昨日、『第74回NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 以下”紅白”と記載)の披露曲が発表されました。
🟥第74回NHK紅白歌合戦⬜️
— NHK紅白歌合戦 (@nhk_kouhaku) 2023年12月22日
曲目決定🎊
☞ https://t.co/HIIEbO80oA
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あなたが気になるアーティストをチェック✅
大みそかまであと9日✨
\#NHK紅白 #紅白歌合戦 pic.twitter.com/ARuQPzcmVU
このブログでは出場歌手の予想を行った上で、発表後にその振り返りを兼ねて出場歌手の傾向を分析しています。
今回は、発表された曲目から見えてくる傾向を考えます。
第74回NHK #紅白歌合戦
— YOASOBI (@YOASOBI_staff) 2023年12月22日
YOASOBIは...
「アイドル」
を歌わせていただきます⭐️
世界中でたくさんの方に愛していただいた、「ボーダレス」というテーマにピッタリの楽曲。心を込めて届けます。今年の締めくくりに、ぜひご覧いただけたら嬉しいです。#NHK紅白 #YOASOBIアイドル #推しの子 pic.twitter.com/3FM3RYZJ9R
YOASOBIの披露曲はやはり「アイドル」ですが、彼らは今週出演した地上波長時間音楽特番にて『CDTVライブ!ライブ!クリスマスSP』(TBS 12月18日放送)では「アドベンチャー」、『ミュージックステーション SUPER LIVE 2023』(テレビ朝日 12月22日放送)では「Biri-Biri」を披露。また『輝く!日本レコード大賞』(TBS 12月30日放送)では「アイドル」の海外フェスでの映像が流れます。つまり、紅白が初の生歌唱の場なのです。
「特別国際音楽賞」をいただいた日本レコード大賞、YOASOBIは12月1日に開催された香港のフェス・Clockenflapでのパフォーマンス映像を初公開いたします!お楽しみに🌟 https://t.co/FqlcHR0eZe
— YOASOBI (@YOASOBI_staff) 2023年12月19日
YOASOBIは『THE BOOK 2』をリリースした2021年においても年末の各音楽番組で異なる曲を披露しており、今年もそれに倣ったのかもしれません。一方で今年は「アイドル」のヒットが(日本の音楽業界全体でも)突出していることを踏まえるに、今週放送の音楽特番で披露されなかったことに対し違和感を抱く方は少なくないのでは、そして最終的には彼らへの不信感にもつながりかねないのではと危惧する自分がいます。
これまで山ほど機会もオファーもあったはずだけどおそらくYOASOBI陣営は「アイドル」の日本でのテレビ初歌唱の場をはなから紅白に定めていたはずで、なかなか胆力のある意思決定であることよと思います。
— 柴 那典 (@shiba710) 2023年12月22日
音楽ジャーナリストの柴那典さんがポストの中で用いた”胆力”とは、動じない心という意味。今回の決定に賛否はあるかもしれませんが、YOASOBIチームが選んだ道が正しかったかは音楽チャート(特にソングチャート、およびトップアーティストチャート)の動向を追いかけて判断しようと思います。
若手歌手についてはその年ヒットした曲を披露、また過去曲でも今年リリースしたベストアルバムに収録された作品がパフォーマンスされる傾向にあります(SEVENTEENにおける「舞い落ちる花びら (Fallin' Flower)」(2020)が後者の例)。他方、若手で過去曲を披露する場合、ともすれば翌年の選出が危ぶまれるのではというのが厳しくも私見です。
坂道グループにおいては昨年出場した日向坂46が外れ、櫻坂46が返り咲きましたが、日向坂46は昨年の紅白にて2019年のシングルカップリング曲「キツネ」を披露しています。きつねダンスが話題になったゆえの選曲と理解できても、昨年のシングル表題曲ではない作品の披露は当年の代表曲の不在を意味し、今年の動向につながったのかもしれません。
その意味で、NiziUが今回プレデビュー曲「Make you happy」を披露することが気になっています。尤も同曲はNiziU最大級のヒット曲ゆえ日向坂46の例は当てはまらないかもしれませんが、来年はPRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS出身のME:Iがデビューすることもあり(実際、オーディション関連作品群がサブスクで好調に推移)、女性アイドル/ダンスボーカルグループについてはより狭き門になると感じています。
(一方でPerfumeの「FAKE IT」も2010年、シングルのカップリング曲としてリリースされていますが、中堅という立ち位置ゆえこのような選曲も認められているのかもしれません(本来、紅白側が選曲権を持っていると伺ってはいるのですが)。ちなみに今年は、中堅と呼べる歌手の出場が少なくないと実感しています。)
演歌・歌謡曲界において、今年リリースした曲を披露するのは水森かおりさん(「日向岬」)、純烈(「だってめぐり逢えたんだ」)そして三山ひろしさん(「どんこ坂」)の3組のみ。ですが、いずれも企画を伴った披露となります。
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— NHK紅白歌合戦 (@nhk_kouhaku) 2023年12月22日
👀紅白見どころ⑤
\#水森かおり
🎀ご当地ソングの女王
今年は「演歌×ドミノ」🌊
順番に倒れていくドミノが「日向岬」の歌の世界を表現する夢の協演✨
「けん玉」に続き紅白のステージから新たな奇跡が生まれる⁉#NHK紅白 #紅白歌合戦 pic.twitter.com/pioFw3lt46
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— NHK紅白歌合戦 (@nhk_kouhaku) 2023年12月22日
👀紅白見どころ④
\#純烈
🟥QRコードからNHKプラスに“めぐり逢う”SPパフォーマンス⁉⬜
純烈が「NHKプラス紅白親善大使」に就任🎉
NHKの番組をインターネットで視聴できるサービス「NHKプラス」にアクセスできるQRコードをあの手この手で出現させるパフォーマンス🎊#NHK紅白 #紅白歌合戦 pic.twitter.com/Gi3Lcslvjg
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— NHK紅白歌合戦 (@nhk_kouhaku) 2023年12月22日
👀紅白見どころ⑥
\#三山ひろし
🙏今年もやります「紅白×けん玉」🙏
今年は128人で挑戦!
