毎週木曜は、前日発表されたビルボードジャパン各種チャートの注目点を、ソングスチャート中心に紹介します。
6月1~7 日を集計期間とする6月15日付ビルボードジャパンソングスチャート。YOASOBI「夜に駆ける」が3週連続で首位を獲得しました。
【ビルボード】YOASOBI「夜に駆ける」総合首位3連覇達成 TWICE「MORE & MORE」総合3位に初登場 https://t.co/rLJ95FBnYd pic.twitter.com/fpuv4RmsVT
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2020年6月10日
とりわけ、ストリーミングおよび動画再生といった接触指標群で強さを発揮。
#YOASOBI 強し。
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年6月10日
『快進撃が続く「夜に駆ける」は、3週連続でストリーミングと動画再生の2冠を獲得し、この2指標が牽引して“JAPAN HOT 100”で総合首位3連覇を達成した。ストリーミングは前週8,818,302再生から当週9,389,535再生、動画再生は前週13,819,547再生から当週13,735,236再生とまだまだ強い』 https://t.co/BKF9TjqK8b
総合ポイントの前週比は107.1%。前週の伸びが1%未満であったことを踏まえれば踊り場を抜けた印象があります。昨日はSpotifyでの伸びを紹介しましたが、この伸びもビルボードジャパンソングスチャートにしっかり反映されています。
さて今週は、DISH//「猫」の2バージョンが共に上昇しました。
上記は初のトップ20入りを果たした”THE FIRST TAKE”バージョン。そして3年前リリースのオリジナルバージョンも最高位を更新しました。
これは間違いなく、6月5日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日 金曜21時 以下『Mステ』)に北村匠海さんが出演し「猫 ~THE FIRST TAKE ver.~」を披露した効果と言えるでしょう。そして注目すべき、且つ気になるのはTwitter指標。”THE FIRST TAKE”バージョンが32位に対し、オリジナルバージョンは13位に登場、総合順位と逆転しています。これはおそらく『Mステ』を観て”THE FIRST TAKE”バージョンの意味で(別バージョンの記載を省いた)「猫」とつぶやいた方が多かっただろうことが原因と考えます。これまでも弊ブログでは、米に倣ってオリジナルバージョンと他のバージョンは合算すべきではないかと提言してきましたが、今回のTwitter指標の逆転現象が自分の仮説の通りだとすれば、受け手が2つのバージョンを一緒くたにしているものと思われるため、合算は尚更必須ではないかと強く思った次第。これまで合算すべきと考える理由は下記ブログエントリーでも記載しましたが、今回のTwitterの件を加えて今一度、ビルボードジャパンに提案したいと思います。
#ビルボードジャパン最新チャート速報
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年6月10日
先週金曜の #Mステ 出演を機に上昇した #DISH//「#猫 ~THEFIRSTTAKE ver.~」(37→16位)は2761ポイント、オリジナルバージョン(100→31位)は1900ポイント。仮にビルボードジャパン @Billboard_JAPAN が複数バージョンを米に倣い合算していれば9位に相当します
合算されないために「猫」の勢いが可視化されにくい状況は、歌手側にとって、また勢いの元となった番組の力が伝わりにくいという意味でも、すごく勿体ないと思うのです。
さて、『Mステ』に北村匠海さんが出演し、さらに所属グループであるDISH//の名がきちんと表記されたことに安堵しています。出演前にこのようなブログエントリーを記載していたゆえ尚の事です。
出演後、ヒャダインさんがこのようなツイートをしていたのが印象的でした。
北村匠海(DISH//)のMステめちゃくちゃかっこよかったですね!歌詞完走バージョンは4人で出た時に、てことですね。
— ヒャダイン こと 前山田健一(39) (@HyadainMaeyamad) 2020年6月5日
このツイートは今のDISH//の環境(の問題)と希望とを巧みに示したものと受け止めています。個人的には、4年前『Mステ』に遂に初出演を果たした三浦大知さんがその出演から程なく、RHYMESTER主宰の音楽フェス”人間交差点”に出演した際に宇多丸さんが放った一言を思い出しました。
『Mステ』を注視すべきだとするブログエントリーには多数のアクセスをいただいた一方、『Mステ』と強い結びつきを持つジャニーズ事務所の所属歌手のファンの方から反論をいただきました。以前ツイートしたのですが、その内容をこちらにも掲載します。
反論はジャニーズ事務所所属歌手のファンという方から、他事務所の方々には出演できるだけのインパクト(数字面での実績)があったのか?ということでした。その点において北村匠海さんはOKでは?ということでした。
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年6月1日
一方で、ビルボードジャパンソングスチャートではこのバージョンは現段階で23位が最高であり、大ヒットとは言えないでしょう。話題性は十分かもしれませんが反論された方の”実績”が何を指すのかは不明です https://t.co/vmhH7r98Eb
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年6月1日
(※上記ツイートは記載日における最新のビルボードジャパンソングスチャート(6月1日付)、もしくは記載日における再生回数を掲載しています。)
反論された方がおっしゃる”実績”について、話題性以外にCD売上が重要とするのであれば、ブログでも言及したw-inds.については十分出る権利があったと思います。Wikipedia内にシングルのオリコン順位が掲載されています https://t.co/gBIXe8KzuI.
