イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(訂正あり)【ビルボードジャパン最新動向】「ミックスナッツ」が「Habit」を逆転…次週以降も良きライバル関係が続く

(※訂正(7月14日):ビルボードジャパンは7月6日公開分(7月11日付ビルボードジャパンソングスチャートおよびストリーミングソングスチャートを、7月13日になって訂正しました。その経緯については7月14日付ブログエントリーをご参照ください(→こちら)。この訂正を踏まえ、訂正可能な範囲で訂正を実施しました。数値等の誤りは打ち消し線を用い、その隣に正しい内容を記しています。)

 

 

 

毎週木曜以降は、最新のビルボードジャパン各種チャートについてお伝えします。

6月27日~7月3日を集計期間とする7月6日公開(7月11日付)ビルボードジャパンソングスチャート(Hot 100)。前週首位のSEKAI NO OWARI「Habit」をOfficial髭男dism「ミックスナッツ」が逆転し、5月18日公開分(5月23日付)以来となる2週目の首位を獲得しました。

(※追記(7月14日):上記リンク先の記事は7月13日に訂正されています。)

前週はフィジカル関連指標初加算となった2曲が共に1万1千ポイントを突破し、SEKAI NO OWARI「Habit」がOfficial髭男dism「ミックスナッツ」にわずか99ポイント差で勝利を収めましたが、今週は「ミックスナッツ」が171ポイント差166ポイント差で「Habit」を逆転。今週も競っている状況です。

(※上記画像は差し替えを実施しています。また各曲のCHART insightは削除しました。これは各曲のCHART insightにおけるチャート構成比は最新週のものが表示されており、7月6日公開分(7月11日付)は遡って確認できないためです。)

構成8指標のうち「Habit」が「ミックスナッツ」を上回ったのはラジオおよび動画再生。特に動画再生は「Habit」が「ミックスナッツ」のほぼ倍となるポイントを獲得していますが、他指標での差を埋めるには至れませんでした。

ポイント前週比はOfficial髭男dism「ミックスナッツ」が74.3%74.7%に対しSEKAI NO OWARI「Habit」は72.3%72.7%。数値が可視化されているものの前週比はフィジカルセールスが10.8%/9.6%、ダウンロードが92.8%/80.2%、ストリーミング再生回数が94.0%/92.5%94.7%/93.3%となり、いずれも「ミックスナッツ」が下げ幅を抑えている状況です。

ちなみに今年度上半期ソングスチャートでトップ10入りした曲のうちフィジカル関連指標が加算された2曲におけるフィジカル2週目のポイント前週比は、Aimer「残響散歌」が74.6%、そしてKing Gnu「一途」が76.5%。2曲ともフィジカルセールス前週比が2割前後だったこと、そしてストリーミングで前週超えを果たしたことが、「ミックスナッツ」「Habit」に比べて総合ポイント前週比が高かった理由と思われます。

ストリーミングについては、前週のKDDI回線障害が少なからず影響している可能性があります。尤も「残響散歌」「一途」とプロモーション(メディア露出等タイミング)は異なるため一概には言えないものの、前週のStreaming Songsチャート(→こちら)と今週(下記リンク先参照)で共にトップ10入りしている9曲のうち8曲が再生回数を落としていることから、回線障害による再生回数下落の可能性は否定できません。

(※追記(7月14日):上記リンク先の記事は7月13日に訂正されています。)

なお前週、今週共にStreaming Songsチャートでトップ10入りした9曲のうち、Saucy Dog「シンデレラボーイ」のみ再生回数が伸びています(前週比103.3%104.2%)。これは今回の集計期間初日に公開された石原慎也さんとYouTuberのコムドットによるコラボ動画が影響しており、Saucy Dogの他の曲も総合順位を大きく伸ばしています。このコラボについては、反応に対する私見も含めて下記ブログエントリーにて記載しています。

 

Official髭男dism「ミックスナッツ」、そしてSEKAI NO OWARI「Habit」共に、次週以降はポイント前週比9割前後で推移し続けると思われます。その下落率を如何に小さく抑えるかが週間、そして年間チャートにも大きく影響してきます。メディア露出等も重要ですが、たとえばこちらのような訴求や配慮、興味を持った方を誘導する仕組みづくりがコアファンやライト層に浸透し、ヒットを持続させていくことでしょう。