担当ラジオ番組、『わがままWAVE It's Cool』(FMアップルウェーブ 日曜17時)の次回7月22日の音楽特集が【GET UP/起きる(がタイトルに入っている曲)】。現在手元にある音源をまとめたり調べている最中ですが、今月リリースされたこの曲をかけたい衝動に駆られつつあります。
アルバムの冒頭を飾るのが「夜に起きるパトロン」…夕方の番組だけど、かけていいのかなあ?(しかもこのブログエントリーは朝書いている)と思いつつ、町あかりさん独特のユーモアな歌詞で昼でも聴ける(?)仕様に。この町あかりさん、「もぐらたたきのような人」が昭和歌謡ファンを中心に人気となり、後にビクターからメジャーデビュー。
この曲はメジャー移籍時に再録され(→YouTube)、今年に入って石野卓球さんがリメイクしたバージョンが配信リリース(今週アナログでもリリース)。
歌謡曲チックな楽曲をいい意味でチープな音で再現するのが町あかりさんの魅力と言えますが、今回池尻ジャンクションというバックバンドと組んだアルバム『収穫祭!』はロックテイスト。とはいえ町さんの声が軽やかゆえ不思議なバランスがあります(このバランス、個人的にはラ・ムーを思い出した次第)。
「夜に起きるパトロン」は、星屑スキャットでも活躍するギャランティーク和恵さんのソロナンバーとして町あかりさんが提供したもので、むしろギャランティーク和恵さん版は町さんのソロ作での世界観に沿ったアレンジかもしれません。アレンジを担当したのはKASHIFさんで、ニューウェーブ歌謡という表現がピッタリくる浮遊感があります。
提供曲とそのセルフカバー、元来自分の中ではどちらかに勝敗が上がるものですが…今回は甲乙つけがたいですし、どっちのアレンジアプローチも有りだなと実感しています。
それにしても、先述した『収穫祭!』に収録されているこの曲、いい意味でズルくないですか。
スティービーでワンダーなアレンジはバンドを従えたからこそ出来るもの。こういうアプローチも出来る町あかりさん、末恐ろしいです。