“4年連続の記録達成”という偉業を目指します✨
企画に参加するゲストの顔ぶれも楽しみなこの企画……果たして今年は誰がけん玉にチャレンジするのか🤔#NHK紅白 #紅白歌合戦 pic.twitter.com/V3fM92ALb3
かなり厳しい物言いとなりますが、演歌歌謡曲においてはその年大ヒットした曲ではない限りバラエティ的演出を施さずに披露することは厳しいということでしょう。演歌歌謡曲のヒットが出ない問題についてはそのフィジカル販売手法も含めて以前から提示していますが、もっと新曲に触れられる環境を(特にデジタルにて)音楽業界側が構築することは急務だと考えます。
さだまさしさんの披露曲が「秋桜」であることにも驚いています。本来、今年大きな話題となったWBCにちなんだ曲である「マイアミの歓喜もしくは開運~侍ジャパンと栗山英樹監督に捧ぐ~」(2023)を披露するのではと捉えていたのですが、今回の紅白審査員に野球関係者は含まれていません。
🟥第74回NHK紅白歌合戦⬜️
— NHK紅白歌合戦 (@nhk_kouhaku) 2023年12月20日
ゲスト審査員が決定🎉
☞https://t.co/wJZnSUHZvK#北口榛花#国枝慎吾#堺雅人#俵万智#寺島しのぶ#寺田宜弘#バカリズム#吉高由里子
以上8名のみなさんです✨#NHK紅白 #紅白歌合戦
これはあくまで予想と前置きしますが、ともすれば紅白側はさださんにWBC曲を披露してほしかったのではないでしょうか。しかしTBSが裏番組に『WBC2023 ザ・ファイナル』を用意しWBCの話題を独占することで、紅白側がこの話題に一切触れられなくなったのかもしれません。
/#WBC2023ザ・ファイナル
— WBC2023 ザ・ファイナル【大みそか生放送】 (@tbs_baseball) 2023年12月17日
最新予告公開❤️🔥
\#イチロー
×#ダルビッシュ
×#中居正広
中居によるダルビッシュ独占インタビューが実現✨
イチローはダルビッシュをどう見た?
ダルビッシュはイチローの言葉を聞いて
何を語る…?
侍ジャパンに受け継がれゆく魂を紐解く🧬#大晦日はWBC で⚾️ pic.twitter.com/KDSl2DAidw
さだまさしさんはNHKへの貢献度も高いゆえ白組での出場は納得できるところですが、本来は特別企画にてWBC曲を披露するのが最善だったと感じています。
最後に、その特別企画について。『テレビ放送70年 特別企画「テレビが届けた名曲たち」』には4組が出場します。ただ70年という括りながら、寺尾聰「ルビーの指輪」および薬師丸ひろ子「セーラー服と機関銃」は共に1981年リリースであり、70年を振り返るには披露曲のリリース年に偏りがあると感じています。
この企画については、出場歌手発表の段階から紹介した上で、たとえばテレサ・テン「時の流れに身をまかせ」(1986)をカバーするJUJUさんや「TRUE LOVE」(1993)を披露する藤井フミヤさんをその企画内で披露していただくほうがより良かったのかもしれません。
昨年は曲目発表の後に安全地帯の出場がアナウンスされており、今年についても追加発表があるかもしれません。その発表、そして当日の放送を待ちたいと思います。