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オリヴィア・ロドリゴ8連覇、ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」が前人未到の記録達成…3月13日付米ビルボードおよびグローバルチャートをチェック

ビルボードソングスチャート、現地時間の3月8日月曜に発表された最新3月13日付ソングスチャート(Hot 100)。オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」が初登場から8連覇を達成しました。

オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」はストリーミングが前週比9%ダウンの1970万(同指標4位)、ダウンロードが同30%ダウンの9000(同指標5位)、ラジオが同7%アップの7320万(同指標2位)を獲得。初登場での首位達成は「Drivers License」が48曲目となりますが、初登場から8週連続での首位獲得となると7曲目となり、マライア・キャリー「Fantasy」に並びました。

・初登場からの連続首位獲得記録

16週 マライア・キャリーボーイズIIメン「One Sweet Day」(1995-1996)

14週 エルトン・ジョン「Candle In The Wind 1997」「Something About The Way You Look Tonight」(1997-1998 ダブルAサイドシングル)

11週 ドレイク「God's Plan」(2018)

11週 パフ・ダディ & フェイス・エヴァンス feat. 112「I'll Be Missing You」(1997)

10週 アデル「Hello」(2015-2016)

8週 マライア・キャリー「Fantasy」(1995)

8週 オリヴィア・ロドリゴ「Driver's License」(2021)

ラジオ指標ではファレル「Happy」が2014年2-4月に8週連続を果たして以来となる、7週連続でのエアプレイゲイナーを獲得しています。

 

2位はカーディ・B「Up」がその座をキープ。ストリーミングは前週比1%ダウンの2390万で同指標首位に返り咲き、ダウンロードは同9%アップの10000(同指標4位)、ラジオは同19%アップの2740万(同指標28位)に。

 

ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」が5→3位へ浮上。これで「Blinding Lights」はトップ10内在籍52週目に。丸1年に渡る在籍は米ビルボードソングスチャートが1958年に始まって以来初となります。

トップ10内在籍記録

52週 ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」(2020-2021)

39週 ポスト・マローン「Circles」(2019-2020)

33週 ポスト・マローン & スウェイ・リー「Sunflower (Spider-Man: Into the Spider-Verse)」(2018-2019)

33週 マルーン5 feat. カーディ・B「Girls Like You」(2018-2019)

33週 エド・シーラン「Shape Of You」(2017)

32週 トラヴィス・スコット「Sicko Mode」(2018-2019)

32週 ザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」(2016-2017)

32週 リアン・ライムス「How Do I Live」(1997-1998)

31週 マーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」(2014-2015)

30週 ビリー・アイリッシュ「Bad Guy」(2019)

30週 サンタナ feat. ロブ・トーマス「Smooth」(1999-2000)

「Blinding Lights」は2019年11月14日付で11位に初登場し、2020年2月29日付で10位に入り初のトップ10入り。また今週3位に返り咲いたことで、ザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」およびマーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」と並び史上最長タイとなる21週目のトップ3入りを果たしました。トップ5内も同じく史上最長となる43週目、またソングスチャート自体は通算65週目のランクインとなり、ワンリパブリック「Counting Stars」(2013-2014 68週)以来の長さに。ソングスチャート最長ランクインはイマジン・ドラゴンズ「Radioactive」(2012-2014 87週)が記録していますが、65週以上在籍を果たしたのは「Blinding Lights」が9曲目となります。

なお、ザ・ウィークエンドは6位をキープした「Save Your Tears」がラジオ指標で10位に到達(前週比6%アップの4290万を獲得)。自身11曲目となる同指標トップ10入りを果たしています。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」

2位 (2位) カーディ・B「Up」

3位 (5位) ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」

4位 (4位) アリアナ・グランデ「34+35」

5位 (3位) クリス・ブラウン feat. ヤング・サグ「Go Crazy」

6位 (6位) ザ・ウィークエンド「Save Your Tears」

7位 (7位) 24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」

8位 (8位) リル・ティージェイ feat. 6LACK「Calling My Phone」

9位 (11位) ポップ・スモーク「What You Know Bout Love」

10位 (10位) デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」

ポップ・スモーク「What You Know Bout Love」がトップ10返り咲き且つ最高位を更新、またクリス・ブラウン feat. ヤング・サグ「Go Crazy」が今週もラジオ指標トップに輝いています(前週比5%ダウンの7470万を獲得)。

 

 

昨年秋に新設されたグローバルチャート、その速報も紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。3月13日付ではオリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」がGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.(Global 200からアメリカの分を除く)共に8連覇を達成しました。

オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」は、Global 200ではストリーミングが前週比8%ダウンの5830万、ダウンロードは同26%ダウンの15000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比8%ダウンの3980万、ダウンロードは同17%ダウンの6000を獲得。 「Driver's License」の8週首位は、Global 200においてはマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」およびBTS「Dynamite」の4週を大幅に上回り、またGlobal Excl. U.S.ではBTS「Dynamite」の首位獲得週数に並び、共に最高記録となっています。

マスクド・ウルフ「Astronaut In The Ocean」がGlobal 200では7ランクアップ、Global Excl. U.S.では3ランクアップし共に10位に到達。Global 200ではストリーミングは前週比12%アップの3280万、ダウンロードは同20%アップの12000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが同8%アップの2400万、ダウンロードは同22%アップの4000を獲得。オーストラリアのラッパーによる同曲は『鬱について、不安を感じ元気がない状態に陥っていたときのこと』を歌ったもので、『先日の【スーパーボウル】での活躍が称賛されているNFL選手パトリック・マホームズをはじめ多くの人々がこの楽曲をSNSで愛用』したことにより『TikTokでも投稿数が55万超えと短期間で爆増』した、と1ヶ月前のビルボードジャパンの記事にて紹介されています(『』内は下記記事より)。

TikTok発のヒット曲といえば、前週Global Excl. U.S.でトップ10入りを果たしたネイザン・エヴァンス「Wellerman」が同チャートで4ランクアップし5位に到達。ストリーミングは前週比23%アップの2190万、ダウンロードは同17%アップの13000を獲得しています。

 

 

次週はドレイクの新EP『Scary Hours 2』収録の3曲や、ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるユニット、シルク・ソニックによる「Leave The Door Open」が初登場予定。トップ10は大きく動くことが予想されます。