米ビルボードが9月に新設した2つのグローバルチャート、10月31日付においてLiSA「炎」が日本人歌手史上初となるトップ10入りを果たしたことは今週火曜にお伝えした通り。下記リンク先にて紹介した米ビルボードの記事は、後にビルボードジャパンでも翻訳され掲載に至っています。
LiSA、「炎」が米ビルボード・グローバル・チャートTOP10入り https://t.co/z55gN0tnlQ pic.twitter.com/xhbUqo5ubM
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2020年10月27日
となると注目は次週の動向。次週11月7日付ではアリアナ・グランデ「Positions」が米ビルボードソングスチャートを含む3つのチャートを初登場で制する可能性が高く、またBTS「Dynamite」も安定した動きを示すかもしれません。その状況下で、「炎」がトップ10内をキープできるかが気になるところです。
10月16~22日を集計期間とする10月31日付グローバルチャートのGlobal 200において「炎」はストリーミング1940万、ダウンロード97000を獲得。おそらく、日本での所有および接触がグローバルチャートにおけるポイントのほとんどを占めていると思われます。
ビルボードジャパンソングスチャートでは、1日のズレがありますが10月15~21日においてストリーミング(サブスクの再生回数やYouTubeのオーディオストリーミングに基づく)がおよそ1444万回、そしてダウンロードが148272。グローバルチャートにおけるストリーミングはサブスクおよび動画再生の合算であるため、日本においてサブスクと動画再生を合わせると2千万回を超えたものと考えます。
グローバルチャートのデータ提供元はおそらく、ビルボードジャパンソングスチャートの集計対象元となるデジタルプラットフォームをすべて対象としているとは考えにくく、ゆえに日本とグローバルのチャートでは数値にズレが起こることが予想されます。とはいえビルボードジャパンのデータからグローバルチャートの数値をある程度推測できると考えられることから、ビルボードジャパンの記事を踏まえ10月22~28日の日本における所有と接触指標をみてみましょう。10月22~25日のストリーミングおよびダウンロードについては、11月2日付(集計期間:10月19~25日)ビルボードジャパンソングスチャートの各指標記事から前半3日分(10月23日金曜発表の先ヨミ記事にて判明)を差し引き、そこに10月30日金曜に発表された11月9日付における先ヨミ記事の判明分(集計期間:10月26~28日)を足せば出てきます。
日本におけるLiSA「炎」
ストリーミング(サブスク再生回数等に基づく)、およびダウンロード数
(10月22~28日分)
ストリーミング:18875034回
(10月22~25日 11375874回+10月26~28日 7499160回)
ダウンロード:115305DL
(10月22~25日 74902DL+10月26~28日 40403DL)
11月7日付グローバルチャートの集計期間(10月23~29日)とは1日ズレがあるもののおそらくはこの数値に近いものがベースとなるはずです。ストリーミングはサブスク再生回数とYouTubeのオーディオストリーミング分だけで前週を上回っており、動画再生指標を足すと2500万前後になるものと考えます。となると、ダウンロードの減少をストリーミングがカバーする形となり、トータルでは前週並の水準を保って次週のグローバルチャートトップ10内をキープすることが期待できるのではないかというのが私見です。日本においても、シングルCDセールス加算2週目となる11月2日付ビルボードジャパンソングスチャートではポイントが前週を上回りましたが、こちらも所有指標のダウンを接触指標が補った形でした。
日本時間の11月3日火曜に発表される最新のグローバルチャート、その結果が楽しみです。