今日は米ソングスチャートの今後を占う動きについて。まさかこんな展開が来るとは、予想すらしていませんでした。
リル・ナズ・X、BTSのRM参加の「オールド・タウン・ロード」リミックスを公開 https://t.co/DVkvRjlGnR #SeoulTownRoad pic.twitter.com/on8OL5Ut6k
— Billboard JAPAN 洋楽 (@BillboardJP_INT) July 25, 2019
リミックスの度に馬の数や色が変わる「Old Town Road」、今回がなんと80バージョン目になるとか。非公式が含まれているかは不明ですが。
lmaooo https://t.co/yy8vROjwi1
— nope (@LilNasX) July 25, 2019
ビリー・レイ・サイラスの加勢と共に勢いを増し、最新7月27日付米ビルボードソングスチャートで最多タイとなる16週目の首位を獲得した「Old Town Road」、次週は前人未到の17週首位を獲得するのは堅いというのが私見です。
とはいえこのブログエントリーを載せた段階で、まさかBTSのRMを招くとは想定していませんでした。今回のリミックスはアメリカで24日深夜に公開されているため同リミックスが次週のチャートに加算されるのはデジタル2指標でわずか1日程度しかありません。しかしながらアルバム3作品が米チャートを制覇、特にダウンロードが強くソングスチャートトップ10入りも複数見られたBTSのメンバーを”homie (仲間)”に入れるとなると、集計期間1日分の加算なれどダウンロード上昇が見込めるのは確実と言えるでしょう。
「Old Town Road」がチャートを制した16週の、チャート構成3指標の推移は下記に。
日付 ストリーミング ダウンロード ラジオエアプレイ 2019/4/13 4660万/1位 22000/3位 1190万/50位未満 2019/4/20 1億4300万/1位 124000/1位 2880万/33位 2019/4/27 1億2520万/1位 91000/1位 4520万/18位 2019/5/4 1億1440万/1位 89000/1位 5540万/12位 2019/5/11 1億400万/1位 78000/2位 6770万/6位 2019/5/18 1億410万/1位 78000/1位 7760万/4位 2019/5/25 1億310万/1位 69000/2位 8380万/3位 2019/6/1 1億3070万/1位 76000/1位 8740万/3位 2019/6/8 1億1530万/1位 81000/1位 9530万/3位 2019/6/15 1億1560万/1位 87000/1位 9830万/2位 2019/6/22 9900万/1位 71000/1位 9910万/3位 2019/6/29 9160万/1位 59000/2位 9580万/3位 2019/7/6 8870万/1位 59000/1位 8250万/4位 2019/7/13 8930万/1位 57000/1位 7580万/6位 2019/7/20 7050万/1位 43000/1位 6520万/8位 2019/7/27 8620万/1位 45000/1位 5350万/10位 ※4月13日付ではビリー・レイ・サイラス客演版未加算につき、リル・ナズ・Xの単独クレジットとなっています。
なだらかに下降していたデジタル2指標が最新チャートで伸びたのは、ヤング・サグおよびメイソン・ラムジーを加えた新たなリミックスを公開したことやエリア51を題材としたアニメーションを投入したゆえ。
最新週ではストリーミングは前週比22%アップした一方、ダウンロードは4%のアップにとどまっています。ここで所有指標に長けたK-Popアクトを投入することはダウンロードの拡大につながり、下降するラジオエアプレイのさらなる補完となるはずです。これにより来週、そして再来週(集計期間フルでRM参加バージョンが加算されます)のチャート1位はより強固なものになったと言えるかもしれません。そうなると、前人未到記録を更に伸ばし20週というとんでもない記録も狙えるのでは?と思っていますし、今後はマライア・キャリー、ドリー・パートンとも組むのではというSNSの動きをみるに、それらリミックスが投入されればますます面白いことになるかもしれません。
ここまでリミックスが増えると”合算させず別扱いにしたほうが”という声もあるかもしれませんが、個人的にはジャネット・ジャクソン「Together Again」(1997)の様々なリミックス投入(それが功を奏してか米チャートを制覇)を思い出した次第です。