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米ビルボードのソングスチャートをチェック。現地時間の12月30日月曜に発表された、1月4日付最新ソングスチャート。マライア・キャリーによる1994年リリースの「All I Want For Christmas Is You」が3週目の首位を獲得し、史上初となる4つの年代を制した歌手となりました。その他クリスマスソングが4位までを独占し、トップ10には5曲が登場しています。
.@MariahCarey has now ranked atop the #Hot100 in the '90s, '00s, '10s & '20s. https://t.co/8v6asgsYMU
— billboard (@billboard) 2019年12月30日
今回の集計期間はストリーミングおよびダウンロードが12月20~26日、ラジオエアプレイは12月23~29日。ストリーミングでは前週比33%アップの7220万を獲得し同指標4週連続、通算5週目の首位を獲得。同曲がストリーミング最高記録を更新したのは、集計期間開始日に新たなミュージックビデオを解禁したため。
ダウンロードは前週比17%アップの17000で同指標5位を獲得した一方、ラジオエアプレイは同28%ダウンの3090万(同26位)となり、デジタル2指標とラジオエアプレイによる集計期間の差が前週比に影響する形となりました。
2020年代1回目となるチャートを制したことにより、マライア・キャリーは史上初となる4つの年代(1990年代、2000年代、2010年代および2020年代)を制した歌手となりました。これまではスティーヴィー・ワンダー(1960年代から3年代連続)、マイケル・ジャクソンおよびエルトン・ジョン(1970年代から3年代連続)、ジャネット・ジャクソンおよびマドンナ(1980年代から3年代連続)、クリスティーナ・アギレラ、ブリトニー・スピアーズおよびアッシャー(1990年代から3年代連続)が3つの年代を制覇し、マライア・キャリーは前週までクリスティーナ・アギレラ等に並んでいました。
またマライア・キャリーにとって19曲目の首位となった「All I Want For Christmas Is You」が3週目の首位を獲得したことで、3週以上首位を獲得した曲が10曲目に(ボーイズIIメンとの「One Sweet Day」(1995-1996)の16週を皮切りに、「We Belong Together」(2005 14週)、「Fantasy」(1995 8週)、「Dreamlover」(1993 8週)、「Hero」(1993-1994 4週)、「Vision Of Love」(1990 4週)、「All I Want For Christmas Is You」(2019-2020 3週)、「Honey」(1997 3週)、「Emotions」(1991 3週)、「Love Takes Time」(1990 3週))。これはビートルズおよびリアーナの9曲を上回る新記録達成です。
「All I Want For Christmas Is You」が2020年最初のチャートを制したことで、マライア・キャリーは1990-2000年、2005-2006年、2008年および2019-2020年の計16年で首位を獲得し、首位獲得年数で最長記録を伸ばしました。これまでのトップはポール・マッカートニー(&ウイングス)、マイケル・ジャクソンおよびマドンナの10年です。
マライア・キャリーにとって通算82週目の首位となった「All I Want For Christmas Is You」は、米ビルボードが2011年のクリスマスシーズンに開始したクリスマスソングスチャート(Holiday 100)においても今週首位となり、45週中通算40週制覇。「All I Want For Christmas Is You」がリリースされてから25周年のタイミングで新たなミュージックビデオや東京ドーム公演の映像公開、公式ホームページでのレコード、CDおよびカセットのリリース等様々な施策を行ってきましたが、それらがチャート上で見事に花開いたことになります。
クリスマスソングは今週チャートを席巻。
ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」は前週から2位をキープしながら、ストリーミングは前週比44%大幅増となる6510万をマーク(同指標2位)。またボビー・ヘルムス「Jingle Bell Rock」が9→3位、バール・アイヴス「A Holly Jolly Christmas」が6→4位となり上位4曲が全てクリスマスソングに。ストリーミングにおいては前者が前週比44%アップの5440万、後者が同63%アップの5320万となり、上位4曲はストリーミングの順位と総合のソングスチャートの順位とが同じとなりました。これは今週8ランクアップし7位に登場したアンディ・ウィリアムス「It's The Most Wonderful Time Of The Year」も同様で、ストリーミングは前週比44%アップの4110万を獲得し同指標7位に。つまりクリスマスソングの強さは、サブスクリプションサービスや動画再生といったストリーミング指標が牽引しているといって間違いないでしょう。
最新のトップ10はこちら。
[今週 (前週) 歌手名・曲名]
1位 (1位) マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」
2位 (2位) ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」
3位 (9位) ボビー・ヘルムス「Jingle Bell Rock」
4位 (6位) バール・アイヴス「A Holly Jolly Christmas」
5位 (3位) ポスト・マローン「Circles」
6位 (4位) アリゾナ・ザーヴァス「Roxanne」
7位 (15位) アンディ・ウィリアムス「It's The Most Wonderful Time Of The Year」
8位 (8位) ルイス・キャパルディ「Someone You Loved」
9位 (7位) マルーン5「Memories」
10位 (10位) リゾ「Good As Hell」
さて、クリスマスソングが一斉にダウンする次週のチャートはどうなるでしょう。クリスマスソング以外で今週最上位を記録したポスト・マローン「Circles」(5位)は今週ラジオエアプレイで2週目の首位を獲得(前週比2%アップの9830万)。またダウンロードではiTunes Storeで69セントの安価販売を実施したリゾ「Good As Hell」が前週比95%もの大幅アップで20000を獲得し同指標を制覇、総合では10位をキープしました。これらの曲の次週の動向にも注目ですが、アルバムチャートで依然好調のロディ・リッチによる「The Box」がSpotifyデイリーチャートでトップに立ち、また次週アルバムチャートを賑わすであろうトラヴィス・スコットによる主宰レーベルのコンピレーションアルバム『Jackboys』からヤング・サグをフィーチャーしたJackboys名義での「Out West」や、トラヴィス自身の首位獲得曲「Highest In The Room」のロザリア&リル・ベイビーを迎えたリミックスもSpotifyデイリーチャートでトップ10入りを続けていることから、これら作品の上位登場も予想されます。