イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

音楽関係者による映像・音声配信が続々…"音楽番組の復活"を歓迎する

音楽評論や分析をする方による、映像もしくは音声コンテンツを使った発信が増えてきている印象があります。偶然かもしれませんが、同時期に発信を開始しているのです。

たとえばarne代表、松島功さんはTikTokにて楽曲解説を開始。

音楽ジャーナリストの柴那典さんは、自身のサブスクプレイリストと連動したポッドキャストをvoicyにて配信しています。

 視覚や聴覚に訴えるコンテンツは気軽に接することができ、ながらコンテンツとしても有効でしょう(ながらであったとしても聴くうちにその歌手や曲を覚え、いずれ自発的に探るようになれば好いと思うのです)。そしてもうひとつ、"音楽番組の復活"という点で歓迎する自分がいます。

弊ブログにて昨年末記載したラジオ業界振り返りの中で、音楽番組の軽視を記載しました。ラジオを特集する他メディアが軽視していると指摘したのですが、ともすればラジオ業界自体にその傾向があるのかもしれません。

そんな中にあって、音楽評論や分析を行う方による映像や音声の配信は、ラジオの音楽番組的な位置付けになるのではないかと思うのです。

 

ラジオからポッドキャストに進出した番組もあります。こちらにはラジオ番組で選曲を担当する音楽ジャーナリストの高橋芳朗さんが登場。紹介された曲が別途プレイリスト化されています。

また、以前からはじまったポッドキャスト専門番組も多く、ラジオ局が主催する"JAPAN PODCAST AWARDS 2020"に複数ノミネートされています(賞の発表は3月5日)。

2020年がポッドキャスト元年だとする声を耳にしましたが、緊急事態宣言下でTikTokが伸びたこと、自由に使える時間が増えたこと等を踏まえれば、"誰もが発信者"(そしてそのためのハードルが下がった)元年とも言えるかもしれません。発信者は自身の得意分野を訴求するわけで、音楽関係者が音楽を紹介するのは自然なことではないでしょうか。

 

音楽好きの方には是非とも今回紹介した映像や音声コンテンツに触れていただきたいと思います。再生回数が伸びること、様々な方が発信側に進出することで音楽の聴き手の耳も肥え、より良質な作品がヒットする環境が生まれていくのではないでしょうか。同時に、ラジオ業界側がこの兆候に触れて音楽番組のニーズがあることを知り、音楽をきちんと紹介する意思を強く持ち合わせることを願っています。

 

 

最後に。自分は日米そしてグローバルの最新ビルボードチャート紹介に特化したポッドキャストを開始しています。最近ではstand.fmでも配信していますので是非チェックしてみてください。SpotifyAppleポッドキャストGoogleポッドキャスト等でも確認できます。