イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ビルボードシングルチャートはトップ3に変動あり、そして2曲がトップ10入り

ビルボードシングルチャートを定点観測。

 

日本時間の火曜早朝に発表された、7月2日付最新チャート。ドレイク feat. ウィズキッド&カイラ「One Dance」が通算6週目、5週連続となる1位に。ジャスティン・ティンバーレイク「Can't Stop The Feeling!」がデザイナー「Panda」を破って2位に浮上したことから、来週は上位2強の戦いになりそうです。そしてトップ10には2曲が初登場。最新チャートについての詳細は下記をご参照ください(トップ10カウントダウン動画もあります)。

 

上位2強は共にラジオエアプレイが好調で、ドレイクは1億5900万回で2位、ジャスティンは1億6300回で3週連続同部門を制覇。いずれも前週より伸ばしています。ドレイクは他部門での低下が目立っており、ラジオエアプレイの伸びが今後1位を続けられるかの鍵となりそうです。

リアーナ関連の2曲が共に浮上、「Needed Me」が7位、カルヴィン・ハリスに招かれた「This Is What You Came For」が6位とそれぞれ最高位を更新しました。後者に関しては、6月16日にミュージックビデオが解禁されたことで次週付のストリーミング部門に反映され、総合でも更に躍進するものと見込まれます。また2曲とも、ラジオエアプレイ部門で前週より再生回数が11%アップ。ラジオ業界にとってリアーナは夏の季語なのかもしれません。

 

新たなトップ10入りは2曲。10位はケント・ジョーンズ「Don't Mind」。日本語の”こんにちは”も登場するこの曲については先週取り上げています。

そして5ランクアップで8位に浮上したのはシーア feat. ショーン・ポール「Cheap Thrills」。今年初めにアルバム『This Is Actin'』をリリースしたシーアですが、そのリリース直後、アルバム収録曲「Cheap...」のショーン・ポール参加版を発表しました。ゆえにこのバージョンはアルバム未収録。iTunes Storeなどで発売中です。

Cheap Thrills (feat. Sean Paul) - Single

Cheap Thrills (feat. Sean Paul) - Single

  • シーア
  • ポップ
  • ¥250

シーアにとって主演作でのトップ10入りは2014年夏の「Chandelier」以来2曲目で、8位は自己最高位タイ。デジタルセールスやラジオエアプレイが共に前週比20%以上の伸びとなっていることを踏まえれば「Cheap...」で自己最高位を更新する可能性は高いでしょう。なお、ショーン・ポールにとっては主演・客演合わせてこの曲がおよそ6年半振り、9曲目となるトップ10入りとなります。

シーアは客演として2曲のトップ10入りを果たしており、デヴィッド・ゲッタとの「Titanium」が7位、フロー・ライダーとの「Wild Ones」が5位を記録(いずれも2012年)。またソングライターとしての実績も多く、その中でもリアーナへ提供した「Diamonds」は2012年12月1日付で1位を記録(同日付で、同じく曲提供したニーヨ「Let Me Love You (Until You Learn to Love Yourself)」が最高位の6位に到達)…2012年は特に、彼女の当たり年だったといえるかもしれません。裏方や客演としての実績は申し分ないわけで、今回「Cheap...」がそれらを上回る成績を収められるか、注目したいと思います。それにしてもレゲエ的なアレンジとショーン・ポールとの相性は本当にいいですね。