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年6月1日
Wezzyの記事にはこのような記載があります https://t.co/1tcgud5S7h
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年6月1日
『1997年11月14日放送回でDA PUMPはKinki Kidsと共演する予定だったのだが、放送当日にKinki Kidsの姿はなかった。これは、DA PUMPの勢いに脅威を感じたジャニーズ事務所による“恫喝”のボイコットであると言われている』
披露された「Love Is The Final Liberty」はオリコン最高8位。順位がさほど高くなくとも出られたという証拠と言えるかもしれませんし、その後さらに上回る順位の曲が出てきているのに出ていないこともあり、順位を”実績”とするには説得力に欠けるでしょう。同曲のWikipedia https://t.co/CEFnFetA1Q
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年6月1日
Mステ出演のための”実績”をシングルCDの順位とするのであればw-inds.等出さないのは不自然。北村匠海さんにおけるネットでの話題性を”実績”とするならば、嵐以外フルバージョンのミュージックビデオをYouTubeで解禁しないジャニーズ事務所所属歌手はその実績が低いと捉えられておかしくないでしょう
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年6月1日
そしてこの事務所側やメディアの問題については、自分のブログエントリーについてリツイートしてくださった上で私見を述べられていたおなかさんのツイートに同意します。勝手ながら紹介させていただきますhttps://t.co/0M5WOt9Xd3https://t.co/Q97Mx6hao4
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年6月1日
コンサートの観客動員も尺度になるはずです
これらから、ジャニーズ事務所所属歌手のライバル事務所と位置づけられる方々が様々な実績を残してもMステ等に出演出来ないのは不条理だというのが私見です。そして自分は所属歌手を批判していません。
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年6月1日
最後に。今回のブログエントリーはMステをはじめとするメディアやジャニーズ事務所運営側に対して指摘しましたが、非難ではなく批判、蔑視ではなく改善希望の提示という立場です。言葉遣いも、相手が聞いてくださる形を用いています。
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年6月1日
問題があればご指摘のほど、よろしくお願いいたします。
5日放送の『Mステ』はビルボードジャパンでヒット中の”愛される動画”発の曲を紹介しており、社会的ヒット曲を追いかけるという姿勢が見て取れました。”愛される動画”発のヒットについては下記ブログエントリー等をご参照ください。
『Mステ』は今後制作体制が通常モードにシフトしていき、また今週以降ジャニーズ事務所所属歌手が連続でシングルCDをリリースするため同事務所所属歌手が相次いで出演することになるでしょう。その中にあっても、社会的ヒット曲を追いかける姿勢を続けていくことを願いますし、ジャニーズ事務所のライバルたる方々が社会的ヒット曲を生んだ際はきちんと紹介することを強く願います。
また、”愛される動画”発のヒットにはダウンロード解禁は勿論のこと、ミュージックビデオのフルバージョンの解禁、サブスクの解禁は欠かせないわけで、ジャニーズ事務所所属歌手がこのようなヒットを勝ち得るにはデジタル解禁が大前提であると考えます。本来、彼らのファンの方々にとって重要なのは、デジタル解禁を事務所側に求めていくことではないでしょうか。