イマオト - 今の音楽を追うブログ -

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10月の首都圏ラジオ局聴取率調査結果、TBSラジオの単独首位が報じられない問題への疑念

10月19日から一週間にかけて行われた首都圏ラジオ局の聴取率調査は、TBSラジオが単独首位を獲得しました。前回はニッポン放送およびJ-WAVEと同率でしたが、突き放した形です。しかし、この件をきちんと報じたニュースメディアが未だない模様です。

Twitterにて”聴取率”で検索すると上位に出てくるのはこれらのニュースメディアによる記事。

他にもライブドアニュースが報じていますがこちらの出典元はオリコン。各メディアの表現はタイトルこそ差があれど、使用する写真も含め内容が似通っています。オリコンはさらに別記事でもニッポン放送の好調な番組を取り上げていますが、その一方でオリコンマイナビニュースさらにライブドアニュースのいずれにおいても、TBSラジオが局として聴取率トップに立った事実を伝えていないのです(11月21日6時現在)。

 

この報道の偏り問題については以前も指摘しています。つまり、『おそらくニッポン放送側から出るソースをほぼそのまま流している点において客観性に欠けている』のです(『』内は下記ブログエントリーより)。

 ニッポン放送の番組単位での好調っぷりを紹介してはいけないということではありません。聴取率について取り上げるならば、局として首位に立ったTBSラジオをきちんと記事しないとフェアではなく、偏っていると捉えられてもおかしくないのです。

たとえばTBSラジオの単独トップを報じた文化通信.comの発表は先に紹介したオリコン等記事の翌日(19日)であるため、先のニュースメディアはいち早く紹介したニッポン放送の情報を我先に紹介したかったのかもしれません。仮にニッポン放送が、聴取率の本来の発表がその19日だと設定されていたもののフライングで発表したのだとしたら、それもまた問題です。

 

先月のブログではTBSラジオの情報発信力の強化も必要と書きましたが、これはその強化以前の、ニッポン放送の情報のみを流すニュースメディアの問題です。実際、使われている写真も同じであり、おそらくニッポン放送の情報をただ流す形となっているのかもしれませんが、与えられた情報をただ紹介するだけのものが果たして報道と言えるでしょうか。ラジオについて取り上げる姿勢があるならば、たとえばInterFM897の11月改編問題についても大きく取り上げなければならないはずです(経営体制の変更は一部で報じられてはいましたが)。

同様に、これは何度も申し上げていることですが、ビデオリサーチ社がきちんと局や番組単位での聴取率をきちんと発表しないといけないでしょう。このままでは、聴取率でトップではない局が好調な番組だけを抽出しいち早く発表することで局としても聴取率で勝った印象を与えられるという事態が続いてしまうのではないでしょうか。