最新12月6日付米ビルボードソングスチャートで18位に浮上したマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You (邦題:恋人たちのクリスマス)」。同曲がはじめて収録されたアルバム『Merry Christmas』の発売25周年にちなみ新装盤をリリースしたことについては以前お伝えしました。
この新装盤に国内盤ボーナストラックとして収められている、1996年の東京ドーム公演で披露された「All I Want For Christmas Is You」のライブ映像がマライアのYouTubeチャンネルにて正式公開されました。勿論全世界で視聴可能となっており、公開から1日あまりで13000もの高評価を記録しています。
マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」25周年記念、伝説の初来日ライブ映像が公開#マライア・キャリー #クリスマス https://t.co/Krhcq2O3Na
— Rolling Stone Japan (@rollingstonejp) 2019年12月3日
さて、この東京ドームでのバージョンが公開されたのは、マライア・キャリーのクリスマス企画の一環。
マライア・キャリー、クリスマスまでカウントダウンする特設サイト公開 https://t.co/95cl2w2fol #MariahCarey pic.twitter.com/nJk6WZAneO
— Billboard JAPAN 洋楽 (@BillboardJP_INT) 2019年12月3日
特設サイト(→こちら)はアドベントカレンダーの仕組みとなっており、上記動画は12月3日のお楽しみとして公開。前日はマライアがおすすめ映画を紹介しています。『Merry Christmas』リリースから25年経過していることに合わせてでしょう、25日分の楽しみが用意されています。
この企画を用意した理由は、新装盤の宣伝やクリスマス仕様のライブツアーの動員が目的でもあるでしょうが、個人的には「All I Want For Christmas Is You」を初の首位に導かんとする意図もあるのでは?とみています。
ニールセンやビルボードが発表するランキングを決定づけるのは、ラジオでの人気やCDの売上枚数ではなく、ストリーミング企業が集計した再生回数になった。
— Forbes JAPAN (@forbesjapan) 2019年12月3日
→米国の音楽チャートを根底から変えた「ストリーミング」の力https://t.co/9NrPA4nYSK
アメリカではシングルCDという概念がほぼ存在しないこと、ラジオはストリーミング(米ビルボードソングスチャートではサブスクリプションサービスやYouTubeの再生回数を総じてストリーミングとする)ほどではないにせよ大きなウェイトを占めていること、ストリーミングに含まれるYouTubeへの言及がないこと…フォーブスの記事に対して指摘すべき点は多々ありますが、『マライア・キャリーは今年、彼女の歌手人生で19回目のビルボードHot 100の首位を、25年前の楽曲で獲得することになるかもしれない』という締めの文章には同意します。昨日のブログ(→こちら)でも触れましたが、「All I Want For Christmas Is You」の昨シーズンのストリーミングのピーク時における再生回数が今週の同指標トップを大きく上回ること、今シーズンの集計期間が昨シーズンより優位に働くことを踏まえれば、昨シーズンの3位を上回る可能性も出てくるでしょう。そして今回のマライアの企画はその後ろ盾となるわけです。これはチャートの動向が非常に楽しみになってきました。
今回のマライアの施策は日本においても、過去曲や季節を代表する曲をヒットに導くための参考になるのではないでしょうか。