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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】「As It Was」が米で2020年代最長首位達成、グローバルはK-Popガールズグループ強し

現地時間の9月5日月曜が祝日のため翌6日に発表された最新9月10日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)。ハリー・スタイルズ「As It Was」が2週連続、通算12週目の首位を獲得しました。

ハリー・スタイルズ「As It Was」はストリーミングが前週比2%アップの1540万(同指標7位)、ダウンロードが同9%アップの4,000(同指標19位)、ラジオが同3%ダウンの6990万(同指標2位)を記録。通算12週もの首位獲得は、2020年代では最長記録となります。

2020年代における通算首位獲得週数>

・12週 ハリー・スタイルズ「As It Was」 2022年4月16日付以降

・11週 ロディ・リッチ「The Box」 2020年1月18日付以降

・10週 アデル「Easy On Me」 2021年10月30日付以降

・10週 BTS「Butter」 2021年6月5日付以降

・8週 オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」 2021年1月23日付以降

・8週 24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」 2020年10月24日付以降

上記6曲のうち、「The Box」はアトランティック・レコード、「Drivers License」はインタースコープ・レコード発、そして「As It Was」を含む4曲はコロムビア・レコード発となります。

ハリー・スタイルズ「As It Was」はエントリー22週目にして2位以上在籍が21週目となり、米ビルボードソングスチャート64年の歴史において歴代トップタイとなりました。

<2位以上在籍週数記録>

・21週 ハリー・スタイルズ「As It Was」

  2022年4月16日付以降(1位12週、2位9週)

・21週 ザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー「Stay」

  2021年8月14日付以降(1位7週、2位14週)

・19週 リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」

  2019年4月13日付以降(1位19週、2位0週)

・18週 マーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」

  2015年1月17日付以降(1位14週 2位4週)

・17週 ルイス・フォンシ & ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー「Despacito」

  2017年5月27日付以降(1位16週、2位1週)

・16週 エド・シーラン「Shape Of You」

  2017年1月28日付以降(1位12週、2位4週)

・16週 ブラック・アイド・ピーズ「I Gotta Feeling」

  2009年7月11日付以降(1位14週、2位2週)

・16週 マライア・キャリー「We Belong Together」

  2005年6月4日付以降(1位14週、2位2週)

・16週 マライア・キャリーボーイズIIメン「One Sweet Day」

  1995年12月2日付以降(1位16週、2位0週)

ハリー・スタイルズ「As It Was」は4月16日付で首位に初登場してから今回の首位獲得までのスパンが歴代3位の長さに。最も長いのはマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」の2年3週(2019年12月21日付-2022年1月8日付)、次いでチャビー・チェッカー「The Twist」の1年4ヶ月(1960年9月19日付-1962年1月20日付)となります。

 

スティーヴ・レイシー「Bad Habit」が3→2位となり、キャリア最高位を更新。ストリーミングは前週比2%ダウンの2030万を記録し、同指標3週目の首位を獲得しています。またラジオにおいては前週比18%アップの2750万を記録し、同指標19位に上昇しています。

そのラジオ指標はリゾ「About Damn Time」(総合3位)が引き続き制覇。前週比7%ダウンの7000万を記録し、同指標9週目の首位を獲得しています。またケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal With God)」は総合4位をキープしていますが、ダウンロードが前週比72%アップの7000となりトップセールスゲイナーを獲得。シングルCDのリリース、そしてダウンロードの69セント(0.69ドル)安価販売が功を奏した形です。

エルトン・ジョンブリトニー・スピアーズ「Hold Me Closer」が6位に初登場。8月26日にリリースされたこの曲はストリーミングが1110万(同指標17位)、ダウンロードが48,000(同指標1位)、ラジオが2090万(同指標31位)を記録。ダウンロード指標制覇はエルトンにとって2曲目、ブリトニーにとっては8曲目となります。

今回の「Hold Me Closer」により、エルトン・ジョンは今年においてデュア・リパとの「Cold Heart (Pnau Remix)」が1月に7位を記録して以来2曲目、通算では29曲目となるトップ10入りを果たしました。男性ソロ歌手では歴代3位となり、旧友であるスティーヴィー・ワンダーの記録を抜きました。

<ソングスチャート最多トップ10輩出歌手>

・59曲 ドレイク

・38曲 マドンナ

・34曲 ザ・ビートルズ

・31曲 リアーナ

・30曲 マイケル・ジャクソンテイラー・スウィフト

・29曲 エルトン・ジョン

・28曲 マライア・キャリースティーヴィー・ワンダー

・27曲 ジャネット・ジャクソン

「Hold Me Closer」はエルトン・ジョンにとって、1998年1月24日付における「Candle In The Wind 1997」「Something About The Way You Look Tonight」(当時はダブルAサイド曲が同時クレジット)の5位以来となる高ランクインに。また年間2曲のトップ10入りは1992年以来となります。

エルトン・ジョンの米ビルボードソングスチャート初のトップ10入りは1971年1月23日付における「Your Song」。今回「Hold Me Closer」がトップ10入りしたことで、初のトップ10入りからのスパンが51年7ヶ月3週となりました。これはクリスマスソングを伴う記録を除けば最長スパンとなります。

ブリトニー・スピアーズにおいて今回のトップ10入りは、ウィル・アイ・アムとの「Scream & Shout」が2013年に3位を記録して以来通算14曲目(なお初のトップ10入りは1998年12月12日付における「...Baby One More Time」の9位)。また米ビルボードソングスチャート100位以内エントリーは2016年12月10日付以来となります。

