現地時間の9月12日月曜に発表された最新9月17日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)。ハリー・スタイルズ「As It Was」が通算13週目の首位を獲得しました。
.@Harry_Styles' "As It Was" holds atop the #Hot100 chart, while "Late Night Talking" leaps to No. 3
— billboard (@billboard) September 12, 2022
https://t.co/Sj0NvxmfRO
ハリー・スタイルズ「As It Was」はストリーミングが前週比3%アップの1580万(同指標5位)、ダウンロードが同13%ダウンの3,000(同指標21位)、ラジオが同2%ダウンの6840万(同指標5週目の1位)を記録し、総合では13週目の首位を獲得しました。13週以上の首位獲得曲は、米ビルボードソングスチャートが1958年8月4日付に開始して以降「As It Was」が歴代13曲目。13週以上首位獲得曲の誕生は、最長記録となる19週首位を獲得したリル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」以来となります。
ハリー・スタイルズ「As It Was」はエントリー23週目にして2位以上在籍が22週目となり、米ビルボードソングスチャート64年の歴史において歴代単独トップとなりました。下記のうち19週以上の首位獲得曲はいずれも2019年以降コロムビア・レコードよりリリースされた作品となります。
<2位以上在籍週数記録>
・22週 ハリー・スタイルズ「As It Was」
2022年4月16日付以降(1位13週、2位9週)
・21週 ザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー「Stay」
2021年8月14日付以降(1位7週、2位14週)
・19週 リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」
2019年4月13日付以降(1位19週、2位0週)
・18週 マーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」
2015年1月17日付以降(1位14週 2位4週)
・17週 ルイス・フォンシ & ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー「Despacito」
2017年5月27日付以降(1位16週、2位1週)
ハリー・スタイルズ「As It Was」は4月16日付で首位に初登場してから今回の首位獲得までのスパンが23週(首位獲得以外の10週のうち2位が9週、3位が1週)となり、ひとつのリリースサイクルにおける首位獲得の最長期間を更新。なお最長記録はマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」の2年3週(2019年12月21日付-2022年1月8日付)となりますが、クリスマスソングにつきそれ以外の期間は100位未満となっています。
ラジオ指標において、ハリー・スタイルズ「As It Was」は14週ぶりに首位に返り咲きました。返り咲くまでの期間は同指標3位以内をキープし、その間はジャック・ハーロウ「First Class」が4週、リゾ「About Damn Time」が9週首位の座に就いていました。この14週ぶりのラジオ指標首位返り咲きは、1990年12月に同指標が始まって以来最長記録となります。
これまでは4週ぶりのラジオ指標首位返り咲きが最長となり、直近ではドレイク feat. ウィズキッド & カイラ「One Dance」(2016)が該当。その前はアリシア・キーズ「Fallin'」(2001年8月18日~9月1日付、9月29日~10月13日付)およびジェニファー・ロペス feat. ジャ・ルール「I'm Real」(2001年9月8~22日付、10月20日~11月3日付)が記録していました。
ハリー・スタイルズ「As It Was」は5月21日付でラジオ指標を初めて制して以降、6月11日付まで4週連続で首位となり、今回14週ぶりに首位に返り咲いた形。初の首位獲得から今回の返り咲きまで18週を要しています。これはザ・ウィークエンド「Blinding Lights」(2000)の28週(うち26週首位)、グー・グー・ドールズ「Iris」(1998)の19週(うち18週首位)に続く歴代3位の記録となります。
ハリー・スタイルズはさらに、「Late Night Talking」が9ランク上昇し3位に。ハリーのアルバム『Harry's House』がアルバムチャートを初登場で制した6月4日付のソングスチャートにおける4位(初登場)を上回り、同曲の最高位を更新しました。
「Late Night Talking」はストリーミングが前週比8%アップの920万(同指標28位)、ダウンロードが同指標731%アップの15,000(記事において同指標は順位未掲載)、ラジオが同3%アップの6200万(同指標4位)となり、ダウンロードはトップセールスゲイナーを獲得。これは最新チャートの集計期間初日にあたる9月2日にハリー・スタイルズの公式ホームページにて新たなデジタルアートワーク(ジャケット)、およびインストゥルメンタルバージョンが用意されたこと(共に1.29ドルで販売)、オリジナルバージョンをカセットテープ(17.98ドル)、7インチレコード(15.98ドル)およびCD(10.98ドル)でリリースしたことが影響しています。
「As It Was」および「Late Night Talking」により、ハリー・スタイルズは今年はじめてトップ3内に2曲を同時に送り込んだ歌手となりました。なおこの記録は昨年9月18日付でトップ10内に9曲を送り込んだドレイク以来となります。
スティーヴ・レイシー「Bad Habit」は2位をキープ。ストリーミングは前週比2%ダウンの2000万となり、同指標4週目の首位を獲得。またラジオは前週比19%アップの3280万を記録しトップエアプレイゲイナーを獲得しています。「Bad Habit」はホットロック&オルタナティブソングスチャート、ホットロックソングスチャート、ホットオルタナティブソングスチャート、ホットR&B/ヒップホップソングスチャートおよびホットR&Bソングスチャートを前週に続いて同時制覇(前半3種は3週連続、後半2種は2週連続首位)。5つのチャートを同じタイミングで制したのは「Bad Habit」が初となります。
ワンリパブリック「I Ain't Worried」が14→8位となり、同曲初のトップ10入り。ストリーミングは前週比7%アップの1280万、ダウンロードは同8%ダウンの6,000、ラジオは同4%アップの3940万を記録しています。
