イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

キンプリは紅白当確か? アイドルの”真の人気”を見極めるルックアップという指標

昨日発表された、最新10月29日付ビルボードジャパンソングスチャート。

今年度、48グループの首位獲得は11曲目となりますが、そのどれもにおいてルックアップ指標を制していないのが個人的には気掛かりなのです。ルックアップとは、パソコンに取り込んだ際にCDデータベースにつながった回数のこと。買った方全てがパソコンに取り込むわけではないものの、たとえば初週266万以上売れたAKB48「Teacher Teacher」が6月11日付シングルチャートで首位を獲得しながら、セールス4位のKing & Prince「シンデレラガール」にルックアップで敗れる、しかも「シンデレラガール」の60倍以上売れたにもかかわらず…という事態。ルックアップはCDレンタルの多さも示すわけで、CDを音楽として聴くか、アイドルグッズとして扱われているかがみえてくる、大きな判断材料となる指標だといえます。

いや、今回比較対象としたKing & Princeだってアイドルなのですが、彼らは他のアイドルとは異なる売れ方をしています。シングルCDセールスが反映された週とその次の週の総合ポイントの推移をみると、「シンデレラガール」が21.6%。今作「Memorial」は14%。20%台は乃木坂46欅坂46といった、シングルCDセールス以外の指標も高くより幅広い層に支持されるアイドルが叩き出す数値であり、ドラマ主題歌というタイアップ効果もあれど高い推移といえます。しかも「シンデレラガール」は合計5週、「Memorial」は2週連続でルックアップ首位を獲得。ルックアップを複数週制する作品は多くなく、ジャニーズ事務所所属歌手に絞ると、嵐(「Doors~勇気の軌跡~」(2週)、「Find The Answer」(2週)、「夏疾風」(3週))、Hey!Say!JUMP「White Love」(2週)、KinKi Kids「Topaz Love」(2週)のみ。嵐の強さが目立つものの、King & Princeは新人ながら先輩方を押さえてその地位を築き上げたといえます。ちなみに今年最もルックアップを制したのは米津玄師「Lemon」の8週、そしてそれに続くのが「シンデレラガール」なのです。

 

さて、あと1ヶ月ほどで『NHK紅白歌合戦』の出場歌手が発表される模様です。そうなると出場予想の記事が出てくるのですが。

今年のチャートアクションを踏まえれば嵐とKing & Princeは当確ではないでしょうか。というか、事務所内派閥のせいで売れている方が出られないというのは、事務所や芸能界が納得しても世間は納得いかないと思います。