マライア・キャリーのクリスマスソング、「All I Want For Christmas Is You (邦題:恋人たちのクリスマス)」が米ビルボードのソングスチャートで今年、初のトップ10入りを果たしたことは以前お伝えした通りです。
(総合の)ソングスチャートのみならず、米ビルボードにはクリスマスソングのみのチャート、Holiday 100も存在。
最新、2018年1月3日付の米ビルボードソングスチャートではマライア・キャリーの9位を筆頭にトップ100にクリスマスソングが8曲(同日付のHoliday 100における1~8位)がランクインしています。
一方、ビルボードジャパンではクリスマスソング独自のチャートは用意されていませんが、総合のソングスチャートではアメリカ同様、クリスマスソングが多数ランクインしています。水曜に発表された、最新1月1日付チャートからクリスマスソングを抜粋してみると。
・12位(前週18位) 山下達郎「クリスマス・イブ」
・14位(前週26位) back number「クリスマスソング」
・18位(前週36位) マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」
・23位(前週51位) BoA「メリクリ」
・30位(前週76位) ワム!「Last Christmas」
・33位(前週70位) シーア「Santa's Coming For Us」
・51位(初登場) CRAZYBOY feat. Omi「FIRST CLASS XMAS」
・53位(再登場) ジョン・レノン&オノ・ヨーコ「Happy Xmas (War Is Over)」
・62位(再登場) B'z「いつかのメリークリスマス」
・73位(再登場) 竹内まりや「すてきなホリデイ」
・74位(再登場) クリス・レア「Driving Home For Christmas」
・89位(再登場) ポール・マッカートニー「Wonderful Christmastime」
・92位(再登場) 稲垣潤一「クリスマスキャロルの頃には」
100曲中13曲、およそ8分の1がクリスマスソングで占められている他、クリスマスと言及してはいないものの冬の歌も少なくなく(1位のHey!Say!JUMP「White Love」、20位のDEAN FUJIOKA「Let it snow!」等)、アメリカのみならず日本でもクリスマスが音楽業界に大きな影響を及ぼしていることが解ります。というより、日本のチャートのほうがクリスマスソングの占有率が高いことから、クリスマスソングのニーズが高いと言えるでしょう。
米ビルボードやビルボードジャパンのチャートはデジタルダウンロードやストリーミング指標を取り入れており、テレビ等でクリスマスソングを聴くと即座に購入や聴取する(そのためのプレイリストが存在する)というユーザーの行為が反映されています。シングルCDでリリースされていない、もしくは廃盤となった作品も多いことから、オリコンではみられない傾向がビルボードジャパンではしっかり表れていると言えます。なお、ビルボードジャパンチャートにおいて、デジタルおよびシングルCDセールスの各指標に関しては日曜が集計期間の最終日となり最新週ではクリスマスイヴがその日に当たるため、次週のチャートではクリスマスソングが一気に失速するものと予想されます。
ビルボードジャパンには米ビルボード同様、クリスマスソング独自のチャートを作っていただけたならと思います。そしてこういう観点からも、ビルボードジャパンが社会のヒットの鑑であることを十二分に訴求していただきたいものです。