(※追記(5月3日):リル・ナズ・X「Thats What I Want」について、これまで「That's What I Want」とアポストロフィ付きで紹介しておりました。訂正し、お詫び申し上げます。)
現地時間の3月14日月曜に発表された最新3月19日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)。グラス・アニマルズ「Heat Waves」が2連覇を達成しました。
.@GlassAnimals' "Heat Wave" is No. 1 on the #Hot100 for a second week. 🔥 https://t.co/nWCorNuNdZ
— billboard (@billboard) 2022年3月14日
グラス・アニマルズ「Heat Waves」はストリーミングが前週比1%アップの1510万(同指標3位)、ダウンロードが同20%アップの3500(同指標16位)、ラジオが前週とほぼ変わらず6560万(同指標1位)を獲得。ラジオ指標では初の首位を獲得しました。
「Heat Waves」は2021年3月20日付でオルタナティブエアプレイを制し、同チャートでは3週首位を獲得。オルタナティブエアプレイで首位に立った曲が総合のラジオ指標も制するのは、両チャートが共に存在する31年強の歴史の中で15曲目となり、オルタナティブエアプレイ首位獲得曲のわずか4%しか成し遂げていません。
<オルタナティブエアプレイ制覇且つ総合ラジオ指標制覇曲>
・サード・アイ・ブラインド「Semi-Charmed Life」(総合ラジオ指標制覇 1997年9月6日付 以下同じ)
・シュガー・レイ「Fly」(1997年10月18日付)
・チャンバワンバ「Tubthumping」(1997年11月29日付)
・グー・グー・ドールズ「Iris」(1998年8月1日付)
・グー・グー・ドールズ「Slide」(1999年2月27日付)
・スリー・ドアーズ・ダウン「Kryptonite」(2000年10月7日付)
・ライフハウス「Hanging By A Moment」(2001年7月14日付)
・ファン. feat. ジャネル・モネイ「We Are Young」(2012年4月21日付)
・ゴティエ feat. キンブラ「Somebody That I Used To Know」(2012年6月2日付)
・ロード「Royals」(2013年11月2日付)
・ポルトガル・ザ・マン「Feel It Still」(2017年10月28日付)
・イマジン・ドラゴンズ「Thunder」(2017年12月2日付)
・マシュメロ & バスティル「Happier」(2018年11月24日付)
・パニック・アット・ザ・ディスコ「High Hopes」(2018年12月1日付)
・グラス・アニマルズ「Heat Waves」(2022年3月19日付)
「Heat Waves」がオルタナティブエアプレイを制してから総合ソングスチャートのラジオ指標で首位に至るまで、ちょうど1年かかっています。これまではライフハウス「Hanging By A Moment」による5ヶ月と2週が最長であり、「Heat Waves」はこの記録を大幅に上回りました。
イギリス出身のグループとして米ビルボードソングスチャートを複数週で制したのは、スパイス・ガールズ「Wannabe」(1997年2月22日付以降4週首位)以来25年ぶりとなります。この間、イギリス出身のグループではコールドプレイが唯一米ビルボードソングスチャートを制していますが、「Viva La Vida」(2008年7月 1位)およびBTSとの「My Universe」(2021年10月 1位)はいずれも首位獲得が1週となっています。
グラス・アニマルズ「Heat Waves」は今週が通算60週目の米ビルボードソングスチャートエントリー。1958年8月のローンチ以降、このチャートには述べ3万曲がランクインしてきましたが、60週以上のエントリーはこれが20曲目となる快挙達成です。一覧は下記に記載していますが、60週以上エントリーした曲での首位獲得は「Heat Waves」が7曲目となります。
またソングスチャート長期エントリー記録においては、デュア・リパ「Levitating」が今週16位にランクインしたことで通算70週に達したことが別途記事にて紹介されています。これまで女性歌手による最長エントリー記録はリアン・ライムス「How Do I Live」の69週であり、その記録も塗り替えたことになります。
<米ビルボードソングスチャート 60週以上ランクイン曲>
90週 ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」(ピーク時2020年 最高1位 以下同じ)
87週 イマジン・ドラゴンズ「Radioactive」(2013年 3位)
79週 エイウォルネイション「Sail」(2013年 17位)
76週 ジェイソン・ムラーズ「I'm Yours」(2008年 6位)
70週 デュア・リパ「Levitating」(2021年 2位)
69週 リアン・ライムス「How Do I Live」(1997年 2位)