今回の「Hold Me Closer」により、ブリトニー・スピアーズエルトン・ジョンと並び、4つのディケイドにおいてトップ10入りした歌手の仲間入りを果たしました。直近に限らず4つの年代を制した歌手にはエアロスミスマライア・キャリー、シェール、ホイットニー・ヒューストンマイケル・ジャクソン、ジェイ・Z、マドンナ、スヌープ・ドッグ、バーバラ・ストライサンドそしてアンディ・ウィリアムスが並び、そのうちマライア、ジェイ・Z、スヌープそしてブリトニーは90年代以降の4つのディケイドでトップ10入りを果たしたことになります。

「Cold Heart」がエルトン・ジョンによる過去の4曲を用いた作品であるように、「Hold Me Closer」においても3曲が使用。それが「Tiny Dancer」「The One」、そしてキキ・ディーとのデュエットで1976年に4週首位を獲得した「Don't Go Breaking My Heart」。なお「Tiny Dancer」は1972年4月に41位、「The One」は1992年9月に9位を記録しています。

「Tiny Dancer」は大きなヒットにこそ至っていないものの、2000年の映画『あの頃ペニー・レインと (原題:Almost Famous)』に用いられて注目を集め、またティム・マッグロウ(ティム・マグロウと表記するメディアも有り)によるカバー版は2002年から翌年にかけてホットカントリーソングスチャートで15週ランクインしています。また「The One」は曲自体、そして引用された「Hold Me Closer」として二度のトップ10入りを達成。エルトンによるこのような形での二度のトップ10入りは5曲目となります。

なお「Don't Go Breaking My Heart」はエルトン・ジョンとルポールとのバージョンとして、1994年に92位を獲得。またグリー・キャストによるカバー版は2010年に50位を獲得しています。

 

エルトン・ジョンにとって、デュエット曲のトップ10入りは4度目。「Hold Me Closer」「Cold Heart (Pnau Remix)」「Don't Go Breaking My Heart」の他、ジョージ・マイケルとの「Don't Let The Sun Go Down On Me」が1992年に1週首位を獲得しています。またコラボレーションとして、ディオンヌ・ワーウィック、エルトン、グラディス・ナイトおよびスティーヴィー・ワンダーによるディオンヌ & フレンズ名義で「That's What Friends Are For」が1986年に4週首位を獲得しています。

ブリトニー・スピアーズによる単独名義以外でのトップ10入りは「Hold Me Closer」が4度目。先述した「Scream & Shout」に加えて、ニッキー・ミナージュおよびケシャを招いた「Till The World Ends」が2011年に3位を、またリアーナに客演参加した「S&M」が2011年に1週首位を獲得しています。

 

2週前に首位を獲得したニッキー・ミナージュ「Super Freaky Girl」は7位をキープ。ラジオは前週比51%アップの1390万を記録し、トップエアプレイゲイナーを獲得しています。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) ハリー・スタイルズ「As It Was」

2位 (3位) スティーヴ・レイシー「Bad Habit」

3位 (2位) リゾ「About Damn Time」

4位 (4位) ケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal With God)」

5位 (6位) ニッキー・ユーア & デイジー「Sunroof」

6位 (初登場) エルトン・ジョンブリトニー・スピアーズ「Hold Me Closer」

7位 (7位) ニッキー・ミナージュ「Super Freaky Girl」

8位 (10位) ポスト・マローン feat. ドージャ・キャット「I Like You (A Happier Song)」

9位 (5位) ビヨンセ「Break My Soul」

10位 (8位) フューチャー feat. ドレイク & テムズ「Wait For U」 

 

 

ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。9月10日付では前週初登場したBLACKPINK「Pink Venom」がGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.共に連覇を達成しました。

BLACKPINK「Pink Venom」はGlobal 200において、ストリーミングが前週比49%ダウンの1億840万、ダウンロードが同81%ダウンの7,000を、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比50%ダウンの9950万、ダウンロードが同84%ダウンの5,000を記録し、双方のチャートで2連覇を達成しています。

エルトン・ジョンブリトニー・スピアーズ「Hold Me Closer」がGlobal 200で6位に初登場。ストリーミングは2710万、ダウンロードは74,000を記録しています。エルトン・ジョンにとってGlobal 200のトップ10入りは、デュア・リパとの「Cold Heart (Pnau Remix)」が今年1月に3位を記録して以来2曲目。またブリトニー・スピアーズにおいてはトップ10入りが初となります。なおブリトニーは2021年のクリスマスシーズンに、2000年リリースの「My Only Wish (This Year)」が112位を獲得しています。

K-PopアクトはGlobal Excl. U.S.トップ10内に3曲登場。IVE「After Like」は登場2週目にして27→9位に上昇。8月22日月曜にリリースされたこの曲は、8月26日からの1週間を集計期間とする今回が初のフル加算となり、トップ10入りを果たしています。グロリア・ゲイナーによる1979年のディスコアンセム「I Will Survive」を用いた「After Like」はストリーミング2590万、ダウンロード3,000を獲得。IVEにとっては「Love Dive」が4月に10位を記録して以来となるGlobal Excl. U.S.でのトップ10入り獲得です。

TWICE「Talk That Talk」がGlobal Excl. U.S.で10位に初登場。ストリーミングは3880万、ダウンロードは5,000を記録しています。なおこの曲を収録したEP『Between 1&2』は最新9月10日付米ビルボードアルバムチャートで3位に初登場を果たしています。TWICEは「The Feels」が2021年10月に10位を記録しており、「Talk That Talk」は同チャート最高位タイとなりました。