毎週木曜は、前日発表されたビルボードジャパン各種チャートの注目点をソングスチャート中心に紹介します。
3月30日~4月5日を集計期間とする4月13日付ビルボードジャパンソングスチャート、前週首位の乃木坂46「しあわせの保護色」は4位に後退し、SEVENTEEN「舞い落ちる花びら (Fallin' Flower)」がシングルCDセールスを武器にトップに立ちました。
【ビルボード】SEVENTEEN「舞い落ちる花びら」425,873枚を売り上げ初登場で総合首位獲得 星野源「うちで踊ろう」Twitter急伸(4/8訂正) https://t.co/pySEXJW0xV pic.twitter.com/usiq3be5bl
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2020年4月8日
#ビルボードジャパン最新チャート速報
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年4月8日
ソングスチャートを制した #SEVENTEEN「#舞い落ちる花びら(Fallin' Flower)」のその他の指標はダウンロード25位、ストリーミング63位、Twitter7位とデジタル群も好評にみえる一方で、動画再生が300位未満という状況が気になります
シングルCDセールスと順位が乖離しているルックアップについては、1位が乃木坂46「しあわせの保護色」(当週のシングルCDセールスは52637枚)、そして2位がOfficial髭男dism「I LOVE...」(同3656枚)。SEVENTEEN「舞い落ちる花びら (Fallin' Flower)」はシングルCDを425873枚売り上げながら、その100分の1未満のセールスだった「I LOVE...」にルックアップで敗れているということは、次回に向けて省みる必要があると考えます。この件は後日記載予定の、乃木坂46とAKB48における3月リリースのシングル曲動向にも通じることです。
さて、新型コロナウイルス拡大防止を目的とする緊急事態宣言が発令されたのはご承知の通り。これにより、ビルボードジャパンソングスチャートやアルバムチャートを構成する各指標に影響が及ぶのは間違いありません。
CDショップについては営業時間短縮や長期休業がアナウンスされています。詳しくはWASTE OF POPS 80s-90sさんの昨日付エントリーにまとめられています(勝手ならが取り上げさせていただきます。問題があれば削除いたします)。
CDセールス指標の落ち込みに加え、レンタル店も同様の営業時間縮小等措置が採られることから、購入のみならずレンタルCD取込を基とするルックアップも減少が見込まれます。さらにはカラオケ店の営業縮小等によるカラオケ指標、そして満足いく形でのテレビ番組制作が出来ず音楽番組にも支障をきたすことからTwitter指標も稼げなくなりそうです。CDショップが閉まることやドラマ等の開始時期の遅れを踏まえて作品のリリースが延期されればダウンロードやストリーミング、動画再生やラジオエアプレイにも影響が及ぶ可能性が…そう考えると、すべての指標が影響を被る可能性が極めて高いのです。となるとビルボードジャパンソングスチャートのポイント面でもですし、何より日本の音楽、エンタテインメント業界が急激に衰えかねないのではという懸念を抱いています。
そんな中で、緊急事態宣言発令よりも前に自宅にとどまる必要性を打ち出した歌手は少なくありません。
#ビルボードジャパン最新チャート速報
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年4月8日
ソングスチャート、Twitter指標では2位に #星野源「#うちで踊ろう」が登場し、総合でも21位に初登場。Instagramを機にムーブメントとなりつつある曲、ビルボードジャパン @Billboard_JAPAN が楽曲としてカウントしているという証拠と言えますね
この「うちで踊ろう」がカウントされたことを不思議に思った次弟。元来Instagramに載せた曲が様々な著名人との疑似共演を経て、一般の方の客演もどんどん生まれてバズを起こしたのですが、配信リリースされていない曲がなぜカウント対象に?と思ったのですが、その答えは今週放送の『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送 火曜25時)の中にあったと捉えています。
なるほど、ビルボードジャパン @Billboard_JAPAN が曲としてカウントしたのは、「#うちで踊ろう」がリクエストに応じてラジオ局でかかるようになったからかもしれませんね。今日発表の4月13日付ビルボードジャパンソングスチャートではTwitter指標2位となり、総合でも21位に入っています #星野源 https://t.co/FiLAHJJ5wv
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年4月8日
星野源さん側にリリースする意思があるか分かりませんし、YouTubeでは動画再生指標のカウント対象となるISRC(国際標準レコーディングコード)が付番されていないのではと考えるゆえ(そもそも楽曲としてクレジットしていないのではとも思います)、Twitterおよびラジオエアプレイのみがカウント対象指標となるであろう「うちで踊ろう」はこれ以上順位が伸びないかもしれません。しかしながら確実にバズを生んでいることから長期エントリーの可能性が高いと考えます。またこのムーブメントを海外における”#○○Challenge”と捉えれば、DJ YANATAKEさんが示唆するように”#うちで踊ろう”は日本におけるチャレンジモノの初の成功例と言えるかもしれません。
ちなみにこの曲の制作意図を先のツイート内にある文字起こしにて確認すると、至極ポジティブな考えに基づいているのだと実感。本当に素晴らしいことです。