イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

『ダンベル何キロ持てる?』オープニング曲「お願いマッスル」が今夏を代表するアニメソングのひとつに

ビルボードジャパンソングスチャートでこの1ヶ月以上ずっと気になっているのが紗倉ひびき(ファイルーズあい)、街雄鳴造(石川界人)による「お願いマッスル」。7月クールのアニメ『ダンベル何キロ持てる?』(TOKYO MX、アニメシアターX他)のオープニング曲が初登場以来6週連続でダウンロード指標トップ10入りを果たしています。

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最新9月9日付ソングスチャートでは41位ですが、初登場時にはダウンロード3位に入ったのみならずシングルCDセールス25位、ルックアップ22位となり総合でも13位を記録。ルックアップがシングルCDセールスと大差ないという成績はアニメタイアップ曲に見られがちですが、常時【シングルCDセールス<ルックアップ】という構図はこの曲の認知度上昇に伴う接触行動の増加と捉えることが出来ます。ストリーミング未解禁もルックアップ上昇の要因と考えられます。

ショートバージョンですがミュージックビデオも公開されており、公開から1週間で120万回を再生。

ちなみに、”肩に…乗せてんのかい!”はボディビル大会で実際に登場する掛け声だそう。

「お願いマッスル」のCHART insightにおける動画再生指標の未加算から解るように、ミュージックビデオが人気でもISRC未付番により同指標がカウントされていないのは実に勿体なく、付番されていたならば初登場時のトップ10入りは確実だったでしょう。なおISRC未付番による勿体無いチャートアクションといえばFoorin「パプリカ」が代表格であり、Foorin版「パプリカ」はビルボードジャパンソングスチャートで数万ポイントを逃した? ミュージックビデオをアップする際のISRC付番の重要性(8月10日付)に記載しています。

 

チャートの取りこぼしの件はあれど、なにより楽曲自体が楽しく且つ親しみが持てるのもヒットの理由でしょう。自分は一聴して、懐かしのディスコサウンドをモチーフにしたPUFFY渚にまつわるエトセトラ」(1997)を思い出した次第。また公式サイトではスペシャルコンテンツとして主演の紗倉ひびき役・ファイルーズあいさんがトレーニングに挑戦する【なかやまきんに君とファイルーズあいのナイスバルク!】も用意されており、アニメ本編と合わせて筋トレ知識を身につけた視聴者は少なくないでしょう。

ダンベル何キロ持てる?』をきっかけに筋トレをはじめた方のトレーニングBGMが「お願いマッスル」になれば、さらなるヒットも十分有り得そうです。