それもそのはず、この曲は今は亡きアリーヤが1994年にリリースしたアイズレー・ブラザーズのカバー「(At Your Best) You Are Love」をサンプリング。当時アリーヤのパートナーだったR・ケリーによるアレンジは、アコースティックギターを絶妙に配し彼女の透明感ある声の魅力を更に引き出しています。
そのセヴン、『Call Me Crazy, But...』(2013)、『Shoulda Been There, Pt. 1』(2015 CD未発売)という2枚のEPを経て、遂にフルアルバムをリリースするとアナウンス。先述した「Before I Do」を含むアルバム『Girl Disrupted』は来週、7月7日のリリースだそう。
トラックリストには、ミュージックビデオが制作されながらもザ・ドリームとの「D4L」(→YouTube)、およびグッチ・メインとの「Prolly」(→YouTube)が未収録。昨日書いたことの続きになりますがおそらくはアルバムカラーに馴染まない曲を排除したのでは?と。先行曲のうち「My Love For You」(→YouTube)や、タイ・ダラー・サインとキャム・ウォレスをフィーチャーした「Fallen」(→YouTube)がアルバム収録となっているわけで、今回は大人ミディアムな作品群で統一されるのかもしれません(よくよく考えたら、ヤンチャなイメージのあるクリス・ブラウンは今作に参加していない模様ですし)。
音数を極度に抑えながらファンキーに仕上がったナンバー。米ビルボード総合ソングスチャートでは65位とヒットに至らなかったためか、直後に予定されていたアルバムは延期。後にリリースされた『Hard II Love』(2016)には未収録に終わりました。つまりは【アルバムの先行シングルとしての成績が芳しくなかった】ため未収録に。ただし国内盤ではボーナストラックとして収録。この曲はまだ救われているほうで、全米11位且つ全英8位とスマッシュヒットとなった、ジューシー・Jをフィーチャーした「I Don't Mind」(2014)は国内盤にすら未収録なのです。アルバム『Hard II Love』については以前ブログに記載しています。
・モニカ「All Eyez On Me」(2002)
同年リリース予定だった、同名アルバムからの先行シングル。マイケル・ジャクソン「P.Y.T.(Pretty Young Thing)」を使ったもののヒットせず、更には権利関係のトラブルがあったと聞きます(プロデューサーはマイケルのアルバム『Invincible』(2001)に関わったロドニー・ジャーキンスゆえ、権利等はスムースにクリアしたものとばかり...)。結局アルバムは日本のみの発売にとどまり、翌年の出し直し盤、『After The Storm』リリース時にはこの曲の収録が見送られることに。アッシャーと同様の理由に加え、【権利関係の問題】も見受けられます。
7週目の首位を記録した「Despacito」はデジタルダウンロードおよびストリーミングの2指標で首位、ラジオエアプレイでは1ランクアップし2位に到達。ラジオエアプレイの伸びは鈍化したものの前週比6%アップの1億3400万回を記録。デジタルダウンロードおよびストリーミングが共に僅かながら数値を落としているものの、未だ完全には衰えていないことが解ります。一方総合3位のブルーノ・マーズ「That's What I Like」はラジオエアプレイで8週目の1位(前週比2%ダウンの1億5200万回)。「Despacito」が追いつくにはまだまだ差があると言えそうです。
2位の「I'm The One」、そして4位の「Wild Thoughts」はいずれも、先週23日にリリースされたDJキャレドのニューアルバム『Grateful』収録曲。豪華メンバーが参加していることで話題なのですが、そこからの先行曲がジャスティン・ビーバー、リアーナというチャートアクションに長けた面子の参加曲というのがマーケティングを熟知しているかのよう。なにせリアーナは、今回のランクインでトップ10入りが通算31曲目(トップ100においては60曲目)となり、2位のビートルズまであと3に迫っているのです(なお、1位はマドンナの38曲)。一方、DJキャレドにとっては3曲目、そしてブライソン・ティラーにとっては初のトップ10入り。ブライソンにおいては3週前にセカンド・アルバム『True To Self』をデジタルで前倒し発売し(自身はこの発売を当初から予定していたものと語っています)、アルバムチャートは制している一方、ソングスチャートにおいてはこれまで「Don't」の13位が最高ゆえ、念願のトップ10ヒットといえます。ブライソン・ティラーについては以前エントリーしていますのでよろしければ。
4月8日付で3位を記録した、ゼイン&テイラー・スウィフト「I Don't Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker)」以来13週ぶりとなる「Wild Thoughts」でのリアーナのトップ5入り。これは今から45年前に記録した14週ぶり以来となる長き不在(ロバータ・フラックがダニー・ハサウェイと組んだ「Where Is The Love」(1972年8月12日付 5位)からヘレン・レディ「I Am Woman」(1972年11月18日付 4位)まで)。他方アルバムチャートではこの3週、ホールジー(6月24日付)→ケイティ・ペリー(7月1日付)→ロード(7月8日付)と女性ソロ歌手が立て続けに首位に。ソングスチャートでも女性がもっと活躍して欲しいなと。
11位以下をみると、イマジン・ドラゴンズ「Believer」が4ランクアップし11位に、セレーナ・ゴメス「Bad Liar」が3ランクアップし20位に。一方、凪に近いトップ10において、今週9位にコールドプレイとの「Something Just Like This」がランクインしたザ・チェインスモーカーズは、今週遂に連続トップ10入りが60週に到達しました。タイトルホルダーであるケイティ・ペリーの69週まではあと9週...今週2ランクダウンしたこともあり正直かなり厳しいかもしれませんが、どこまで伸びるのか期待しましょう。
前半は「Move Your Body」からの流れで80年代を意識したサウンドから最近の流行を完璧に自身のモノにしたw-inds.まで、ダンスミュージックを網羅。シリアスで刺さる音や詞世界の作品群を経て、復活したMONDO GROSSOと小沢健二さん、そして新鋭のベッド・インに至るまでを配置。ベッド・イン...失恋を忘れて次へ行こうという思いと後悔の念とが絶妙にブレンドされた歌詞が巧いなあと唸らされまくり。同性に支持されるのがよく分かりますね。
Alfred Beach Sandal + STUTS「Horizon」は6月18日付のJ-WAVETOKIO HOT 100で初登場していたのを機に知り、ひと聴き惚れ。そのタイミングで音楽プロデューサーの松尾潔氏もお気に入りだとつぶやいています。こういうざらつきのあるヒップホップ的音世界なR&Bが好きなんだよなあと再認識した次第。そして最後は希望を謳う、切り拓く歌達で締めてみました。