昨日発表された、7月2日付ビルボードジャパンソングスチャート。GOT7「THE New Era」がMAG!C☆PRINCE「SUMMER LOVE」に競り勝ち首位の座に就きました。
【ビルボード】GOT7「THE New Era」がシングル差を覆し逆転で総合首位 DA PUMP「U.S.A.」は総合3位に再浮上 https://t.co/Q4igoqUYdx pic.twitter.com/xJb9FmQVO0
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) June 27, 2018
1位と2位のポイント差はわずか90。シングルCDセールスでは「THE New Era」が「SUMMER LOVE」に破れながらも『CD読取数を示すルックアップで22位、Twitter3位の2指標のポイントで逆転』(上記リンク先より)とあるのですが…ルックアップの順位が低いにもかかわらず"逆転"とは?と疑問に思い、チャートを構成する指標毎に並べ替え可能なCHART insightで調べてみると、「SUMMER LOVE」はセールス以外の指標で100位以内にランクインしていない状況。これでは総合でも逆転されますし、2週目の総合100位圏内すら難しい状況です。一方の「THE New Era」もラジオや動画再生指標では100位圏外ですが、先述したルックアップではランクインしています。
このルックアップについては以前記載したのですがあらためて。
以前触れた際に取り上げたBOYS AND MEN研究生も、MAG!C☆PRINCE同様東海地方発のアイドルユニット。たしかにシングルCDセールスに特化しセールスチャート(特にオリコン)で上位を獲得するのは有効かもしれませんが、セールスチャートの好調のみで社会的なヒットになったと言えないのはここ数年の動きから断言出来ますし、コアなファン以外の層を取り込むことは出来ていないでしょう。とりわけルックアップとはシングルCDセールスに加えてCDレンタルの数でもあり、東海地方以外のレンタル店で在庫がほぼみられない(あってもわずかである)以上、ルックアップの獲得も難しいはずです。
そのルックアップ、今週首位に立ったのがKing & Prince「シンデレラガール」(総合15位)。シングルCDセールスでは1→4→9→11→14位と、メンバーが出演したドラマへのタイアップがあるだけにアイドルの中ではかなり持ちこたえている方ですが、ルックアップだけを見ると1→1→2→1→1位となっており、確実にCDレンタルが功を奏した形と言えます。タイアップがなかったら、もしくはKing & Princeの次作で真価が問われる…等穿った見方もあるでしょうが、シングルCDセールスが反映された後も勢いは続いており、中長期的な戦略という点ではデビューシングルは大成功と考えて良いのではないかと。
無論事務所の強さおよびメディアの推しの強さは他事務所を遥かに凌駕しているとはいえ、真に人気を獲得したいと考えるなら、そして中長期的な戦略を練りたいと思うなら、たとえ最初の回転率は見込めなくともまずはレンタル店に置いてもらうよう動くのが最重要ではと考えます。そうすればルックアップの上昇、そしてまずは名前だけでも知ってもらうことが出来るはずです。