イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

次週の首位候補?「夜に駆ける」でブレイクしたYOASOBIのTwitter姿勢は多くの歌手の鑑となる

一昨日発表された5月25日付ビルボードジャパンソングスチャートは瑛人「香水」が初の首位を獲得しました。

次週、6月1日付ソングスチャートにおいては高いシングルCDセールス指標を獲得する曲は見当たりません。集計期間の途中経過において同指標で首位となったWANDSの曲は最終的に1万枚に届かないかもしれません。

となると、本日途中経過が発表されるダウンロードやストリーミングの動向を踏まえて予測する必要がありますが、前週の集計期間終盤にストリーミングがさらなる伸びを示したYOASOBI「夜に駆ける」が、瑛人「香水」から首位の座を奪う可能性が高いかもしれません。

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「夜に駆ける」が初めてトップ10入りを果たした際、この曲の勢いの要因はTwitterにおけるファンとのエンゲージメントの確立(のためのつぶやきの徹底)にある、と書きました。

YOASOBIはこの後も、チャートにランクインした際やメディアで取り上げられた時等、つぶやきを徹底しています。とりわけ素晴らしいと思った内容を取り上げてみます。

 

ビルボードジャパンソングスチャートで「夜に駆ける」が初めてトップ10入りを果たしたことでテレビ番組にて取り上げられると判った際のツイートがこちら。さらに放送直後にはYouTubeのリンクを貼付しており、YOASOBIが気になった方を動画に誘導する流れを作っています。

CDTVサタデー』(TBSテレビ 土曜24時58分)で初のトップ10入りを果たした日には、番組名のハッシュタグも添えて実況スタイルでつぶやいています。

最新のビルボードジャパンソングスチャートで10位に初登場を果たした「ハルジオン」のリリース日は5月11日月曜。集計期間初日0時に配信したことでチャートに1週間分フルで反映されるためこの日時設定も巧いと思うのですが、その公開直前にはカウントダウン的な告知が。メンバーのAyaseさんのツイートのリンク先は各ダウンロード、ストリーミングおよび動画再生サービスにつながっているので多くのユーザーにとって分かりやすいですね。

YOASOBIの曲はTikTok、またInstagramのミュージックスタンプにも対応しているのですが、面白いのはフォローしてくださる方に向けて、呼びかけがみられる点。

この「???????」については後日Spotifyと判明。実はこれ、自分の予想通りでした。

Spotifyで再生すると5秒程度の映像がループすることがあるのですが、邦楽では少ないと思しきそのサービスをYOASOBIがいち早く採り入れた形です(サービスについて、詳しくは自分の上記ツイートにリンクを貼っています)。またちょこちょこ変えていくとのことで、ファンやライト層のSpotifyでの再生回数は高値安定するのではないでしょうか。現に、映像付の配信がはじまった5月20日付のSpotifyソングスチャートでは「夜に駆ける」が首位をキープ、再生回数も前日より微増し184825回となり、2位のOfficial髭男dism「Pretender」との差が21120回となっています。以前Spotifyは他のサブスクサービスより定番曲が多いと分析しましたが(サブスクで人気の瑛人「香水」はSpotifyで未だ首位ならず? サブスクサービスを比較すると面白い特徴がみえてくる(5月17日付)参照)、そのSpotifyで17日以降首位に立っているのですから素晴らしいことです。そしてその首位獲得の大きな力となったのが、一発録り動画企画”THE FIRST TAKE”の自宅もしくはプライベートスタジオ版となる”THE HOME TAKE”バージョンが5月15日金曜に公開されたこと。

「ハルジオン」の公開と上記動画の公開が同じ集計期間内に重なったことで、最新ソングスチャートでのさらなる飛躍につながったことは間違いなく、このスケジュールを立てた方は本当に見事だと思うのです。

 

これまでYOASOBIのTwitterアカウントによる見事なフォローアップを紹介してきましたが、運営はメンバーではなくスタッフが行っているとのこと。おそらくはスケジューリングも彼らによるものではないでしょうか。

メンバーのふたりも幾度となく引用ツイートしていることから、ファンとのエンゲージメント確立に徹する姿勢はメンバーおよびスタッフの共通認識なのだと考えます。そして根底にあるのは、YOASOBIに触れてくださった方への熱い思いではないでしょうか。

ファンを大切にし時に参加を呼びかける姿勢、そして曲は気になっているけど特にファンではないライト層を誘導することに極めて長けている…これがYOASOBIの一連の施策だと実感します。次週のビルボードジャパンソングスチャートで「夜に駆ける」が首位の座に就くか、注目しましょう。