今頃の時間は、前日からのハロウィンで盛り上がったり、その余韻に浸りつつ帰路につく方が少なくないことでしょう。せめて”立つ鳥跡を濁さず”であってほしい、そう願っています。
さて、ハロウィンが終われば、次は2ヶ月弱でクリスマス。このブログではクリスマス”ソング”について触れることが多いのですが、昨年の米ビルボードソングスチャートにおいて、マライア・キャリーによる「All I Want For Christmas Is You (邦題:恋人たちのクリスマス)」が9位まで上昇、初のトップ10入りを果たしたのは衝撃的でした。
ストリーミング全盛の今だからこそのチャートアクションといえるでしょう。
マライアは今週日本でライブを行い、直前にはその予習版とも言うべき来日記念ベストをリリース。来日公演では一足早いクリスマスが訪れるかもしれません。そして来月には久々のオリジナルアルバム『Caution』も予定されています。先行曲の米ソングスチャートにおけるリアクションが今のところ芳しくないのは残念ですが、アルバムとクリスマス恒例の「All I Want For Christmas Is You」のチャート上昇の相乗効果で、ビルボードにマライアあり!な姿を示してほしいと思っています。
この「All I Want For Christmas Is You」、カバーだけでも実に70曲(本日時点でのWhoSampledより)以上あり、その一部およびマライア自身が参加したテレビ番組でのパフォーマンスを以前紹介しましたが。
こちらも今月来日公演を行ったPJ・モートンが、自身初のクリスマスアルバムにてカバーすることが判明。しかもあのミント・コンディションのストークリーとの共演というのですから、R&Bファンには堪らないのです。アルバム『Christmas With PJ Morton』から先行公開されています。
PJ・モートンはマルーン5に途中から加入。そのマルーン5はカーディ・Bを迎えた「Girls Like You」が、現在5週連続で米ビルボードソングスチャートを制しています。PJはマルーン5加入前からR&B歌手として活動しており現在も二足のわらじを履いていますが、ソロとバンドでの音の世界感の違い、両者のバランスもまた素敵だなあと思うのです。アルバム『Christmas With PJ Morton』は来月リリースされます(CDリリースは今のところ聞こえてきません)。またPJ・モートンについては以前も取り上げており、オリジナルソングもチェック出来ますのでそちらも是非。
ちなみに、PJ・モートンとは別アプローチながら、大橋トリオによるマライアのカバーも温かみがありますね。
ジャズ meets お伽噺というべきか、こちらもまた素敵です。
「All I Want For Christmas Is You」については今後もどんどんカバーバージョンが出てくることでしょう。オケもオリジナルを踏襲したような直球カバーもいいですが、独自解釈でその歌手が自らの色に染め上げるカバーに惹かれるゆえ、本家超えともいうべき作品が登場することを心待ちにしています。