イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ソングスチャート、アルバムリリース効果でサム・スミスとマルーン5が上昇

ビルボードソングスチャートを定点観測。

現地時間の11月13日月曜に発表された、11月25日付最新チャート。ポスト・マローン feat. 21サヴェージ「Rockstar」が5週目の首位を獲得。また今週アルバムチャートに初登場した方々の曲が好リアクションをみせています。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

「Rockstar」は未だストリーミングが牽引しているものの同指標では前週比5%ダウン(4360万)。他方ラジオエアプレイでは同17%もの大幅アップで10位に達し、ポスト・マローンにとって初となるトップ10入りを果たしています。今回5週目の首位獲得により、”Rock”がついた曲での1位在籍週記録であのマイケル・ジャクソン「Rock With You」(1980)の4週を抜き歴代3位へ。ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ「I Love Rock & Roll」(1982 7週)、LMFAO feat. ローレン・ベネット「Party Rock Anthem」(2011 6週)を破るのももうすぐです。

先週2位に上昇したカミラ・カベロ feat. ヤング・サグ「Havana」はストリーミングはほぼ横ばいながらデジタルダウンロード、そしてラジオエアプレイが牽引。特に後者は前週比23%もの大幅アップで9位に上昇しています。これによりカミラはソロとしては2曲目、在籍していたフィフス・ハーモニー時代を含めると4曲目となるラジオエアプレイでのトップ10入りに。

「Rockstar」はチャート構成の3指標の合算において前週比1%ダウン、一方で「Havana」は同10%上昇。共に現在iTunes Storeにて安価販売を実施しているのですが、「Havana」においては12日に開催されたMTVヨーロッパ・ミュージック・アワードで披露され、更にはダディー・ヤンキーを招聘した新たなリミックスを同日付で発表...と”仕掛け”が満載。もしかしたら来週は首位交替の可能性もありますね。

 

今週アルバムチャートを制したのがサム・スミスThe Thrill Of It All』。前作『In The Lonely Hour』(2014)は2位どまりだったため念願の1位獲得となりましたが、そこからの先行曲「Too Good At Goodbyes」が6ランクアップで4位に上昇し、同曲の最高位を更新しました。

デジタルダウンロードは前週比2%落ち込みましたが(アルバム単位で購入された場合カウントの対象外に)、ストリーミングは同40%もの大幅アップを果たしています。前のアルバムからは「Stay With Me」(2位)をはじめ3曲がトップ10入りを果たしているだけに、『The Thrill Of It All』からどれだけのヒットが生まれるか、気になるところです。

The Thrill Of It All』が237000ユニットを獲得し首位を記録した最新アルバムチャートで、122000ユニットを記録し2位に初登場を果たしたのがマルーン5『Red Pill Blues』。そこからのシングルでSZA(シザ)をフィーチャーした「What Lovers Do」が3ランク上昇し9位に到達。マルーン5にとって13曲目、SZA自身初となるトップ10入りとなりました。

面白いのはサム・スミスと真逆で、この曲のデジタルダウンロードは前週比52%もの大幅アップを果たしているということ。曲単位で買うかアルバムトータルとして聴くか...歌手に対する聴き手の姿勢が如実に解るかのようです。

エド・シーラン「Perfect」は再びトップ10入りし8位に。

今月9日にミュージックビデオが到達。木曜公開のため今回のチャートには公開日1日分のストリーミングポイントが加算されています。次週のチャートには公開2日目から1週間分のポイントが乗ることから、トップ5入りもあり得るかもしれません。

 

もうすぐトップ10は2曲。

・G・イージー feat. エイサップ・ロッキー&カーディ・B「No Limit」(24→13位)

・ホールジー「Bad At Love」(27→20位)

 

来週はいよいよテイラー・スウィフトのアルバムチャート登場によりソングスチャートにも影響を与える予感。アルバムは初日に70万超えを果たしているそうですので注目しましょう。