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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ネクストマイリー?テイラーズベイビー?のオリヴィア・ロドリゴ、全米制覇を確実に

来週発表される1月23日付米ビルボードソングスチャート、新鋭による初登場での首位獲得が決定的となっています。

オリヴィア・ロドリゴは現在17歳。『ディズニープラスの作品『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』のニーニ・サラザール・ロバーツ役で主演を務めている』こともあり、若年層への認知度は十分と言えます。(『』内はオリヴィア・ロドリゴ、移籍第一弾となる楽曲「drivers license」を発売(1月9日付)より)。昨年リリースされたドラマのサウンドトラックからは「All I Want」(2019)が米ビルボードソングスチャートで最高90位を獲得していましたが、本格的なソロデビュー曲となる「Drivers License」が既にとんでもない記録を叩き出しています。

1月11日付Spotifyデイリー再生回数において、「Drivers License」は『女性アーティストの楽曲としてアメリカで史上最も1日に再生され』、また『ホリデーソングではない楽曲としてSpotifyのグローバルチャートにおいて史上最も再生された』作品となりました(『』内は共に上記フロントロウの記事より)。さらにその翌日には米Spotify において史上初の1日600万再生を突破し、ドレイク「Nonstop」が持っていた574万再生という記録を塗り替えたのです。

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上記で「Drivers License」と比較したのは最新1月16日付米ビルボードソングスチャートで総合およびストリーミング指標で首位を記録した24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」。アメリカにおけるストリーミング指標はサブスクおよびYouTube等を合算したものですが、その対象サービスのひとつであるSpotifyの数値を比較してみると「Drivers License」の数値が如何に突出しているかが解ります(1月16日付米ビルボードソングスチャートにおけるストリーミングの集計期間は1月1~7日)。そもそも最新週における「Mood」のストリーミング再生回数は2000万を割り込むという低水準ではあったのですが、「Drivers License」は「Mood」との差を一気に拡げ、ストリーミングのみならず総合チャートでも首位を確実なものとしているのです。米ビルボードソングスチャートの予想者は、圧倒的な差で「Drivers License」が制すると指摘しています。

 

オリヴィア・ロドリゴは本格的な歌手デビュー前にディズニー・チャンネル発のドラマのスターだったという点でマイリー・サイラスと共通しており、たとえば音楽評論家・作詞家の湯川れい子さんが指摘されています。

「Drivers License」はオリヴィア自身の失恋に基づく曲ですが、この失恋の経験を歌にするという点においてはテイラー・スウィフトを彷彿とさせます。そのテイラーは昨年末に突如リリースしたアルバム『Evermore』においてフィジカルのみに収めていたボーナストラックの2曲を1月7日木曜にデジタル解禁したのですが(それにより1月16日付米ビルボードアルバムチャートで首位復帰に至れています)、それによりiTunes Storeのダウンロードソングスチャートでトップ3をテイラーとオリヴィアとで独占する事態が起きました。

これに対しテイラー・スウィフトが反応。オリヴィア・ロドリゴを喜ばせるのみならず「Drivers License」への注目度の上昇にも間違いなく寄与したはずです。

 

来週発表される米ビルボードソングスチャート、オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」の快挙達成の報道を待ちたいと思います。