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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】米はジャック・ハーロウが首位返り咲き、グローバルはアリアナが2連覇達成

現地時間の1月29日月曜に発表された、最新2月3日付米ビルボードソングチャート(集計期間:1月19~25日)。前週初登場で首位に立ったアリアナ・グランデ「Yes, And?」は6位に後退、ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」が2週ぶり、通算4週目となる首位を獲得しました。

ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」はストリーミングが前週比3%アップの2740万(同指標通算5週目の首位)、ダウンロードが同11%ダウンの6,000(同指標3位)、ラジオが同10%アップの7400万(同指標通算2週目の首位)を記録しています。

通算4週目の首位を獲得した「Lovin On Me」はジャック・ハーロウにとって、「First Class」(2022年4~5月 3週)を上回りキャリア最長の首位獲得曲となりました。なお、ジャックはリル・ナズ・Xとの「Industry Baby」にて2021年10月に1週首位を獲得しています。

 

テディ・スウィムズ「Lose Control」が8→4位に上昇し、キャリア初のトップ5入り。ストリーミングは前週比12%アップの1860万(同指標6位)、ダウンロードは同22%アップの7,000(同指標初の首位)、ラジオは同12%アップの3070万(同指標18位)を記録しています。

前週初登場で首位を獲得したアリアナ・グランデ「Yes, And?」は6位に後退。ストリーミングは前週比39%ダウンの1660万、ダウンロードは同95%ダウンの3,000、ラジオは同5%アップの2590万を記録しています。なお、「Yes, And?」と同じく前週初登場でトップ10入りを果たした21サヴェージ「Redrum」は5→10位に後退しています。

アルバム『Scarlet』から、ドージャ・キャットが再度トップ10内に2曲を送り込んでいます。「Paint The Town Red」は7→8位に後退しましたが、「Agora Hills」は11→7位に上昇(同曲における最高位を更新)。後者はラジオにおいて前週比14%アップの5770万を記録し、トップエアプレイゲイナーを獲得しています。

 

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (2位) ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」

2位 (3位) テイラー・スウィフト「Cruel Summer」

3位 (4位) テイト・マクレー「Greedy」

4位 (8位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

5位 (6位) ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス「I Remember Everything」

6位 (1位) アリアナ・グランデ「Yes, And?」

7位 (11位) ドージャ・キャット「Agora Hills」

8位 (7位) ドージャ・キャット「Paint The Town Red」

9位 (9位) シザ「Snooze」

10位 (5位) 21サヴェージ「Redrum」

 

 

ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。2月3日付ではGlobal 200、およびGlobal 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.の双方にてアリアナ・グランデ「Yes, And?」が2週連続で首位を獲得しています。

アリアナ・グランデ「Yes, And?」はGlobal 200においてストリーミングが前週比34%ダウンの6210万、ダウンロードが同91%ダウンの6,000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比32%ダウンの4630万、ダウンロードが同88%ダウンの3,000を記録し、双方のチャートにおいて初登場から2週連続で首位に立っています。

 

ソフィー・エリス・ベクスターが2001年にリリースした「Murder On The Dancefloor」がGlobal 200で17→10位、Global Excl. U.S.では15→9位となり、双方のチャートでキャリア初のトップ10入り。Global 200ではストリーミングが前週比21%アップとなる3370万を記録しています。同曲は映画『Saltburn』(Amazon Primeにて配信)に用いられ、さらにTikTokで人気となったことでリバイバルヒットに至っています。

(ちなみに米ビルボードの記事では『Notably, “Murder on the Dancefloor” is the oldest song, excluding holiday fare, to have hit the Global Excl. U.S. top 10. Among Global 200 top 10s, only Fleetwood Mac’s classic “Dreams” has been older; the Stevie Nicks composition, from 1977, hit No. 10 in October 2020, driven by TikTok buzz. (特筆すべきは、「Murder on the Dancefloor」がクリスマス関連曲を除き、Global Excl. U.S.でトップ10入りした最古の曲ということ。Global 200では「Murder On The Dancefloor」より古い作品として唯一、スティーヴィー・ニックスのペンによるフリートウッド・マック「Dreams」(1977)が、TikTokでのバズに伴い2020年10月に10位にランクインしています。)』とありますが(カッコ内は意訳)、ケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal With God)」(1985)がGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.を2022年夏に制しています。)

 

Global Excl. U.S.ではフェイド & ATLジェイコブ「Luna」が7→4位となり、双方の歌手にとってキャリア初のトップ5ヒットに(なおトップ10ヒットはフェイドが3曲、ATLジェイコブはチャート自体が初のエントリー)。ストリーミングは前週比11%アップの4150万を記録しています。

Global Excl. U.S.ではカリ・ウチス & ペソ・プルマ「Igual Que Un Ángel」が17→10位となり、同曲初のトップ10入り。ストリーミングは前週比22%アップの3030万を記録しています。同チャートにおけるトップ10ヒットはカリ・ウチスが2曲目(2021年に「Telepatía」が10位を記録)、ペソ・プルマが6曲目(昨年4月以来)となります。