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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ジャニーズWESTとTwenty★Twentyが共にトップ3入りなるか? 次週ジャニーズ事務所所属歌手のソングスチャート大挙ランクインが予想される理由

ジャニーズ事務所所属歌手の作品がビルボードジャパンソングスチャートで次週何曲トップ10入りするか、楽しみになってきました。

 

ビルボードジャパンではシングルCDセールス、ダウンロードおよびサブスクの再生回数を基にしたストリーミングについて、集計期間開始日の月曜から3日分の数値を”先ヨミ”と銘打ち、速報を発表しています。次週7月1日に発表される7月6日付ソングスチャート(集計期間は6月22~28日)、24日にシングルCDをリリースしたジャニーズWEST「証拠」が同指標でリードしています。

速報値では前3作のシングルCDセールスを上回る好スタート。ジャニーズ事務所発の作品ではKing & Prince「Mazy Night」やKinki Kids「KANZAI BOYA」共にここ数作を上回る初週CDセールスを記録しており、さらにシングルCDセールス初加算週におけるラジオエアプレイも比較的好調なことから、ジャニーズWEST「証拠」についてもここ2作の17000点台を上回るポイントを獲得するものと考えられます。

シングルCDセールスに長けた曲といえば、今週首位の「KANZAI BOYA」は次週シングルCDセールス加算2週目。この数作の動きを踏まえポイント前週比を13%とすれば次週は2600ポイント前後となりそうですが、曲がENDRECHERI感に溢れ、そのENDRECHERIがデジタル解禁していることでもう少し高いポイント前週比となる予感。先週首位だった「Mazy Night」(今週5位)は『CDTVライブ!ライブ!』でのパフォーマンスや、主題歌となったドラマ『未満警察 ミッドナイトランナー』の初回放送も相俟って高止まりしそうな気配。ポイント前週比を55%と見積もれば3600ポイントあまりとなり、「KANZAI BOYA」を逆転するものとみています。

 

これらシングルCDセールスに長けた作品とは別に、次週のチャートで好位置での登場が予想されるのがTwenty★Twenty、通称トニトニによるチャリティソングの「smile」。

8月にCDとしてリリースされるシングルが22日月曜に年内限定としてデジタル解禁されており、ダウンロードでは3日間で5万5千を売り上げています。

iTunes Storeのリアルタイムチャートをみると、月曜早朝に首位を獲得して以来木曜深夜までその座を譲ることはありませんでした。先ヨミの段階で今年度の週間ダウンロード数トップ5入りはほぼ確実としており、どこまで伸ばすかに注目です。またストリーミングは速報値で19位と、こちらも好調に推移しています。

 

その「smile」に変わって現在iTunes Storeのダウンロードチャートを制しているのが、26日金曜リリースの嵐「Face Down : Reborn」。

プロデュースはブラッドポップというのだから驚きです。レディー・ガガの最新アルバム『Chromatica』の大半の曲を手掛けている彼が、嵐と組むことになった経緯がとても気になります。そしてミュージックビデオではないものの、リリースに合わせて上記リリックビデオをきちんと用意しているのも、嵐がデジタル解禁を徹底している証拠といえます(リリックビデオもISRC(国際標準レコーディングコード)を付番していれば動画再生指標にカウントされます)。リリース日は海外標準となる金曜であり、ジャニーズ事務所の他の歌手の作品、そして邦楽全体の傾向とも一線を画しています。

これまでジャニーズ事務所は、所属歌手のシングルCDリリースを同週に実施することはほとんどありませんでした。SixTONESSnow ManのVS企画は二組のクローズアップのために敢えて行ったと言えるでしょうが、その他では嵐「復活LOVE」とTOKIO「fragile」を思い出す程度。嵐は今年いっぱいで活動休止することを表明していることもあり、この一年強は音楽面でかなり自由に動いている印象があります。

「Reborn」シリーズのデジタルシングルは「A-RA-SHI」「Love so sweet」に次ぐ第3弾。いずれも金曜にリリースされたことから、次回のチャートとその翌週とでほぼ同等のポイントを獲得するものと思われます。YOASOBI「夜に駆ける」や瑛人「香水」が上位で安定するだろうことから、「Face Down : Reborn」が「Love so sweet : Reborn」並の5千ポイントを獲得してもトップ10入りは厳しいかもしれませんが、安定した位置が見込まれます。

 

さらに今週木曜、SixTONESが7月22日にCDリリースする「NAVIGATOR」のミュージックビデオを解禁しました。

YouTubeバージョン”と銘打っていることからおそらくはショートバージョンであり、フルバージョンほどの再生回数は見込めないかもしれませんが、前作「Imitation Rain」もシングルCDリリース前にビデオが解禁され、シングルCDセールス加算前週は動画再生指標だけで550ポイント程度を獲得。今年に入りTwitter指標で男性アイドルの高ポイント獲得が目立っていることから、次週は総合で2000を超えるポイントを獲得するものとみられます。

(なお、「NAVIGATOR」はブログ執筆段階でYouTubeの再生回数が170万を突破していますが、ビルボードジャパンソングスチャート動画再生指標の加算対象となるのは日本国内で再生された分となります。)

 

 

ブログ【Billion Hits!】の管理人、あささんはビルボードジャパンの速報を基に、シングルCDセールスにおいては月曜発表の最終結果も踏まえてチャートの予想をTwitterに掲載しています。金曜に発表した予想ではジャニーズ事務所「証拠」がトップを獲得し、Twenty★Twenty「smile」も1万ポイント前後となるとしています。

(勝手ながらツイートを引用させていただきました。問題があれば削除いたします。)

ポイント的にも高レベルで推移するであろう次週のチャートですが、その中でジャニーズ事務所所属歌手の作品で2000ポイントを超えるのは6曲となるのではと考えています。これは極めて珍しいことであり、ジャニーズ事務所側が従来のCD主体の戦略から、デジタルを積極的に用い始めてきていることの結果と言えるでしょう(無論、最終的なチャートの結果を見ないことには断言出来ませんが)。仮にTwenty★Twenty「smile」がジャニーズWEST「証拠」を超えることがあれば、事務所のデジタル姿勢はますます前向きになっていくかもしれません。