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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】BTS「Butter」が米でダウンロード指標をさらに伸ばし6連覇達成、エド・シーランも初登場

毎週火曜は、最新米ビルボードおよびグローバルチャートの速報をお伝えします。

現地時間の7月6日火曜に発表された最新7月10日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)では、BTS「Butter」が初登場から6連覇を達成しました。

BTS「Butter」はストリーミングが前週比11%ダウンの1100万(同指標31位)、ダウンロードが同20%アップの153600(同指標1位)、ラジオが同2%アップの2830万(同指標23位)を記録。ダウンロードの増加はホームページで販売されたレコードおよびカセットテープの初加算に伴うもので、配送関係のトラブルにより当初の予定より1週遅れて加算されています。

他方、首位初登場後に6週連続で2位をキープしたオリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」はストリーミングが前週比6%ダウンの3020万(同指標1位)、ダウンロードが同3%アップの9500(同指標5位)、ラジオが同19%アップの5680万(同指標6位)となり、ラジオでは5週目となるトップエアプレイゲイナーを獲得。ストリーミングとラジオで「Good 4 U」が勝りながらダウンロードでは「Butter」が圧倒し総合でも逆転という状態が続いています。

 

ドージャ・キャット feat. シザ「Kiss Me More」が3位に入り、同曲初のトップ3入り。これはドージャ・キャットのアルバム『Planet Her』が最新チャートで2位に初登場したことに伴うもので、ラジオでは前週比5%アップの7070万を獲得し同指標2位に。なお、ドージャ・キャットは今週100位以内に8曲送り込んでいます。

 

エド・シーラン「Bad Habits」が5位に初登場。ストリーミングは1770万を獲得し同指標6位、ダウンロードは33200となり同指標2位、そしてラジオは3880万で同指標11位に。金曜リリースの「Bad Habits」は、金曜集計開始となるストリーミングやダウンロードでは初登場となり、一方月曜集計開始となるラジオにおいては、前週既に36位にエントリーを果たしています。

エド・シーランにとってはジャスティン・ビーバーとの「I Don't Care」(2019 2位)以来、今回が8曲目のトップ10入りとなります。

エド・シーランはCBSの番組『ザ・レイト・レイト・ショー・ウィズ・ジェームズ・コーデン』に1週間連続で出演し「Bad Habits」をプロモート。またオリジナル・バージョンおよび"voice note acoustic"と称したバージョンを69セント(0.69ドル)で安価販売したほか、エド・シーランのアメリカにおけるホームページにて2種のCDをそれぞれ2.50ドルおよび5ドルで販売しており、ダウンロード2位登場の要因となりました。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) BTS「Butter」

2位 (2位) オリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」

3位 (4位) ドージャ・キャット feat. シザ「Kiss Me More」 

4位 (3位) デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」

5位 (初登場) エド・シーラン「Bad Habits」

6位 (6位) シルク・ソニック(ブルーノ・マーズ & アンダーソン・パーク)「Leave The Door Open」

7位 (5位) ジャスティン・ビーバー feat. ダニエル・シーザー & ギヴィオン「Peaches」

8位 (8位) リル・ナズ・X「Montero (Call Me By Your Name)」

9位 (7位) ザ・ウィークエンド & アリアナ・グランデ「Save Your Tears」

10位 (9位) オリヴィア・ロドリゴDeja Vu

ラジオ指標は引き続き、デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」(総合4位)がキープ。前週とほぼ同じ8060万を獲得しています。また最新のアルバムチャートで『Call Me If You Get Lost』が初登場にて首位を獲得したタイラー・ザ・クリエイターが、ソングスチャート100位以内に13曲ランクイン。アルバムに参加した4組の歌手が初の100位以内エントリーを果たしました。

 

  

昨年秋に新設されたグローバルチャート速報。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート、7月10日付ではGlobal 200においてオリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」が4連覇(通算5週目の首位)を達成、Global Excl. U.S.ではエド・シーラン「Bad Habits」が初登場で首位を獲得しました。

オリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」はGlobal 200においてストリーミングが前週比4%ダウンの8560万、ダウンロードが同1%アップの15000を記録。昨秋開始したチャートにおいて、彼女による「Drivers License」が最長首位記録(8週)を保有していますが、「Good 4 U」はリル・ナズ・X「Montero (Call Me By Your Name)」に並び歴代2位となる5週目の首位を獲得したことになります。なおGlobal 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではワンランクダウンし3位となりました。

(上記はビハインド・ザ・シーン)

エド・シーラン「Bad Habits」はGlobal 200でストリーミングが6500万、ダウンロードが72800を獲得し2位、そしてGlobal Excl. U.S.ではストリーミング4870万、ダウンロード41600を獲得し首位に到着しました。イギリスの歌手がGlobal 200を含めたグローバルチャートを制するのは今回が初となります。

エド・シーランはイギリスのソングスチャートでも首位を獲得。今回が10曲目となり、このチャートで10曲以上の首位を獲得した9組目の歌手となりました(なお最も多く首位を獲得したのはエルヴィス・プレスリーの21曲)。

 

イタリアのバンド、マネスキンによる「Beggin'」がグローバルチャート双方でトップ5入り。Global 200ではストリーミングが前週比50%アップの6650万、ダウンロードが同88%アップの9800を獲得し12→5位に、Global Excl. U.S.では2指標の数値は記事未記載ながら7→4位に上昇しています。

「Beggin'」は元々ザ・フォー・シーズンズによる1967年の作品であり米ビルボードソングスチャートでは16位を記録、その後も様々なカバーが登場しています。今回のマネスキンによるバージョンは、最新米ビルボードソングスチャートでも78位に初登場を果たしています。

ニオ・ガルシア、J. バルヴィン、バッド・バニーによる「AM」がGlobal 200では40→10位、Global Excl. U.S.では28→7位に躍進。これは1月にリリースされたニオ・ガルシア単独によるオリジナルバージョンに、J.バルヴィンおよびバッド・バニー参加によるリミックス版が追加されたことに伴うもので、Global 200ではストリーミングが前週比173%アップの7080万、ダウンロードが同273%アップの2400を、Global Excl. U.S.では前週比157%アップの5850万を獲得しています(Global Excl. U.S.におけるダウンロードは記事未記載)。

Global 200においてはニオ・ガルシアおよびJ. バルヴィンにとって初のトップ10入りとなり、バッド・バニーにおいては4曲目。Global Excl. U.S.ではニオ・ガルシアは初、J. バルヴィンは2曲目そしてバッド・バニーは4曲目のトップ入りとなりました。