イマオト - 今の音楽を追うブログ -

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エフエム青森、日曜19時台を特別番組枠にしてみてはいかがでしょう

この春、青森県のテレビ/ラジオ局がどこも大きめな改編や人事異動に着手する中、最も波がなかったようにみえるのがエフエム青森。全国放送の番組は一部変更されたものの、自局の制作番組には人選も含め、ほぼ変更がなかったように思われます。

ですので、ひとつ提案させていただきます。今回の疑問の発端は番組の差し替えにありました。 

radikoタイムフリーは既に試聴終了となっていますが、エフエム青森ではこの特別番組を4月8日(日曜)19時にOA。移動中に聴いていてたしかに小林克也氏の語りの巧さには納得なのですが...しかし元来この時間は『Joint&Jam ~global dance traxx~』が編成されているのです。

Joint&Jam ~global dance traxx~|DJ JIN|DJ HERI|JFN PARK

エフエム青森 | AFB(タイムテーブルを参照)

TOKYO FMでは日曜19時が『TOKYO FM サンデースペシャル』という枠となっており全国のJFN系列でも流れる番組が登場するほか、それ以外にも各種特別番組がエフエム青森では日曜19時枠に充てられます。つまり、『Joint&Jam…』は月1、2回のペースで潰れてしまうのです。仮にエフエム青森が、特別番組を日曜19時枠に充てることをデフォルトとしているならば、『Joint&Jam...』は局編成の都合のいい道具ではない、と強く主張させていただきます。

 

ならばどうすればいいか。クラブミュージックにスポットを当てた番組である『Joint&Jam...』を、現状のタイムテーブルにおいては再放送枠まで用意されている『渡辺貞夫 Nightly Yours』のひとつと差し替え、日曜19時枠は特別番組枠とすることを勧めます。特別番組が毎週あるわけではありませんので、その場合はエフエム青森に関わる方が企画書を出し合い、OKが出た方の番組を制作し放送するという、ある意味"テスト放送"といえる枠にし、生ワイド番組の登竜門的な存在にするのはいかがでしょう。

"テスト放送"枠、と書くのは言葉が悪いかもしれませんが、しかしエフエム青森の現状においては風通しのよくなさを感じてしまうのです。

これはエフエム青森で昨年12月1日に放送された30周年記念番組のひとつ、『RADIOPIECE』での自分の感想。番組にはエフエム青森を彩るパーソナリティ陣が登場したのですが、声の感触や曲への愛情を最も感じたのが、元FMアップルウェーブの稲葉みどりさんでした。なるほどZIP-FMを体現していたというのが喋り方から感じられ、彼女を生ワイド番組に起用する、それこそ『ラジモット』(月-木曜16時50分 金曜16時)の立ち上げ時以来復活させることは彼女のモチベーションアップの面は勿論、局のイメージアップという意味で大きなプラスになるはずと考えていました(し、リスナーからのリアクションの多さもまた、稲葉さん復活が必要と思わせてくれるに十分でした)。しかしこの春改編でエフエム青森は動くことはなく、『ラジモット』は全曜日、局のアナウンサーが担当しています。

おそらくは2~3時間番組にフリーランスを起用させるだけの金銭的余裕がないかもしれません。が、現在担当しているアナウンサー以上に、ラジオDJに求められる"アナウンス能力の高さ"、"イントロ乗せ等ラジオ特有の技術の高さ"、"音楽の知識の深さ"、"音楽の愛情の深さ"(これらはRAB青森放送、上野由加里アナウンサーへの感謝(3月30日付)で触れました)という諸条件をより強く満たしているのが稲葉みどりさんだと感じています。無論彼女の他にも、県域放送局で声を発してはいないものの優れたラジオDJはいらっしゃるはずです。が、生ワイド番組の空きがない、金銭的余裕がない等の理由でそれら有能な才能を埋もれさせたままにしておくのは至極勿体無いと思うのです。局のイメージアップと先に書きましたが、青森県のラジオ業界全体の損失と言っても過言ではないでしょう。

 

ゆえに、エフエム青森には以下の見直しを提案します。

① 『Joint&Jam ~global dance traxx~』を、『渡辺貞夫 Nightly Yours』2枠のうち1つと差し替える

② 日曜19時枠を特別番組枠とする

③ 特別番組がない場合は、エフエム青森に関わるラジオDJもしくはラジオに興味を抱くものに企画書を出してもらい、局がOKを出した者に制作してもらう(ある意味オーディション枠とする)

④ 好評な番組企画は春と秋の改編でレギュラー化させる。営業には放送された番組を、番組カラーと合うであろう企業に持っていってもらいスポンサーを勝ち取る(よう努力してもらう)

ラジオDJとしての魅力に溢れる者は生ワイド番組のレギュラーに昇格させる

 

これは自分の見聞きする他の現場にも言えることですが、いくら才能やアイデアに溢れていても、活用できる場がなければその方のモチベーションが落ち込み、団体を構成する人全体にも伝播することとなります。最終的にはそれらを汲もうとしない現場は、長い目で見て自らの首を絞めているのです。改編のタイミングで情報が出ていないかと調べるうちに匿名掲示板に出くわしたのですが、県域放送局のRABラジオの話題がほぼ10割である一方、エフエム青森がほぼゼロという現状は、改編の多い/少ないではなく魅力や将来性が問われているということを、エフエム青森側は感じ取らないといけないでしょう。