク。幾度となく来日を果たしたほかCDとしても夏にシングル、先月にはアルバムと日本独自でリリース(アルバムについてはオースティン・マホーン、来月日本発売のアルバムはオリジナルアルバムではない?(9月20日付)に掲載)。もしかしたらブルゾンさんの関連で紅組発となる可能性有り。

 

エド・シーラン

来日公演延期を謝罪する意味でのパフォーマンスに期待(ゆえに、昨年のポール・マッカトニーのような日本に行きますアナウンスではなく、事前収録であれどパフォーマンスする予感)。こちらは今年下半期になってビルボードジャパンソングスチャートで「Shape Of You」がロングヒット、またアメリカでは通算12週もの1位を獲得しました(この記録については米ソングスチャート、エド・シーランが12週目の1位に。3曲が新たにトップ10入り(4月18日付)に掲載)。

 

・荻野目洋子

ダンシング・ヒーロー」のリバイバルヒットについては荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー」が次週以降チャートを駆け上がる予感(11月2日付)等を参照。そして。

 

三浦大知

荻野目さんと同じ事務所に所属。昨年春のMステ出演で一気にその実力が知られ、そのまま熱が冷めることなく今に至っている気がします。シングル「EXCITE」がセールスチャートを制し(オリコンより)、めちゃイケでチャート上も再浮上。『うたコン』では歌謡曲のカバーにも挑戦したほか『SONGS』への出演も決定しています。

 

ただ、この二組が出るとなると、来年の引退を宣言した安室奈美恵さんの”最後の紅白”出演は難しいのでは?と勝手ながら危惧しています。エンタテインメント界内部からも高く評価されていますが、前事務所との折り合いが...という話を耳にすると、現在事務所に所属する人たちとの共演は難しいのではないかと。尤も彼女が出ようと思っていればの話ですが。

 

菅田将暉

『おんな城主直虎』終盤の露出の多さ(イコールNHKへの貢献度)、今年CDデビューやラジオレギュラー出演等でさらなるブレイクを果たした方。そして彼が出るならば期待したいのが。

 

・米津玄師

おそらく地上波未出演の”最後の大物”であり、ネットとの親和性の高さもプラスポイント(紅白では以前からYouTuberを出演させており、ネットへの働きかけには積極的だったといえます)。アルバム『BOOTLEG』は初週15万前後の売上が見込まれる他、自身の作品のみならず菅田将暉さんやDAOKOさんとのコラボ曲がいずれもビルボードジャパンソングスチャートトップ10入り(最新11月6日付チャートでは100曲中6曲もランクイン)。米津さんを軸にメドレー形式で歌うのもありかと。

 

・Doughnuts Hole

松たか子さんの出場が前提となるため、以前『アナと雪の女王』大ヒットしながらも出場しなかったことを踏まえれば微妙かもしれませんが、『わろてんか』主題歌に起用されており出場はあるでしょう。そうなれば主演ドラマ『カルテット』でのユニット出演(初披露?)にも期待。実際、ユニットのひとりである高橋一生さんは『直虎』『わろてんか』に出演。曲提供した椎名林檎さんは先日NHKでオリンピック関連番組に出演しており紅白出場は確定かと。また松たか子さんのオリジナルアルバム、椎名林檎さんのカバーアルバムに「おとなの掟」が収録(それも12月6日同日発売)...となると期待は高まる一方。実際、「おとなの掟」はビルボードジャパンソングスチャートでトップ10入りを果たしています((追記有) ビルボードジャパン最新チャート、『カルテット』主題歌がトップ10内に初登場(2月16日付)より)。米津さんによるメドレーとの対決という形で、椎名林檎さん関連メドレーというのがあればなあと。

 

 

あくまで個人的な期待であることをあらためて前置きしますが、この人選+安室奈美恵さん出場ならば嬉しい限りです

ソウル・トレイン・アワードにノミネートされたチャンス・ザ・ラッパーの”位置付け”に感心する

ブラックミュージックの祭典、ソウル・トレイン・アワードが今度の日曜に発表され、月末にテレビで放送されます。

この記事ではヒップホップやR&Bをメインに紹介されているのですが、個人的に注目すべきはベスト・ゴスペル/インスピレーショナル・アワードではないかと。ヒップホップ界からチャンス・ザ・ラッパーがノミネートされているのですから。

R&B作収録曲ながら米ビルボードゴスペルソングスチャートに登場したチャーリー・ウィルソン、ゴスペル畑のラッパーである(つまりはチャンス・ザ・ラッパーと逆の立ち位置と言えるかもしれない)レクレー、ゴスペル界の若き実力派タメラ・マン、そして現在のゴスペル界を牽引しヒップホップ作品にも多数参加するカーク・フランクリン...この強豪と並んでノミネートされているのです。アルバム『Coloring Book』で今年のグラミー賞、最優秀新人賞を含む3冠を成し遂げたチャンス・ザ・ラッパーですが、そのアルバムでカークを招聘したほか、グラミー賞ではカーク、そしてタメラ・マンとも共演しているんですよね。このアルバムがゴスペル的な趣もあることからノミネートされたものとみられます。アルバムの内容、およびグラミー賞については下記bmrのサイトを参照してください。

2チェインズ&リル・ウェインによる客演、そしてゴスペルクワイアの歌声(が加工されたもの)が高揚感をもたらす『Coloring Book』収録曲、「No Problems」は下記に。

それにしてもソウル・トレイン・アワード側の懐の広さというか、フラットな物の見方たるや。そして今回のノミネーションの幅広さをみても、ゴスペルが多角的であり可能性に満ちていると思える気がします。チャンスが勝ち得るか、賞レースに注目しましょう。

荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー」が次週以降チャートを駆け上がる予感

最新のビルボードジャパンチャートをチェック。

11月6日付のビルボードジャパンソングスチャートはこちら。米津玄師さんやDAOKOさんの活躍が目立つ中、以前再浮上の際に紹介した荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー (Eat You Up)」が19位につけています。前週より3ランクダウンではありますが、この位置から次週以降の再浮上を狙っています。

再浮上のきっかけとなった大阪府登美丘高校ダンス部はこの短期間でテレビに相次いで登場。日曜にはテレビ朝日系の番組で平野ノラさんと共演。

火曜はNHK総合で荻野目洋子さんと共演。

部所属以外の方とのダンスを柔軟に変えられるダンス部の実力に圧倒されると共に、やはりこの曲の持つパワーを感じずにはいられない、そんな2番組でした。

 

”再浮上”と書いたのは、1本目のテレビ出演が日曜夜だったため。チャートを構成するストリーミングやデジタルダウンロード等の指標は月曜が算出開始日であり、テレビで観た方があの興奮よ再びと公式動画(注:テレビ番組を違法アップロードした作品をYouTubeで観ても「ダンシング・ヒーロー (Eat You Up)」のポイントには加算されません。この点について詳しくはこちらをご参照ください)を観ていくだろうことを踏まえれば、週末にかけてYouTubeの再生数は伸び、視聴に伴うストリーミングポイントは再度上昇に転じるはずです。

 

そしてもうひとつ。”全曲ダンシング・ヒーロー”という作品も登場します。

CDリリースの遅れは曲の盛り上がりにタイミングを合わせられなかったゆえかもしれませんが、逆に言えばデジタル先行は今の時流に沿ったものと言えるでしょう。先述したテレビ番組出演効果が薄れYouTube視聴によるストリーミングポイントが落ち着いてきた(ただし別途テレビ番組等への出演があれば別ですが)、そのタイミングでデジタルダウンロードおよび定額制音楽配信サービスによるストリーミングが伸びればロングヒットにつながるわけで、いい流れが出来つつあるように思います。

そして作品を”発売”したことで、大晦日の『紅白歌合戦』出場への布石も出来上がりました。出場条件であると思しき、作品リリースというハードルがクリアされたのです。もしかしたらこれで今年は所属事務所から荻野目洋子さんと三浦大知さんという2組が出場するのではないかと個人的には考えています。

(ちなみに、めちゃイケ効果で三浦大知さんのアルバム『HIT』が先週躍進した、と先週伝えましたが11月6日付ビルボードジャパンアルバムチャートでは16位に入り、先週の9位からランクを下げたものの大きく落ち込むことはありませんでした。また同日付ビルボードジャパンソングスチャートでは「(RE)PLAY」が30位(前週17位)、「EXCITE」が34位(前週26位)、「Cry & Fight」が88位(前週31位)と、それぞれ順位は落としたものの今週も3曲ランクイン。トップ40内には2曲も入っており、やはりテレビ番組の効果の大きさを実感します。三浦大知さんも日曜に『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)に出演しており、彼自身の勢いは止まりません。)

 

ちなみに今回荻野目さんがリリースする”全曲ダンシング・ヒーロー”からこちらを想起した次第。

この”全て同じ曲だが別バージョン”作品集が増えていくと面白いですね。中島みゆき「糸」のオリジナル&カバー集2枚組とかも出てきそうな予感がします。

米ソングスチャート、日本人と同名歌手による美しい愛の歌がヒットの兆し

ビルボード最新11月11日付ソングスチャートトップ100を見ていると、日本人?と一瞬思ってしまった曲が90位に。その曲はMAX feat. gnash「Lights Down Low」。先週と変わらずこの位置に付け、今回が3週目のエントリー。

Lights Down Low - EP

Lights Down Low - EP

  • MAX
  • ポップ
  • ¥600

”MAX”とはいえ、女性グループではなく男性ソロ歌手。本名はマックスウェル・ジョージ・”マックス”・シュナイダーゆえ”MAX”名義なんですね。この曲は昨年春にリリースしたアルバム『Hell's Kitchen Angel』に収められており、アルバムリリース元はパニック・アット・ザ・ディスコやフォール・アウト・ボーイ等が所属するDCD2レコード(旧ディケイダンス・レコード)。EP化にあたり、同曲をMAXと共に書いたgnash(ナーシュと読むと以前書きましたがナッシュ説もあり。昨年秋、オリビア・オブライエンと共演した「i hate u, i love u」が全米10位のヒットに)を客演に迎えたバージョンも用意され、ミュージックビデオはそのバージョンとなっています。

それにしても...このビデオ、切なすぎやしませんか。一度だけズームアップするときがあるのですが(しかもさりげなくほんのわずか)、その箇所でズームか...!と。

 

実はこの曲、MAXの妻、エミリーとのファーストデートの際に書いたものだとか。そのふたりの結婚式の様子も公開されています。

あまりにも画になる...とその美しさに溜め息。実はMAX、今から7年前のドルチェ&ガッバーナ秋のキャンペーンでマドンナの相手役に抜擢されているのです。画像検索すると出て来るのですが、17歳とは思えない色気を放っています。さらに演技の世界でも活躍していたとか。

 

この「Lights Down Low」が、シングルリリースから1年、収録されているアルバムのリリースから1年半も経過した今になってヒットしているその要因は不明ですが、じわじわ浸透していったことでソングスチャートトップ100入りを果たせたのではないかと。今後のチャートアクションに注目しようと思います。