イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ネリー・ファータド、全米のクラブで最も流れた曲に

ネリー・ファータド、復活。

最新9月8日付、米ビルボードダンスクラブソングスチャート。メトロとネリー・ファータドによる「Sticks & Stones」が頂点に上り詰めました。ダンスクラブソングスチャートとは今アメリカのクラブでどの曲が流れているかをベースにして発表するものであり、ネリー・ファータドの声がアメリカのクラブで最も耳にされたことになるわけです。

オリジナルはネリー・ファータドのアルバム、『The Ride』(2017)収録。リミックスはビートが強くなったのみならず、ネリーの声もよりダイレクトに響いてくる気がします。

 

カナダ生まれのネリー・ファータドは、ファーストアルバム『Whoa, Nelly!』(2000)から「I'm Like A Bird」(→YouTube 米9位)、「Turn Off The Light」(→YouTube 同5位)という2曲のトップ10ヒットが誕生。セカンドアルバム『Folklore』(2003)発のシングルはトップ10はおろか100位以内にも入りませんでしたが、続く『Loose』ではプロデューサーのティンバランドと組み、「Promiscuous」(ティンバランド自身が客演参加)および「Say It Right」(→YouTube)でソングスチャートを制したのみならず、日本でヒットした「Maneater」(→YouTube 米16位)も輩出。アルバムも全米1位を記録する大ヒットとなりました。

が、スペイン語アルバム『Mi Plan』(2009)を挟んでリリースした『The Spirit Indestructible』(2012)が不発。アルバムは米で最高79位、そこからのシングルはすべてトップ100を逃す形に。このアルバムの不発に対するネリーの振り返りがbmrに掲載されています。

最新作であり、「Sticks & Stones」を収録した『The Ride』はどうやら大手レコード会社を離れ、自主レーベルでのリリースとなりましたが、セカンドアルバム『Folklore』を彷彿とさせるとの声も(『Folklore』も残念ながらシングルヒットは生まれなかったものの良作と言われています)。そんな中、「Sticks & Stones」をメトロがリミックスした(と思しき…というのも、メトロに関する情報がほぼないのです)バージョンがアメリカのクラブで最も流れた曲となるのは嬉しい限り。ネリー・ファータドの名を久々に聞いたというリアクションも見られますが、ネリー自身が9ヶ月半ぶりにツイートしているのがなにより興味深いところ。

これを機にアルバムに、そして彼女自身に注目が集まってほしいですし、彼女にはもっと精力的に活動してほしいなとも思いますね。