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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】「I Had Some Help」米2連覇、ビリー・アイリッシュが米&グローバルでトップ10初登場

現地時間の5月27日月曜が祝日のため翌28日に発表された、最新6月1日付米ビルボードソングチャート(集計期間:5月17~23日)。前週初登場したポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」が2連覇を達成しました。

ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」はストリーミングが前週比28%ダウンの5500万(同指標3位)、ダウンロードが同70%ダウンの21,000(同指標首位)、ラジオが同36%アップの4220万(同指標9位)を記録しています。

トップエアプレイゲイナーを獲得したラジオ指標では、登場から3週目でトップ10入りを果たしています(「I Had Some Help」は5月10日にデジタル解禁するその前日にラジオOAが開始されており、ラジオ指標では3週目のエントリーとなります)。ラジオ指標にて3週以内でのトップ10入りは今年初となったほか、カントリーエアプレイチャートでトップ10入りし且つ総合ソングチャートのラジオ指標でも3週以内に10位以内に入ったのは、カントリーエアプレイチャートが1990年に開始して以降初となります(なお「I Had Some Help」はカントリーエアプレイチャートでは8位にランクイン)。

「I Had Some Help」は1958年に米ビルボードソングチャートが始まって以来、総合ソングチャート(Hot 100)およびホットカントリーソングチャートの双方を制した27曲目の作品に。そのうち、ふたつのチャート共に初登場から2週連続で首位を獲得したのはオリヴァー・アンソニー・ミュージック「Rich Men North Of Richmond」(2023年8-9月 2週)に次いで2曲目となります。

 

ケンドリック・ラマー「Not Like Us」が2位をキープ。ストリーミングは前週比17%ダウンの5970万となり、同指標通算2週目の首位を獲得しています。

 

ビリー・アイリッシュ「Lunch」が5位に初登場。ストリーミング3280万、ダウンロード3,000およびラジオ2020万を記録しています。ビリー・アイリッシュにとって6曲目のトップ10入りとなり、また初登場における最高位を更新しています(これまで初登場でトップ10入りを果たしたのは「My Future」(6位)および「Bad Guy」(7位)の2曲)。

<ビリー・アイリッシュによる米ビルボードソングチャート トップ10ヒット>

・1位 「Bad Guy」 (2019年8月24日付 1週)

・2位 「Therefore I Am」 (2020年11月28日付)

・5位 「Lunch」 (2024年6月1日付)

・6位 「My Future」 (2020年8月15日付)

・8位 「Everything I Wanted」 (2019年11月30日付)

・10位 「Your Power」 (2021年5月15日付)

ビリー・アイリッシュ「Lunch」はアルバム『Hit Me Hard And Soft』収録曲。同作品は最新6月1日付米ビルボードアルバムチャートで2位に初登場、またキャリア最大の週間ユニット数を獲得しています。

 

テディ・スウィムズ「Lose Control」(総合7位)がラジオ指標で7週目の首位に。前週比1%ダウンの7340万を記録しています。

 

テイラー・スウィフト feat. ポスト・マローン「Fortnight」は総合8→10位にダウンした一方、ダウンロード指標において前週比480%アップの19,000を記録しトップセールスゲイナーを獲得。これは今回の集計期間中に15,000枚のCDシングルが出荷されたされたこと、また5月22日にはBLOND:ISHによるリミックスが公開されたことに伴います。

 

最新のトップ10はこちら。

1位 (1位) ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」

2位 (2位) ケンドリック・ラマー「Not Like Us」

3位 (3位) トミー・リッチマン「Million Dollar Baby」

4位 (4位) シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」

5位 (初登場) ビリー・アイリッシュ「Lunch」

6位 (9位) サブリナ・カーペンター「Espresso」

7位 (6位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

8位 (5位) ベンソン・ブーン「Beautiful Things」

9位 (10位) ホージア「Too Sweet」

10位 (8位) テイラー・スウィフト feat. ポスト・マローン「Fortnight」

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。6月1日付ではGlobal 200においてトミー・リッチマン「Million Dollar Baby」が初の首位に。Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではサブリナ・カーペンター「Espresso」が3連覇を達成しています。

Global 200はトミー・リッチマン「Million Dollar Baby」が前週より1ランクアップし初の頂点に。ストリーミングは前週比12%ダウンの1億900万、ダウンロードは同2%ダウンの8,000を記録しています。

トミー・リッチマンにとって「Million Dollar Baby」は、主演曲として米ビルボード各種チャート初エントリーにしてGlobal 200を初制覇。2020年秋にグローバルチャートが発足して以来Global 200では61曲が首位を獲得していますが、主演曲として米ビルボード各種チャート初エントリーした曲による制覇はジョーシュ・シックスエイトファイヴ「Savage Love (Laxed - Siren Beat)」(ジェイソン・デルーロおよびBTSと共演 2020年10月に1週首位)、ゲイル「Abcdefu」(2022年1-2月 4週)に続く3組目となります。

 

ビリー・アイリッシュがGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.で共に3曲をトップ10内に送り込んでいます。Global 200では「Lunch」が4位、「Chihiro」が6位、「Birds Of A Feather」が8位に、またGlobal Excl. U.S.では順に2位、4位および9位に初登場。ストリーミングは「Lunch」がGlobal 200で9530万およびGlobal Excl. U.S.で6300万、「Chihiro」が7710万/5010万、「Birds Of A Feather」が6400万/3900万を記録しています。ビリー・アイリッシュのトップ10ヒットはGlobal 200、Global Excl. U.S.共に7曲となりました。

 

Global Excl. U.S.はサブリナ・カーペンター「Espresso」が3連覇を達成。ストリーミングは前週比7%アップの6390万、ダウンロードは同20%アップの3,000を記録しています。

 

Global Excl. U.S.ではaespa「Supernova」が23→7位に上昇し、同チャートにおいてキャリア初のトップ10入り。ストリーミングは前週比73%アップの4540万を記録しています。aespaはこれまでGlobal Excl. U.S.において5曲のトップ40ヒットを輩出しています(「Next Level」(2021年6月 34位)、「Savage」(2021年10月 24位)、「Girls」(2022年7月 25位)、「Spicy」(2023年6月 40位)および「Drama」(2023年11月 21位))。