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【海外ビルボード】ハリー・スタイルズ「As It Was」が米返り咲き、グローバルはBLACKPINK「Pink Venom」が首位初登場

現地時間の8月29日月曜に発表された最新9月3日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)。前週初登場で首位に立ったニッキー・ミナージュ「Super Freaky Girl」は7位へ後退、ハリー・スタイルズ「As It Was」が通算11週目の首位を獲得しました。

ハリー・スタイルズ「As It Was」はストリーミングが前週比2%アップの1520万(同指標6位)、ダウンロードが同1%アップの4,000(同指標22位)、ラジオが同1%ダウンの7130万(同指標2位)を記録。これにより「As It Was」はロディ・リッチ「The Box」(2020年1-3月に首位)以来となる11週の首位を獲得、そして史上初となる四度の返り咲きを果たしました。なお「As It Was」は首位以外の週において、8月13日付の3位を除きいずれも2位にランクインしています。

「As It Was」の四度となる返り咲き記録は、マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」(2019年12月-2022年1月)、24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」(2020-2021)およびドレイク「Nice For What」(2018)における三度の返り咲き記録を上回りました。

ハリー・スタイルズ「As It Was」は4月16日付で首位に初登場して以降今回がエントリー21週目での首位返り咲きとなり、初の首位を獲得してから返り咲くまでのスパンが歴代3位の長さに。最も長いのはマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」の2年3週(2019年12月21日付-2022年1月8日付)、次いでチャビー・チェッカー「The Twist」の1年4ヶ月(1960年9月19日付-1962年1月20日付)となり、「As It Was」はリル・ナズ・X「Old Town Road」の19週(2019年4月13日付-8月17日付)を上回りました。なお「Old Town Road」は19週連続での首位を記録し、2週目の首位以降はビリー・レイ・サイラスの客演参加バージョンとしてクレジットされています。

 

リゾ「About Damn Time」が1ランクラップし2位へ。ラジオは前週比8%ダウンの7430万となり、同指標8週目の首位を記録しています。

スティーヴ・レイシー「Bad Habit」が同曲且つキャリア最高位となる3位へ上昇。ストリーミングは前週比1%ダウンの2080万を記録し、同指標2週目の首位となりました。

前週首位のニッキー・ミナージュ「Super Freaky Girl」は7位へ後退。ストリーミングは前週比14%ダウンの1810万、ダウンロードは同83%ダウンの15,000、ラジオは同105%アップの920万を記録しています。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (2位) ハリー・スタイルズ「As It Was」

2位 (3位) リゾ「About Damn Time」

3位 (6位) スティーヴ・レイシー「Bad Habit」

4位 (5位) ケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal With God)」

5位 (4位) ビヨンセ「Break My Soul」

6位 (7位) ニッキー・ユーア & デイジー「Sunroof」

7位 (1位) ニッキー・ミナージュ「Super Freaky Girl」

8位 (8位) フューチャー feat. ドレイク & テムズ「Wait For U」 

9位 (9位)バッド・バニー & チェンチョ・コルレオーネ「Me Porto Bonito」

10位 (10位) ポスト・マローン feat. ドージャ・キャット「I Like You (A Happier Song)」

 

 

ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。9月3日付ではBLACKPINK「Pink Venom」がGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.共に初登場で首位を獲得しました。

BLACKPINK「Pink Venom」はGlobal 200において、ストリーミングが2億1210万およびダウンロードが36,000を、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが1億9810万、ダウンロードが27,000を記録しています。

「Pink Venom」はグローバルチャートが一昨年9月に新設されて以降、Global 200においてBTS「Butter」の2億8950万(2021年6月5日付)に次ぐ2番目のストリーミング再生回数を記録。SpotifyおよびYouTubeでは初週再生回数で新記録を樹立しています。

BLACKPINKはGlobal 200において初の首位となり、Global Excl. U.S.では2020年秋の「Lovesick Girls」以来二度目の首位を獲得(なお同曲はGlobal 200において最高2位)。Global Excl. U.S.において複数曲で首位に立ったのはBTS(6曲)、ジャスティン・ビーバー(2曲)に次いで3組目となります。またメンバーのロゼは「On The Ground」が昨年3月に双方のチャートで首位を獲得しており、Global 200ではグループおよびメンバーのソロ曲双方で制した初のケースが誕生しました。なおGlobal Excl. U.S.においても、この記録はBLACKPINK以外成し遂げていません。

なおBLACKPINK「Pink Venom」は同日付の米ビルボードソングスチャートにおいて22位に初登場を果たしています。

 

記事には記載はありませんが、『ONE PIECE FILM RED』主題歌となったAdo「新時代」が先週に引き続きGlobal Excl. U.S.で8位をキープしています。

Global Excl. U.S.でトップ10入りしたJ-PopはLiSA「炎」、YOASOBI「夜に駆ける」に次ぐ3曲目(日本語曲を含めればBTS「Film out」も該当)。前週8月27日付については米ビルボードが先週末に記事化しており、ビルボードジャパンでは昨日翻訳記事をアップしています。