ワンリパブリックにとっては「Counting Stars」が2014年に2位を記録して以来のトップ10入り。他に「Good Life」が2011年に8位、ティンバランドを招いた「Apologize」が2007年に2位を記録しており、ワンリパブリックは2000年代、2010年代そして2020年代にトップ10ヒットを輩出した18組目の歌手となりました。グループにおいてはコールドプレイ、マルーン5に続く3組目となり、また全体ではブリトニー・スピアーズがエルトン・ジョンとの「Hold Me Closer」で前週6位に初登場して仲間入りを果たして以来、2週連続での追加となります。
ワンリパブリック「I Ain't Worried」は5月にリリースされた映画『トップガン マーヴェリック』サウンドトラックに収録され、同作からはレディー・ガガ「Hold My Hand」が6月に49位を記録(同曲はダウンロード2位、ラジオ33位に)。また『トップガン』(1作目)からはベルリン「Take My Breath Away」が1986年9月13日付で総合首位を記録したほか、同年にはケニー・ロギンス「Danger Zone」が2位、ラヴァーボーイ「Heaven In Your Eyes」が12位を獲得しています。
最新のトップ10はこちら。
The #Hot100 top 10 (chart dated Sept. 17, 2022)
— billboard charts (@billboardcharts) September 12, 2022[今週 (前週) 歌手名・曲名]
1位 (1位) ハリー・スタイルズ「As It Was」
2位 (2位) スティーヴ・レイシー「Bad Habit」
3位 (12位) ハリー・スタイルズ「Late Night Talking」
4位 (5位) ニッキー・ユーア & デイジー「Sunroof」
5位 (3位) リゾ「About Damn Time」
6位 (8位) ポスト・マローン feat. ドージャ・キャット「I Like You (A Happier Song)」
7位 (7位) ニッキー・ミナージュ「Super Freaky Girl」
8位 (14位) ワンリパブリック「I Ain't Worried」
9位 (4位) ケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal With God)」
10位 (13位) モーガン・ウォレン「You Proof」
5月28日付で6位に初登場を果たしたモーガン・ウォレン「You Proof」がトップ10内に返り咲きを果たしています。
米ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。9月17日付ではBLACKPINK「Pink Venom」がGlobal Excl. U.S.で3連覇を達成、Global 200ではハリー・スタイルズ「As It Was」が首位に返り咲きました。
.@Harry_Styles‘ “As It Was” rebounds for a record-extending 14th week at No. 1 on the Billboard #Global200 chart, while #BLACKPINK‘s “Pink Venom” spends a third week atop the Billboard Global Excl. U.S. survey. 🌎
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https://t.co/5nCuaJhdUA
The Billboard #Global200 top 10 (chart dated Sep. 17, 2022)
— billboard charts (@billboardcharts) September 12, 2022
The Billboard Global Excl. U.S. top 10 (chart dated Sep 17, 2022)
— billboard charts (@billboardcharts) September 12, 2022
ハリー・スタイルズ「As It Was」はGlobal 200においてストリーミングが前週比2%アップの6080万、ダウンロードが同10%ダウンの8,000を記録し、前週の2位から首位に返り咲き。通算14週の首位獲得はGlobal 200での最長記録となります。なおGlobal 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.では3位となっています。
そのGlobal Excl. U.S.ではBLACKPINK「Pink Venom」が初登場から3週連続で首位を獲得。ストリーミングは前週比30%ダウンの6920万、ダウンロードは同39%ダウンの3,000を記録しています。同曲はGlobal 200において2位に後退しました。
(上記はリリックビデオ。)
デヴィッド・ゲッタ & ビービー・レクサ「I'm Good (Blue)」がGlobal 200で19→6位、Global Excl. U.S.で17→5位となり、フランスのデヴィッド、ブルックリン出身のビービー共に両チャートにて初のトップ10入り。Global 200ではストリーミングが前週比59%アップの3690万、ダウンロードが同4%アップの23,000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比63%アップの2940万、ダウンロードが同3%アップの13,000を記録しています。「I'm Good (Blue)」は2000年に米ビルボードソングスチャートで最高6位を記録したエッフェル・65(エッフェル65と表記するメディアもあり)「Blue (Da Ba Dee)」を用いています。
コロンビアのマヌエル・トゥリソによる「La Bachata」がGlobal 200で11→10位に。ストリーミングは前週比5%アップの4750万を記録しています。マヌエルにとってGlobal 200でのトップ10入りは初となり、またGlobal Excl. U.S.では6位をキープしています(ストリーミングが前週比5%アップとなる4330万を記録)。
Global Excl. U.S.ではクリス・ブラウン「Under The Influence」が15→10位となり、クリスにとって同チャート初のトップ10入り。ストリーミングは前週比11%アップの3350万、ダウンロードは同8%アップの1,000を記録しています。この曲は2019年のアルバム『Indigo』のエクステンデッドエディション(同年リリース)に収録され、オリジナルバージョンは米ビルボードアルバムチャートを初登場で制しています。「Under The Influence」はTikTokでバズが発生し、36万もの動画に使用されています。