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【海外ビルボード】ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」、65年の時を経て米初制覇

現地時間の12月4日月曜に発表された、最新12月9日付米ビルボードソングチャート(集計期間11月24~30日)。前週首位のジャック・ハーロウ「Lovin On Me」は位へ後退、ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」が同曲初の首位を獲得しました。

ビルボードソングチャート65年の歴史において1,161曲目の首位を獲得したブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」。ストリーミングは前週比69%アップの3490万(同指標通算2週目の首位)、ダウンロードは同39%アップの3,000(同指標12位)、およびラジオは同35%アップの2070万(同指標33位)を記録し、トップストリーミングゲイナーを獲得しています。

「Rockin' Around The Christmas Tree」は1958年に制作され、同年リリース。ソングチャートにおける初ランクインは1960年12月12日付における64位で、ブレンダ・リーはそれまでに4曲のトップ10ヒットを獲得していました。「Rockin' Around The Christmas Tree」は同年12月26日付にて最高位となる14位に到達しています。

後に、「Rockin' Around The Christmas Tree」は2019年から昨年のクリスマスシーズンにおいて通算9週に渡り2位を記録。最終的に首位獲得に至った曲における(首位獲得前の)2位滞在週数記録では、ビリー・アイリッシュ「Bad Guy」(2019)に並び最長記録を達成しました。

「Rockin' Around The Christmas Tree」については今年、リリースから65年を記念してミュージックビデオが制作。タニヤ・タッカーおよびトリーシャ・イヤウッドがカメオ出演したこの作品は11月3日に公開されています。またブレンダ・リーは12月7日にNBCで放送される『Christmas At The Opry』でも同曲をパフォーマンス予定。さらにブレンダは公式TikTokアカウントを開設し、同曲や自身のキャリア等を発信しています。

 

ビルボードソングチャートにおいてクリスマス関連曲がチャートを制したのはデヴィッド・セヴィル & ザ・チップマンクス「The Chipmunk Song」(1958年12月以降4週首位)、マライア・キャリーによる1994年リリースの「All I Want For Christmas Is You (邦題:恋人たちのクリスマス)」(2019年12月以降2022年のクリスマスシーズンまで通算12週)に続き、ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」が3曲目となります。「The Chipmunk Song」も「Rockin' Around The Christmas Tree」同様1958年にリリースされており、同年は8月に米ビルボードソングチャート(Hot 100)が開始しています。

 

ブレンダ・リーにおいては、「Rockin' Around The Christmas Tree」がキャリア3曲目の首位に。「I'm Sorry」が1960年7月18日付以降3週、「I Want To Be Wanted」が同年10月24日付にて、それぞれ獲得しています。

ブレンダによるソングチャート100位以内ランクインは51曲。1959年12月21日付にて「Sweet Nothin'」がキャリア初となるランクインを果たし、同曲は翌年4月に最高4位を記録。「Sweet Nothin'」はブレンダがトップ10に送り込んだ13曲のうち最初の作品となります。なおホットカントリーソングチャートでは1973年から1980年の間に9曲をトップ10に送り込んでいます。

ブレンダ・リーは1960年代において女性歌手で最多となる46曲のソングチャートランクインを記録(この10年においては、コニー・フランシスが1曲差で続いています)。また1960年代におけるトップ10ヒット数においても、ブレンダがコニーと並び12曲を記録しソロ女性歌手で最多タイとなっています。

 

ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」はリリースから首位獲得までの期間が65年となり、最長記録を更新。これまではマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」における25年が記録を保持していました。また「Rockin' Around The Christmas Tree」はソングチャート初登場から直近の首位獲得までの期間が63年弱(1960年12月21日付~2023年12月9日付)となり、こちらでも最高記録を更新しています。

またブレンダ・リーはキャリア初の首位獲得(1960年7月18日付における「I'm Sorry」)から最新週における「Rockin' Around The Christmas Tree」までの期間が63年4ヶ月と3週となり、こちらも最長記録を更新。これまではマライア・キャリー(「Vision Of Love」(1990年8月4日付)から「All I Want For Christmas Is You」(2022年クリスマスシーズン)まで)の32年5ヶ月が最長記録となっていました。

さらにブレンダ・リーは前回の首位獲得曲である「I Want To Be Wanted」(1960年10月24日付)から今回の「Rockin' Around The Christmas Tree」までの期間が63年1ヶ月と2週となり、前回の首位獲得から直近のチャート制覇までの最長期間記録も更新。この記録はこれまでシェールが保持していました(「Dark Lady」(1974年3月23日付)から「Believe」(1999年3月13日付)までの25年弱)。

 

現在78歳のブレンダ・リー(12月11日が誕生日)は、首位獲得歌手の最高齢記録を更新。これまではルイ・アームストロングが「Hello, Dolly!」(1964)で記録した62歳が最高でした。また女性歌手ではシェールの52歳(「Believe」(1999)首位到達時)を上回っています。なおブレンダが「Rockin' Around The Christmas Tree」を録音したのは13歳の時であり、リトル・ペギー・マーチ(ペギー・マーチ)が1963年に「I Will Follow Him」でチャートを制した時の年齢(15歳)が首位獲得時における最年少の女性歌手であることは変わりません。

 

ちなみに、「Rockin' Around The Christmas Tree」が1960年12月26日付で14位を記録した際のチャート(→こちら)をみると、エルヴィス・プレスリー with ザ・ジョーダネアーズ「Are You Lonesome To-night?」が首位を獲得しています。また同日付ではフロイド・クレーマー「Last Date」が3位にランクイン。1997年に他界したフロイドは1950年代や1960年代にセッションミュージシャンとして活動し、ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」にも参加しています。