68週 ワンリパブリック「Counting Stars」(2014年 2位)
68週 LMFAO feat. ローレン・ベネット & グーンロック「Party Rock Anthem」(2011年 1位)
65週 アデル「Rolling In The Deep」(2011年 1位)
65週 ジュエル「You Were Meant For Me」「Foolish Games」(1997年 2位)
64週 キャリー・アンダーウッド「Before He Cheats」(2007年 8位)
62週 ザ・ウィークエンド & アリアナ・グランデ「Save Your Tears」(2021年 1位)
62週 ギャビー・バレット feat. チャーリー・プース「I Hope」(2020年 3位)
62週 ザ・ルミニアーズ「Ho Hey」(2012年 3位)
62週 ライフハウス「You And Me」(2005年 5位)
61週 ポスト・マローン「Circles」(2019年 1位)
61週 イマジン・ドラゴンズ「Demons」(2013年 6位)
60週 グラス・アニマルズ「Heat Waves」(2022年 1位)
60週 レディ・アンテベラム(現在はレディ・A)「Need You Now」(2010年 2位)
60週 ロス・デル・リオ「Macarena (Bayside Boys Mix)」(1996年 1位)
カロリーナ・ガイタン、マウロ・カスティージョ、アダッサ、レンジー・フェリズ、ダイアン・ゲレロ、ステファニー・ベアトリス & エンカント・キャスト「We Don't Talk About Bruno (邦題:秘密のブルーノ)」は2位をキープ。映画『ミラベルと魔法だらけの家』サウンドトラック発となるこの曲は、ストリーミングが前週比6%ダウンの2490万(同指標10週目の首位)、ダウンロードが前週比9%ダウンの5600(同指標6位)、ラジオが同1%ダウンの870万(同指標50位未満)となり、ラジオ指標もダウンに転じています。
最新のトップ10はこちら。
The #Hot100 top 10 (chart dated March 19, 2022)
— billboard charts (@billboardcharts) 2022年3月14日
[今週 (前週) 歌手名・曲名]
1位 (1位) グラス・アニマルズ「Heat Waves」
2位 (2位) カロリーナ・ガイタン、マウロ・カスティージョ、アダッサ、レンジー・フェリズ、ダイアン・ゲレロ、ステファニー・ベアトリス & エンカント・キャスト「We Don't Talk About Bruno」
3位 (4位) コダック・ブラック「Super Gremlin」
4位 (3位) ゲイル「Abcdefu」
5位 (5位) ザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー「Stay」
6位 (6位) アデル「Easy On Me」
7位 (7位) ジャスティン・ビーバー「Ghost」
8位 (9位) エド・シーラン「Bad Habits」
9位 (8位) エド・シーラン「Shivers」
10位 (11位) リル・ナズ・X「Thats What I Want」
米ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。3月19日付ではグラス・アニマルズ「Heat Waves」がGlobal 200で3連覇を達成、さらにGlobal Excl. U.S.で初の首位に立ちました。
.@GlassAnimals' "Heat Waves" tops both Billboard Global charts. 🌎📈https://t.co/HZrUCchdKu
— billboard (@billboard) 2022年3月14日
The #Global200 top 10 (chart dated March 19, 2022)
— billboard charts (@billboardcharts) 2022年3月14日
The Billboard Global Excl. U.S. top 10 (chart dated March 19, 2022).
— billboard charts (@billboardcharts) 2022年3月14日
グラス・アニマルズ「Heat Waves」はGlobal 200においてストリーミングが前週比2%アップの5580万、ダウンロードが同25%アップの6000を記録し3連覇達成。またGlobal 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比2%アップの4160万、ダウンロードが同29%アップの2500となり、初の首位に輝きました。
カミラ・カベロ feat. エド・シーラン「Bam Bam」がGlobal 200で10位に初登場。ストリーミング3400万、ダウンロード13700を記録しています。カミラは同チャート初のトップ10入りとなり、エドにとっては4曲目となります。「Bam Bam」はカミラが4月8日にリリースするアルバム『Familia』からの先行曲で、同作品からは「Don't Go Yet」が昨年8月に28位を記録しています。