イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

2020年6月の私的トップ10ソングス+α、選びました

1月からはじめた【私的トップ10ソングス+α】企画。前の月にリリースされた曲を中心に、しかしその縛りは出来る限り緩くした上で選んでみました。ミュージックビデオ等動画がない曲は巻末のプレイリスト(Spotify)でチェックしてみてください。過去の私的トップ10ソングスについてはこちらをご参照ください。

 

 

10位 たなかいも。「いしやきいもの歌」

4月に配信、5月にCD化。つい先日知って驚いた曲。元"ぼくのりりっくのぼうよみ"ことたなかさんが石焼き芋を売り出したという話は耳にしていたのですが、そのテーマソング的位置づけの曲が素晴らしいのです(昨年にはライブを行い、今年元日リリースの香取慎吾さんのアルバムにも参加しているので完全に音楽を止めたわけではないんですよね)。香取さんのアルバムで好相性をみせたWONKのメロディやコードを思わせるお洒落な曲でありながら、石焼き芋をフィーチャーした歌詞といういい意味でのミスマッチにハマりました。

 

9位 GOOD BYE APRIL「人魚の鱗」

ズルすぎます、アレンジや曲進行がANRI「悲しみがとまらない」なんですから。「人魚の鱗」から続けて聴いたり、この曲をバックトラックにして「悲しみがとまらない」を歌ってみてひとりで盛り上がってしまいました。上記動画はライブ配信の模様ですが、この曲に合わせてサングラスを装着したボーカルの倉品さんに対し、コメント欄に"オメガトライブ"が散見されるのも納得。

 

8位 テヤナ・テイラー feat. イマン「Wake Up Love」

カニエ・ウェストのレーベルから登場したR&B歌手による3枚目のアルバム『The Album』に収録。ブラック(・アイヴォリー)「808」を引用しミッシー・エリオット&フューチャーをフィーチャーした「Boomin」も素敵ですが(90年代後半のティンバランドサウンドをまぶすのも最高)、楽曲的にはこちらがお勧め。というかアルバムがかなり素晴らしいとのことで、じっくり聴き込もうと思います。

 

7位 ハルカトミユキ「最愛の不要品」

彼女たちの音に触れるのははじめてですが、かなり惹き込まれました。声質的にBONNIE PINKさんっぽい印象もあり、m-floと組んだ「LLove Song」の"陰"的な感じと言えば通じるでしょうか。

 

6位 YOHLU「FLIGHT LIGHT」

福岡を拠点に活動する3人組、YOHLUによる関口シンゴさんのカバー。纏う空気はまさしく都会の夜。COLTECOもそうですが、福岡にはソウルフルなユニットが多いのでは? 大好きな街なのでまた行ってみたくなりました。

 

5位 ジェシー・ウェア「What's Your Pleasure?」

ニューアルバムのタイトルトラックは、カイリー・ミノーグ「Can't Get You Out Of My Head」の2020年版といった趣き。それにしても上半期で3曲目のエントリーなのでどれらけジェシー・ウェアのことが好きなのか自分、と思ったのですが、アルバムは米ピッチフォークで10点満点中8.3の高評価を得ているので、今作でさらに化ける可能性が。

 

4位 ケンジー feat. シーア「Exhale」

先月16歳を迎えたばかりというダンサーで歌手、女優としても活躍するマッケンジージーグラーによるダンスナンバー。シーアの助太刀も頼もしいのですが、サビのシンセの大胆な音使いが格好悪さと紙一重の格好良さ。しかも後半にはジャスティン・ティンバーレイク「Like I Love You」を模した音が施されるのもツボ。

 

3位 三浦大知「Yours」

こちらについては以前記載しました三浦大知さんによる攻めの曲といえば昨年末の「COLORLESS」も見事でしたね。あとは、よりインパクトのあるリリース戦略をスタッフサイドにお願いしたいところです。

 

2位 Omoinotake「夏の幻」

ミュージックビデオ未制作につきタイアップ先のドラマの予告動画を貼付。音楽ジャーナリストの柴那典さんが今年リリースのミニアルバム『モラトリアム』を称賛していたことを機に彼らを強く意識するようになったのですが、こんなに情感たっぷりの、それでいてやさしい夜風のような音を奏でてくれるとは。夏の恋歌に新たな傑作が。

 

1位 H.E.R.「I Can't Breathe」

Black Lives Matter運動はアメリカのみならず世界中に波及。日本における差別の存在も可視化し、差別をなくすためにどうするかを自発的に考えるきっかけになっています。この運動からは、ビヨンセやアンダーソン・パーク、デイトリック・ハッドン等様々な曲が生まれていますが、個人的に最も刺さったのがH.E.R.のこの曲。白人警官の差別の犠牲になったジョージ・フロイドの言葉を用いているのですが、個人的に最も刺さったのがH.E.R.のブレス音。動画の52秒のところで聴こえるのですが、まるで銃を撃つ準備(コッキング)に聞こえてしまい、命の重みをより強く感じてしまうのです。

 

 

以下、次点として10曲。

・君島大空と塩塚モエカ「サーカスナイト」

paris match「Mr. Deckard」

・Shin Sakiura feat. AAAMYYY「NIGHT RUNNING」

・ブルーノ・メジャー「I'll Sleep When I'm Older」

・デイム D.O.L.L.A feat. ラファエル・サディーク「GOAT Spirit」

ジョン・レジェンド feat. ジェネイ・アイコ「U Move, I Move」

・キアナ・レデ「Dear Mr. President」

・リアン・ラ・ハヴァス「Weird Fishes」

・ルーテン「Control」

・MOMOLAND「Starry Night」

Black Lives Matter運動関連ではキアナ・レデ「Dear Mr. President」もランクイン。いや、関連曲は沢山ありますので、聴き込まないといけないと強く感じています。またMOMOLAND「Starry Night」はK-Popにシティポップが極々自然に溶け込み、それでいてきちんときらびやかでもあるのが見事だと思うのです。

 

Spotifyのプレイリストはこちらに。

今月も素晴らしい音楽に出逢えることを願っています。