担当ラジオ番組、『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 日曜17時。サイマル放送で全国どこからでも聴取可能です。詳細はこちら)では2月3日、磯野ふさえさん持ち込み企画【モヤモヤ(ソング)】をお送りしました。
リスナーの皆さんからもモヤモヤソングをいただき、ありがとうございました。アレンジ(特に1980年代のミックスの仕方)だったり歌い方だったり歌詞だったり…人によって様々な見方があるんだなあと実感です。
自分のセレクトについては今回割愛しましたが、自分の理由は他の方とは異なり”自分の好きな曲が目立たないし売れていない”という、言わばイライラ感に基づくもの。お送りする予定だったのはMISIAさんによるこの曲でした。
理由は以前も記しています(この前取り上げた宇多田ヒカル「Addicted To You」についても長文書いていました)。
R&B的な(それもより濃い目の)アプローチがウケてくれると嬉しいと思いつつ、なかなか難しいとは解っていながらそれでもなお、もう少し寛大に受け入れてほしい…と思う自分がいます(勝手な考えは承知ですが)。
その意味での”モヤモヤ”を抱いてしまうもう一曲が、ホイットニー・ヒューストン「I Have Nothing」。
映画『ボディガード』(1992)サウンドトラックからの3曲目のシングルで米ビルボードソングスチャート最高4位。大仰と揶揄されてもおかしくない曲(ゆえに先述したR&Bライクじゃない曲をなぜ選ぶと言われるかも)ですが、生涯ベスト級に挙げたいくらい大好きな曲なのです。
が、この曲およびその前のシングル「I'm Every Woman」(チャカ・カーンのカバー)も4位にとどまったのは、日本でも馴染み深い「I Will Always Love You」が実に14週もの間首位に立ち続け、アルバム収録の他曲の追随を許さなかったからではないかと。それだけ、ホイットニーにとっても、そして映画関連のヒットとしても世間が真っ先に♪エンダー を挙げることで、「I Have Nothing」が霞んでしまったように思うのです。ここまで大差つくのか…と驚かされます。
不思議なことに、ホイットニー・ヒューストンの公式YouTubeアカウントには「I Will Always Love You」は現時点で未掲載。これは極めて残念なことです。日本時間の来週月曜に発表される第61回グラミー賞では、ホイットニーのドキュメンタリー映画『Whitney (邦題:ホイットニー - オールウェイズ・ラヴ・ユー -)』がドキュメンタリー映画部門にノミネートされているため尚更。というわけで2010年、ジェニファー・ハドソンによる素晴らしいトリビュート映像を紹介します。
『ホイットニー - オールウェイズ・ラヴ・ユー -』は青森県では今週末から公開。自分はこの映画を観ての思いも込め、2月10日放送の『わがままWAVE It's Cool!』でホイットニーの特集を組みます。映画はかなり踏み込んだ内容とのことで、気持ちがボロボロにならないか心配ですが、彼女の歌声の素晴らしさなどを伝えられたならと思っています。
この映画の予告編後半、「I Have Nothing」が用いられていることが何を示唆しているのか…想像しただけで胸が締め付けられます。