 

ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」は、2011年に開始したクリスマス関連曲のチャートであるHoliday 100でも初の首位を獲得。このチャートではマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」が、2015年のクリスマスシーズン以降43週連続で首位の座に就いていました。なおHoliday 100は今回が開始から64週目となりますが、「All I Want For Christmas Is You」はそのうち58週において首位を記録。Holiday 100における他の首位獲得曲はジャスティン・ビーバー「Mistletoe」(2011年のクリスマスシーズン 1週)、ペンタトニックス「Little Drummer Boy」(2013年のシーズン 1週)、同「Mary, Did You Know?」(2014年のシーズン 2週)、アリアナ・グランデ「Santa Tell Me」(2014年のシーズン 1週)となります。

 

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」は4→2位へ上昇。ストリーミングは前週比47%アップの3240万、ダウンロードは同39%アップの4,000、およびラジオは同38%アップの2150万を記録。トップセールスゲイナーを獲得したのみならず、ストリーミングおよびラジオではセカンドグレイテストゲイナーとなっています。なお「All I Want For Christmas Is You」は米ビルボードによるGreatest Of All Time Holiday 100 Songsで首位を記録しています。

 

前週首位のジャック・ハーロウ「Lovin On Me」は3位へ後退。ラジオは前週比44%アップの2990万を記録し、トップエアプレイゲイナーに輝いています。またストリーミングは前週比6%アップの2510万を記録しています。

 

最新チャートにおいてはクリスマス関連曲が複数トップ10入り。ボビー・ヘルムズ「Jingle Bell Rock」(1957年リリース)は12→4位となり、同曲の最高位まであと1ランクに迫っています。ストリーミングは前週比55%アップの2760万、ラジオは同36%アップの1990万を記録しています。またワム!Last Christmas」(1984年リリース)はストリーミングが前週比52%アップの2690万を記録し総合13→5位へ、バール・アイヴス「A Holly Jolly Christmas」(1964年リリース)は同じくストリーミングが前週比61%アップの2620万を記録し総合16→6位に上昇しました。なお「Last Christmas」「A Holly Jolly Christmas」共にこれまでの最高は4位となっています。

さらに、アンディ・ウィリアムスが1963年にリリースした「It's The Most Wonderful Time Of The Year」が28→10位へ上昇。ラジオでは前週比26%アップの2000万を記録しています。アンディはキャリア初のトップ10ヒット(「Lonely Street」が1959年10月に記録)から今回までの記録が64年2ヶ月となり、最長記録を更新しました。なおクリスマス関連曲を除けば、ザ・ビートルズの59年9ヶ月と3週が最長記録となります(「I Want To Hold Your Hand」(1964)から「Now And Then」(2023)まで)。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (8位) ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」

2位 (4位) マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」

3位 (1位) ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」

4位 (12位) ボビー・ヘルムズ「Jingle Bell Rock」

5位 (13位) ワム!Last Christmas

6位 (16位) バール・アイヴス「A Holly Jolly Christmas」

7位 (2位) テイラー・スウィフト「Cruel Summer」

8位 (3位) ドージャ・キャット「Paint The Town Red」

9位 (5位) シザ「Snooze」

10位 (28位) アンディ・ウィリアムス「It's The Most Wonderful Time Of The Year」

 

ラジオ指標はドージャ・キャット「Paint The Town Red」(総合8位)が初制覇。前週比1%ダウンの6580万を記録しています。

 

 

ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。12月9日付ではGlobal 200、およびGlobal 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.の双方でマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」が今シーズン初の首位を獲得しています。

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」はGlobal 200においてストリーミングが前週比51%アップの7340万、ダウンロードが同46%アップの6,000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比53%アップの4410万、ダウンロードが同56%アップの3,000を記録し、Global 200では前週の3位から、Global Excl. U.S.では8位から首位の座に就いています。Global 200においては通算14週目(2020年および2021年のシーズンにそれぞれ4週ずつ、2022年のシーズンは5週首位を記録)、Global Excl. U.S.では通算9週目(2020年のシーズンに1週、2021年に3週および2022年に4週首位を記録)の首位に。なおGlobal 200における最長首位記録はハリー・スタイルズ「As It Was」(2022)の15週となります。

グローバルチャートでもクリスマス関連曲が上昇。Global 200においてはワム!Last Christmas」が9→2位(ストリーミングは前週比51%アップの6210万、ダウンロードは同64%アップの4,000を記録)、ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」が17→4位(ストリーミングは同69%アップの4860万、ダウンロードは同44%アップの3,000)、ボビー・ヘルムズ「Jingle Bell Rock」が24→6位(ストリーミングは同62%アップの4220万)、アリアナ・グランデ「Santa Tell Me」が35→8位(ストリーミングは同57%アップの3560万)となっています。なおそれぞれの最高位は「Last Christmas」が2位(今回が通算7週目)、「Rockin' Around The Christmas Tree」が2位(2022年のシーズンに記録)、「Jingle Bell Rock」が4位および「Santa Tell Me」が5位となっています。

またGlobal Excl. U.S.ではワム!Last Christmas」がストリーミングにおいて前週比55%アップとなる3810万を記録し15→3位に上昇。こちらは最高位まであと1ランクとなっています。