最新チャートでは凪の状態に近かった米ビルボードソングスチャート、この2週で一気に嵐が来そうです。
米ビルボード @billboard ソングスチャート、来週再来週と大きく動く予感がします。
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年5月1日
まず日本時間の来週火曜発表の5月9日付チャートでは、#フォートナイト でのバーチャルライブ効果で #トラヴィス・スコット と #キッド・カディ による #ザ・スコッツ「#TheScotts」が初登場で首位になる可能性大
そして最新5月2日付で5位の #ドージャ・キャット「#SaySo」にニッキー・ミナージュが、12位で足踏みのカミラ・カベロ feat. ダベイビー「#MyOhMy」にガナが新たに客演参加したリミックスがいずれも金曜登場。次週はラジオエアプレイ2日、そして再来週5月16日付では3指標フルで合算され上位進出なるか
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年5月1日
多くの曲が公開された5月1日金曜における米Spotifyデイリーチャートが判明しましたので、その動向を見てみましょう。
まずは多くの曲に先駆けて解禁されたミーガン・ジー・スタリオン「Savage」のリミックス。あのビヨンセをフィーチャーしています。
リミックスの初登場は4月30日木曜ゆえ、日本時間の5月4日に発表される次回5月9日付米ビルボードソングスチャートではストリーミングおよびダウンロードが1日分、ラジオエアプレイが4日分加算となります。上記ツイートにおいて誤りがあったこと、訂正しお詫びいたします。
米Spotify、4月30日付デイリーチャートではオリジナルバージョンが14→24位にダウンした一方、リミックスは2位に初登場。両バージョンの再生回数を合算すれば、トラヴィス・スコットとキッド・カディによるザ・スコッツ名義での「The Scotts」を上回ることに。その「The Scotts」はゲーム『フォートナイト』内バーチャルライブで初披露されたインパクトが大きく、米Spotifyでは4月24日金曜の初登場以降1週間首位の座をキープしていました。
5月9日付米ビルボードソングスチャートでは「The Scotts」が初登場首位の座に就くことは確実、また「Savage」は初のトップ10入りを果たすかもしれません。
そして先週金曜リリース案件。ドージャ・キャット「Say So」のリミックスにニッキー・ミナージュが参加。5月1日付米Spotifyデイリーチャートではオリジナルバージョンが11→24位に順位を落としながら再生回数が増加、一方でニッキー参加版は26位に初登場。
米ビルボードソングスチャートでトップ10入り目前ながら足踏みを続けるカミラ・カベロ feat. ダベイビー「My Oh My」にはガナが新しく参加。しかしこのバージョンは5月1日付米Spotifyデイリーチャートで200位以内に入っていません。オリジナルバージョンは90→98位とダウンしながらも再生回数を上げていますがストリーミングの順位自体が高くないわけで、米ビルボードソングスチャートで上昇するためにはガナ参加版がラジオエアプレイでどこまで貢献するかにかかっていると言えるでしょう。
「Say So」、「My Oh My」は共にオリジナルバージョンの再生回数が上昇したものの順位はダウン。これはドレイクが突如リリースをアナウンスし金曜に送り出したミックステープ『Dark Lane Demo Tapes』の存在が大きいゆえ。
3週前に米ビルボードソングスチャートを初登場で制した「Toosie Slide」を含む『Dark Lane Demo Tapes』収録の14曲すべてが、5月1日付米Spotifyデイリーチャートにおいて20位以内にエントリーを果たしました。
(5位に入っている「D4L」はフューチャーがメインクレジットとなっていますが、『Dark Lane Demo Tapes』に収録されています。)
ドレイクは前回のアルバム『Scorpion』(2018)において、収録曲のうち7曲を2018年7月14日付米ビルボードソングスチャートのトップ10に送り込んだ実績があります。
『Scorpion』は2枚組25曲入りの大ボリュームゆえチャートをより席巻出来たのかもしれませんが、今回の『Dark Lane Demo Tapes』からも複数曲が米ビルボードソングスチャートトップ10内に送り込まれることは間違いないでしょう。
5月1日リリースの曲は、日本時間の5月12日火曜に発表される5月16日付米ビルボードソングスチャートに初登場予定(尤も、前週はラジオエアプレイ3日分のみが加算対象となるため、ラジオで極端に強い曲が5月9日付にて下位に初登場を果たす可能性があります)。リリース案件の多さゆえ、米ビルボードでは5月1日およびその直前に出た作品でどの曲がお勧めかを投票する企画も実施しています。
From #Beyonce and #MeganTheeStallion to #Drake, which new music release will be on repeat for you this weekend?
— billboard (@billboard) 2020年5月1日
Vote in our poll below. 📮 https://t.co/up9sHVZREN
ドレイク『Dark Lane Demo Tapes』収録曲のソングスチャート席巻にも注目ですが、個人的には相次ぐリミックスバージョンの登場が気になります。オリジナルバージョンがどこまで底上げされるのか? 日本のチャートにはない”合算”という概念はリミックスバージョンがヒットの戦略に欠かせない要素になっていることを示しており、またリミックスという文化や客演参加する歌手(特にラッパー)を知る好い機会だと思うのです。この合算手法で「Toosie Slide」から首位の座を奪還したザ・ウィークエンド「Blinding Lights」は今年を代表するヒットとなっています。合算という概念についてはポッドキャストも是非ご参照ください。
いやあ、今週トップ5が凪の状態だった米ビルボードソングスチャート、一気に動いてきますね! そして #ミーガン・ジー・スタリオン、#ドージャ・キャット そして #カミラ・カベロ はいずれも”合算”戦略を用いています。この概念については以前ポッドキャストで説明しています https://t.co/pzh5P05jZ1
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) 2020年5月1日