イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ソングスチャート、ブルーノ&ティンバーレイクがトップ10入り

ビルボードソングスチャートを定点観測。現地時間の1月15日月曜が祝日だったため翌16日火曜に発表された、1月20日付最新チャート。エド・シーランが「Perfect」で6週目の首位を獲得しました。そしてトップ10内には2曲が初登場を果たしています。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

先週触れたように、ブルーノ・マーズ feat. カーディ・B「Finesse」が急上昇。カーディ参加のリミックス版が解禁され、初の1週間フルでの集計期間となった今週、3位にランクインを果たしました。

2018年にニュー・ジャック・スウィング調の曲がトップ3に入ると誰が予想したでしょう。R&B好きにとっては実に痛快です。

「Finesse」はブルーノが昨秋リリースした3作目のオリジナルアルバム『24K Magic』から「24K Magic」(4位)、「That's What I Like」(1位)に次ぐトップ10入り。ストリーミング指標では14週王座に君臨していたポスト・マローン feat. 21サヴェージ「Rockstar」(今週総合4位)を破りトップに。デジタルダウンロード2位、ラジオエアプレイ14位となり総合3位となりました。ストリーミング指標でブルーノは、マーク・ロンソンに客演参加した「Uptown Funk!」(2015)以来2曲目となる1位獲得です。

ブルーノ・マーズの凄さは、過去3枚のオリジナルアルバムそれぞれから3曲以上、トップ10ヒットを輩出しているところにあります。『Doo-Wops & Hooligans』(2010)からは「Just The Way You Are」(1位)・「Grenade」(1位)・「The Lazy Song」(4位)が、『Unorthodox Jukebox』(2012)からは「Locked Out Of Heaven」(1位)・「When I Was Your Man」(1位)・「Treasure」(5位)が、そして今作からは先述したように3曲がランクイン。キャリア初期3作それぞれから3曲以上トップ10に送り込んだのはブルーノが6組目で、これまで達成しているのはホイットニー・ヒューストンマライア・キャリービヨンセレディー・ガガそしてライオネル・リッチーという錚々たる面々。

客演参加のカーディ・Bですが、先週トップ10に3曲を輩出し、今週「Finesse」が入れば4曲の可能性も?と予想していたのですが、客演3曲はランクインしたものの自身のリーダー作「Bodak Yellow (Money Moves)」はトップ10落ち。とはいえ3週連続で3曲トップ10入りは見事な記録です。

 

一方、もうひとつのトップ10初登場はジャスティン・ティンバーレイク「Filthy」。

デジタルダウンロード3位、ストリーミング26位、ラジオエアプレイ32位を記録し9位に初登場。ジャスティンにとっては18曲目となるトップ10入りを果たしています。「Filthy」はジャスティン5枚目のアルバム『Man Of The Woods』(2月2日発売)からの先行シングルで、アルバム発売から2日後にはアメリカンフットボールの祭典、スーパーボウルのハーフタイムショーに出演...スケジュール管理もピッタリと言えます。

 

2曲が新たにトップ10入りした中、今週も首位をキープしたのはエド・シーラン「Perfect」。6週目の首位を記録していますが、先週までビヨンセとのデュエット名義だったものが今週は各指標においてデュエット版が大きなウェイトを占めなくなったこともあり、単独名義となった模様。デジタルダウンロード1位、ストリーミング3位そしてラジオエアプレイ1位という好成績で、デジタルダウンロードは前週比10%ダウンしていますが他指標は上昇しており、安定していると言えそうです。トップ10入りした2曲が失速することなく、次週以降も力を付けてくれば「Perfect」に対峙出来るかもしれません。その他来週はカミラ・カベロのアルバムがアルバムチャートに登場することから、ソングスチャートでもヤング・サグをフィーチャーした「Havana」が勢いを増すものとみられます。

 

最後に。実は「Finesse」と同じく、35位から3位というチャートアクションを示した曲が。マイケル・ジャクソン「Black Or White」がそれで、1991年11月30日付で前週の35位から3位に急上昇。

スーパースターはチャートアクションまで同じ道を辿るのか!と驚いた次第です。