最新1月13日付、『J-WAVE TOKIO HOT 100』(J-WAVE 日曜13時)チャートで80位にランクインしたのがクリス・ブラウン「Undecided」。こんな大ネタ使い、オリジナルが好きな身には嬉しくなりますね。
用いられているのは90年代のR&B定番曲、シャニース(・ウィルソン)「I Love Your Smile」。
日本でも未だメディアで、たとえばバラエティ番組で使われており、耳にした方も多いことでしょう。アメリカでは米ビルボードソングスチャートで最高2位、1992年度年間チャート11位を記録。日本では先述したJ-WAVEチャートにて1992年度年間チャートを制し、今年元日に発表された開局以降30年分のチャートで87位にランクインしています。
そのシャニースについてはアルバムが干支一周分以上リリースされていないのですが、90年代に大活躍したプロデューサー/歌手のベイビーフェイスが関与した楽曲群が素敵なので、シャニースを気になった方に過去作を知ってほしいなと思うのです。
・ベイビーフェイス feat. シャニース「Breathe Again」
(from ベイビーフェイス『MTV Unplugged NYC 1997』(1997))
プロデュースワークを中心に自身の作品も盛り込んだライブアルバム。トニ・ブラクストンの全米ナンバーワンヒットをシャニースがカバーしています。トニのアルトボイスとは対象的に、ファルセットで華麗に羽ばたく姿が印象的。
・フォープレイ feat. ベイビーフェイス & シャニース「Someone To Love」
(from フォープレイ『4』(1998))
ベイビーフェイス関連の作品に参加するベーシスト、ネイサン・イーストが在籍するスムースジャズバンドによる美しきメロウネス。ベイビーフェイス、シャニースの声が彩りを添えています。
・シャニース「Fly Away」「Ain't Got No Remedy」
(from『Shanice』(1999))
およそ5年ぶり、ベイビーフェイスのレーベルであるラフェイスに移籍て初の、且つ自身の名を冠したアルバムからは「When I Close My Eyes」が米ソングスチャートで最高12位を記録しましたが、個人的にはベイビーフェイスらしさ溢れるメロウな2曲が好み。ファルセットがタイトルの如く舞い上がるような「Fly Away」、そしてこれぞベイビーフェイスな洒落たミディアム「Ain't Got No Remedy」…この2曲だけでもアルバムを買う価値大いにあります。中古で300円以内で買えるはずなのでよろしければ。
シャニースは2014年から2016年にかけてリアリティ・ショーに出演し、また公式YouTubeチャンネルでは昨年秋、カーディ・Bの全米ナンバーワンヒット、「Bodak Yellow (Money Moves)」のカバーを公開。音楽活動を続けていることに安堵しました。
今回クリス・ブラウンが大ネタ使いしたことでシャニースに注目が集まり、久々のアルバムが出るならば嬉しいですね。